今回の記事では、福島県に広がる人気観光地を紹介します。
様々なサイトで紹介されている人気観光地ですが、客観的なデータに基づいて
・年間100万人以上が訪れている観光地
・昨年比で2倍以上増えている観光地
に絞って紹介します。
福島県は、全国の都道府県で第3位の広さを誇っており、観光地があちこちに広がっています。また、県全体の構成が浜通り地方、中通り地方、会津地方と3つの地方に分かれています。
福島県の全体像
福島県は山と太平洋に囲まれており、地理的には表情豊かで恵まれているロケーションです。この広大な福島県を3つの地方に分けているのは、会津地方と中通りを分けている奥羽山脈、中通りと浜通りを分けている阿武隈高地です。
シリーズ1回目は、太平洋に面している浜通りです。
浜通りとは?
浜通りをさらに大きく分けると、北側の相双地区と南側のいわき地区です。相双地区は温暖な気候で過ごしやすく、いわき地区は暖流と寒流がぶつかるポイントなので、優れた漁獲エリアとして知られています。
東日本大震災では、地震による直接被害だけでなく、福島第一原発事故による大きく長期的な被害も発生しました。
浜通りの観光地を紹介するわけですが、その歩みは震災復興との二人三脚だったと考えられます。
素晴らしい景色、美味しい食材が溢れているわけですが、全部は紹介できませんので、入門編として、訪れる人が増えている、昨年よりも増えている観光地をまとめてみました。
年間100万人以上が訪れている観光地
浜通りで年間100万人以上が訪れている観光地は
いわき・ら・ら・ミュウ(1,254,400人)
セデッテかしま(1,075,898人)
スパリゾートハワイアンズ(948,159人)
の3つです。スパリゾートハワイアンズについては、厳密には100万人には達していませんが、およその数としてピックアップしています。
いわき・ら・ら・ミュウ
いわきマリンタワーやイオンモールに近い物産センターです。太平洋に面した広い施設で、旬な魚介類の買い物や食事を楽しめるだけでなく、その場で海鮮バーベキューを楽しむことができます。
1階では買い物や食事のスペースが広がっており、2階には東日本大震災展があり、当時の震災状況や復興の様子を紹介しています。
セデッテかしま
セデッテかしまは、常磐自動車道にあるサービスエリアです。
常磐自動車道からはもちろん、一般道からも入場することができ、買い物、食事、展示、屋外広場、ドッグランまで揃えた幅広いサービスを提供しています。
サービスエリアだから、たくさんの人が寄り道するのは当たり前だろう...という見方があるかもしれませんが、福島県にある他の道の駅が、100万人前半であることを考えるとかなり人の流れが戻っていることを感じます。
スパリゾートハワイアンズ
いわき市を代表する観光地の1つ、スパリゾートハワイアンズは、温泉を利用した巨大なテーマパークです。水着を着用するプール施設で全力で遊んだり、世界最大級の露天風呂で江戸時代を感じながらゆっくり過ごすこともできます。
何度訪れても飽きることなく楽しめるように、ショーも充実しています。震災復興を果たしたフラガールや迫力のファイヤーダンスは必見です。
昨年比で2倍以上増えている観光地
2022年1~12月と比較して、2倍以上に伸びている観光地は
請戸小学校(伸び率261.7%)
夜の森桜祭り(伸び率214.3%)
相馬野馬追(伸び率200%)
の3つです。
請戸小学校
請戸(うけど)小学校は、東日本大震災で被災して2階まで浸水した震災遺構です。
1階部分は、震災当時の様子をできる限り残しており、2階に展示コーナーがあります。演出的な要素はなく、震災の状況を淡々と伝える貴重な施設です。
夜の森桜祭り
原発事故の被害を大きく受けたエリアである富岡町で、名物となっている桜祭りです。
ステージショーやイベントで盛り上がり、ライトアップも美しい桜のトンネルが見どころです。帰還困難区域のうち、特定再生復興拠点区域での避難解除も行われ、例年よりも多くの観光客が訪れました。
相馬野馬追
1000年に及ぶ、南相馬市の一大イベントです。
平将門を遠い祖先に持つ相馬氏が、当時の軍事演習を南相馬市で伝承してきました。平将門が現在の松戸市・流山市の周辺で馬を捕えて神前に奉納したことがルーツとされ、馬追が訓練から祭事となり、受け継がれています。
これらの昨年よりも大きく伸びている観光地については、行動制限の解除など様々な要因があると思いますが、待ちに待ったイベントが再開した喜びが表現されていると思います。
福島県が公表しているデータに基づいて、人気観光地をピックアップして紹介しました。福島県は東北6県のうち、宿泊客数はトップです。全国でも栃木県に次ぐ第12位で、実際に多くの方が訪れている魅力のある観光地です。
今回は数字の多い観光地を紹介しましたが、他の地方であったり、隠れた魅力をこれからも発信していきたいと考えています。
ぜひ福島方面へのおでかけの際には、参考にしてもらえると幸いです。