転職するにあたっての面接対策を紹介するブログです。特に転職自体の経験がないと、準備段階から困ることが多いと思います。仕事はバリバリ、でも転職するとなると「自分の希望年収すら、面接でどう伝えたらいいのかわからない…」といった社会人はザラです。
あなたが転職を検討していて、応募書類作成や面接対策を考えているのであれば、参考にしていただけると幸いです。
今回の記事は希望年収にフォーカスしてまとめます。
ある意味、新卒の就職活動とはもっとも違う対策かもしれません。新卒のときには、独り身であることが圧倒的に多いでしょうし、キャリアがない状態からのヨーイドンなので、月収や年収が問題になることはないでしょう。
ひょっとしたら新卒でも、将来的には大学時代の研究成果や企業とのコラボレーション実績をもとに、年収提示することが当たり前になる時代になるかもしれませんね。そうでもしないと日本企業や日本マーケットに優秀な海外の学生は来ることはなくなるでしょう。
栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。
話を戻しますが、年収は、転職先を決める決定打になりやすい条件です。
こればっかりは「家族で話し合った結果、妻がNOです」となったらもうこの話はナシです。偏見や経験を合わせて考えると、一旦ご家族で「この話はないかな」となったら進めることは難しいですね。企業との様々な交渉の結果、希望年収や希望条件が叶って入社しても、入社段階からハードルが上がってしまい、企業側も「それだけ要求したんだから、やることやるんでしょうね」という目であなたのことを見ます。入社する本人も、あれだけ交渉して転職できたのに、転職先のチラホラ見えるマイナス面が気になります。
大事なことは、内定が出たり話が進んでから、ドロドロしないことです。特に、前職の退職理由が人間関係だったり、極端に労働環境が悪かったりすると、年収条件の整理が後回しになりやすいです。ここは内定後に「考えてみたら給料足りないんじゃない?」と不安になったりしないように絶対条件と希望条件で別々に考えておきましょう。
絶対条件は新生活をイメージして、最低限守らないとならないラインです。自分の親や子どもの環境変化も含めて想定しましょう。年収と勤務地はかなり大きなウェイトを占めますね。ご家族がいるのであれば「なんとかなるさ」はNGです。
動きはじめる前に、環境がどのように変化するのか考えながら当面の最低年収、1年後の最低年収、3年後の最低年収まで設定することが大切です。ここに関しては、客観的視点としてファイナンシャルプランナーや転職エージェントの意見を積極的に聞きましょう。言い方は悪いかもしれませんが、転職エージェントは話が進んでから、企業と求職者に挟まれてドロドロの交渉になることは避けたいので、しっかり条件や優先順位の事前整理はしてくれます。求職者も転職エージェントに対してざっくばらんに言葉にして出すことで、タテマエと本心を考えるきっかけになりますね。
やりがいも夢も大切ですが、それで「おなかいっぱいになるわけではない」ので、事前の情報収集とライフプランが欠かせません。
面接時の「年収はどのくらいを希望しますか?」に対しては、具体的な数字ではっきりと答えられるように考えておきましょう。現職より下げすぎると「何かあるのかな?」と心配されます。上げすぎると「この方は市場価値がわかっているのかな?」とこれまた心配されます。
私の感覚的には、現職の年収プラス50万円、マイナス50万円程度なら「おや?」とはなりません。50万円以上を上げようと思ったら、まずは狙う業界を変えて、販売単価がより高い商材にするべきでしょう。反対に年収を下げてまで、休みを確保したい、好きなことにチャレンジしたい、こんなこともあるでしょう。
企業側だって、採用する方の生活を守りたい気持ちは大きいはずです。だからこそ、面接前に希望年収をよく考えて話し合って、面接では話し合った結果の無理のない金額を伝えることが重要です。
「ウチの会社に転職すると年収が多少下がりますが、ご家族は大丈夫ですか?」
「すでに話し合っておりまして、最低限350万円確保できれば問題ございません」
これくらいテンポよく返答したいですね。