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観光客がもっとも多い市町村は?【栃木県】ランキングTOP10

栃木県には見どころがたくさんあります。そこで今回は市町村別の観光ランキングをしてみました。

 

 

栃木県をより深く知ってもらい、観光旅行の参考にしてもらえるとうれしいです。

(栃木県公式HPより2024年データを参考にしています)

 

第10位 大田原市(年間3,114,000人)

さっそく第10位は、栃木県の北東部にあります大田原市(おおたわらし)です。かつては奥州街道の宿場町として栄え、明治初期には大田原県があったほど重要な場所でした。

現在の観光スポットで有名なのは、日本最大級の川の水族館「なかがわ水遊園」です。全国的にも珍しい淡水魚が中心の水族館です。釣り、つかみどり、創作、プールなど多彩な体験イベントが充実していて、小さな子がいるファミリー層に人気があります。

意外なところでは東武百貨店があったり、松尾芭蕉も訪れた900年近い歴史の雲巌寺(上写真)といった渋い観光スポットも揃っていますが、レジャー施設が集まっているわけではないので、第10位という結果なのでしょう。

 

第9位 小山市(年間3,286,000人)

人口では県内2位の小山市が、意外にも観光客数ランキングでは第9位です。

首都圏まで新幹線通勤ができるベットタウン、そして国道4号線と国道50号線が交差する立地、鉄道でも車でも移動ができる魅力的な都市です。

観光スポットとしては、郊外にある「スローライフリゾート いちごの里」がおすすめです。こちらではいちご狩りをはじめ、季節のフルーツ狩りを楽しめます。

いちご王国栃木県を満喫できると思います。

中心街には、ワンストップで何でも揃っているショッピングモール「ハーヴェストウォーク」があります。

日用品からオシャレなショッピングまで、約70の専門店で買い物ができます。

ぜひ立ち寄ってみてください。

 

第8位 壬生町(年間3,520,000人)

壬生町は「おもちゃのまち」として知られており、実際におもちゃ関係の工場が集まったり「バンダイミュージアム」や「おもちゃ博物館」といった大人もワクワクするような観光スポットが揃っています。

栃木県民にとっては、幼稚園や小学校の遠足といえば「とちぎわんぱく公園」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。広大な敷地に、おもちゃ博物館、大恐竜パーク、こどもの城などの遊び場がありますので、ファミリーにとっては行っておけば間違いなく1日楽しめる場所です。

2022年には県内初のコストコがオープンして、ショッピングゾーンとしてもっと賑やかになることも期待できます。

 

第7位 足利市(年間4,404,000人)

第7位は足利市です。平安初期に創設された足利学校、足利氏の拠点で本堂が国宝に指定されている鑁阿寺(ばんなじ)など数々の文化遺産があり「東の京都」と呼ばれる街並みが特徴です。

室町時代には文化面の一大拠点だった足利は、その面影を残しながら、時代に合わせた魅力を発信しています。その中でも、独特の美しさを放つ足利織姫神社、イルミネーションで全国的に有名になった「あしかがフラワーパーク」は、どちらも訪れる価値のあるブランド力のある観光スポットです。

 

第6位 那須町(年間5,619,000人)

関東最北にある代表的な避暑地、那須高原が広がる那須町が第6位です。リゾート気分を満喫できる「りんどう湖ファミリー牧場」、非日常の世界に飛び込む「那須どうぶつ王国」、コースター系の乗り物が充実している「那須ハイランドパーク」、動物との距離が近い「那須サファリパーク」、入場無料で動物ふれあい体験ができる「南ヶ丘牧場」といった大自然に囲まれた遊べるスポットが多く、連泊しながらゆっくりと過ごしたいエリアです。

ペットフレンドリー、ファミリー向けの施設が多い印象ですが、どの年代で誰と行っても楽しめるのが那須高原の強みです。

 

第5位 栃木市(年間6,258,000人)

かつては県庁所在地があった古都、栃木市が第5位です。

江戸時代には、巴波川(うずまがわ)を活用した舟運(しゅううん)で発展してきた歴史があり、街中でその名残を見ることができます。蔵の街と呼ばれる栃木市の景観は、極端に近代化に呑まれることなく大切に引き継がれていますので、ぜひゆっくりと散策してもらいたいです。

栃木市全体が観光地のような雰囲気ですが、面白いところでは10周年を迎えた「岩下の新生姜ミュージアム」がおすすめです。

入場無料で、まさかの生姜ネタだけでエンタメ施設として成立しています。食事やおみやげ、ゆっくり見て回るだけでも充分に楽しめますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

第4位 佐野市(年間7,402,000人)

続いて第4位は、2000年代になってからショッピングの街として大ブレイクした佐野市です。

かつては、佐野ラーメンや佐野厄除けで知られていた佐野市ですが、アウトレットやイオンモールを中心とした商業施設が誕生し、いつの間にか足利市を追い越す人気の都市になりました。宇都宮や那須塩原のアウトレットよりも先に大規模開発がされて開業したことは、当時はかなりの違和感があったものでした。

すぐ南には埼玉県があり、主要な3市、小山市、栃木市、足利市に横並びしており、埋もれても不思議ではない佐野市は、佐野新都市という大胆な都市開発がうまくハマって「ショッピングするなら佐野」というブランディングが成功して現在に至っています。

 

第11位 鹿沼市(年間2,997,000人)

ここで惜しくもTOP10に入れなかった鹿沼市(かぬまし)の紹介です。

日光に向かう街道の宿場町として整備されてきた鹿沼市、近代に入ってからは木工業で発展して、2016年からは「いちごのまち」としてプロモーションをしています。

高速道路のインターチェンジ、JR線、東武線の駅が揃っており、アクセス抜群なのでこちらも注目してみてください。

 

第3位 那須塩原市(年間7,712,000人)

1200年以上の歴史を刻み、多くの文豪に愛された塩原温泉、そして広々とした環境を活かしたアウトレットや千本松牧場など、レジャー施設が充実している那須塩原市が第3位です。

かつては保水力が極端に低い土地だったので、不毛の地として手付かずのエリアだった那須地方は、明治時代になってから開拓が急速に進んで、首都移転先の候補になるほど開発が進みました。

国道4号線沿いを中心に商業施設が並び、少し足を伸ばせば大自然を活かしたアクティビティが充実、そして11種類の特徴ある温泉が集まった塩原温泉郷など、県北最大の街となった現在は、様々な目的で観光客が集まるようになりました。

本州最大の生乳産出額を誇っており、チーズをはじめとした那須塩原ブランドの名産も数多く誕生しています。

 

第2位 日光市(年間10,192,000人)

第2位の日光市は、古代からの山岳信仰によって知る人ぞ知る聖地でしたが、徳川家康が眠る日光東照宮、そして鉄道と温泉ホテル建設の相乗効果によって、年間一千人以上が訪れる巨大観光地へと脱皮しました。

栃木県の1/5以上を占める大きな日光市には、見どころもたくさんあります。

・神社と寺が奇跡的に集合している日光世界遺産

・昭和時代に一躍温泉リゾートとなった鬼怒川温泉

・標高1200mの浮世離れしている中禅寺湖

・日本の近代化にアクセルをかけた足尾銅山

オール日光を満喫しようと思ったら、とても1泊2日では足りないほどの魅力があちこちに広がっています。

修学旅行のイメージが強いかもしれませんが、大人になってから訪れてみると、歴史、自然、温泉など多様な目的で楽しめるため、日光の魅力を再発見できるのではないでしょうか。

 

第1位 宇都宮市(年間15,736,000人)

そして第1位は県所在地の50万人都市、宇都宮市です。奥州街道と日光街道の分岐点であったので、江戸時代からたくさんの人々が行き交う、スクランブル交差点のようなポジションでした。

栃木県の人口の1/4が集中しており、経済、教育、文化、交通の主役であることを考えると「1位は当たり前でしょ」と思われるかもしれませんが、都市開発と市民の生活、観光動線がうまくリンクしている結果だと考えられます。

山手線とほぼ同じ長さの環状線道路(全長34.4キロ)がきれいな円状に整備され、その環状線沿いには大型ショッピングモール、専門店、住宅街が集まり小さな街並みが次々と誕生しています。

その一方で中心街では、長年の議論を経て2023年に次世代型路面電車、LRTが誕生しました。当初は交通渋滞の救世主として計画されましたが、いざ開業すると「コンパクトシティの移動手段」として全国的にも注目されるようになりました。

LRTの始発駅である宇都宮駅の東口は、跡形もないほど再開発されて、オシャレな感じに仕上がっています。このLRTが2030年には、反対側の西口(上写真)にも誕生しますので、こちらも次々と開発されることが期待できます。

どんどん生まれ変わる街並みと、夏の「ふるさと宮まつり」、秋の「ジャパンカップサイクルロードレース」や「宇都宮餃子祭り」、冬の「イルミネーション」など1年を通して行われるイベントが、宇都宮全体の見どころとなって堂々の第1位となりました。
 

まとめ

振り返ってみれば、知名度が高い宇都宮市、日光市、那須塩原市がTOP3となり、順当な結果だったのではないでしょうか。

「那須御用邸って栃木県だったんだ」

「足利学校って栃木県だったんだ」

という声が聞こえてきそうですが、ひょっとしたら「栃木」という県名よりも、ブランド力のある、那須、足利、日光といった個別の地名の方が広く知られているかもしれません。

ぜひ、個性的な他の市町村にも注目してもらいたいですね。

最後までありがとうございました。