2024年に公表された福島県の観光データをもとに、本当の人気観光地をランキングにしてみました。今回は太平洋側に面しており、山と海に囲まれた浜通り地方です。
浜通り地方の観光は、2011年の東日本大震災からの復興とも重なる部分が多く、これからも注目していきたいエリアです。
2023年に訪れる観光客数が多かった施設をまとめたしたので、ぜひ福島旅行の参考にしてみてください。
(2024年10月現在の情報です)
- 第5位 道の駅 なみえ(年間588,670人)
- 第4位 アクアマリンふくしま(年間604,851人)
- 第3位 スパリゾートハワイアンズ(年間1,265,520人)
- 第2位 セデッテかしま(年間1,274,547人)
- 第1位 いわき ら・ら・ミュウ(年間1,375,300人)
第5位 道の駅 なみえ(年間588,670人)
他のエリアではいくつもランクインする道の駅ですが、浜通りではトップ5で唯一のランキングです。トップ10で見ても、第8位に道の駅 よつくら港が入るだけなので、会津や中通りとはまったく異なる傾向です。
マイカーで周遊する遊び方がもっと広がれば、トップ10の結果はかなり変わるのではないでしょうか。
原発事故による全町避難があり、一度は人口ゼロとなった浪江ですが、なみえ焼きそばのような名物や、水素エネルギーをはじめとする最先端研究など、街が新しく生まれ変わる復興のシンボルとなっています。
常磐地方の大動脈国号6号と福島市に通じる国道114号の交差点にあり、ロケーションも抜群です。
第4位 アクアマリンふくしま(年間604,851人)
日本有数の港として知られる、いわき市小名浜にある水族館が第4位です。
ガラス張りのドームが特徴で、2000年に開業した比較的新しい施設です。東日本大震災の津波では、1階部分が完全に水没、一部の海洋生物は他の水族館に移すなどの方法で対応できましたが、交通網の遮断、避難区域だったこともあり、エサと燃料が切れて大量の魚が死んでしまう悲劇も起きました。
2011年は25万人と大きく落ち込んだ客数も、震災前の80万人、90万人に近づいてきました。シーラカンスの生きた幼魚の撮影、サンマの水槽内展示と養殖など、世界初の成功事例も多く、登録博物館に認定されていることも大きな特徴です。
第3位 スパリゾートハワイアンズ(年間1,265,520人)
いわき市を代表する観光地の1つ、スパリゾートハワイアンズは昭和44年(1969年)に開業しました。温泉を利用した巨大なテーマパークで、水着を着用するプール施設で全力で遊んだり、世界最大級の露天風呂で江戸時代を感じながらゆっくり過ごすこともできます。
もともと、いわき市は本州最大の炭鉱の街であり、石炭によって昭和30年代までは毎日がお祭り騒ぎのような好景気だったようです。その後、エネルギーが石油の時代に変化して、地域経済は大ピンチを迎えました。
それを救ったのが温泉でした。石炭を掘る際には邪魔でしょうがなかった温泉にスポットを当てて、温泉レジャー施設の計画が持ち上がりました。日本初のハワイをイメージしたテーマパーク、そして日本初のフラダンスの学校建設と、炭鉱の街から観光の街へと大胆な脱皮を果たしました。
炭鉱出身のフラガールが、必死に未経験のダンスを練習していた当時を思い浮かべながらショーを見ると、また一層深く楽しめるのではないでしょうか。
こちらも震災復興のシンボルとなり、たくさんの勇気を与えています。
第2位 セデッテかしま(年間1,274,547人)
セデッテかしまは、常磐自動車道のサービスエリアです。第5位の道の駅 なみえよりさらに北、双相地区の相馬市と南相馬市の中間に位置しています。
高速道路の上下線どちらからも入ることができ、一般道からも利用可能、道の駅としての機能もあることで年間100万人以上が訪れる観光スポットとなっています。
農作物の直売所、ドッグラン、地元フードなど賑わいのある施設は、地域活性化の拠点としての役割も持っています。
第1位 いわき ら・ら・ミュウ(年間1,375,300人)
いわき ら・ら・ミュウは、いわきマリンタワーやイオンモールに近い物産センターです。第4位のアクアマリンふくしまとも隣接しており、巨大な観光エリアの中心的な存在感を放っています。
太平洋に面した広い施設で、旬な魚介類の買い物や食事ができるだけでなく、その場で海鮮バーベキューを楽しむことができます。
東日本大震災では津波が直撃して、8.5ヵ月の休業に追い込まれました。再開後も県外の魚介類を並べたり、巨大な屋内広場を新設したりと、震災後の立て直しには多くの大変さがあったと思います。
2階には東日本大震災の展示があり、当時の被災状況や復興の様子を紹介しています。
浜通りの人気観光地をランキング形式で紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
1300年以上の歴史を持ついわき湯本温泉、美しい海岸線、夏祭りなど見どころも多いので、ぜひ浜通りを観光する際には合わせてチェックしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。