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【宇都宮東高等学校附属中学校・入学後体験記⑥】大学合格までの6年間

宇都宮東中に合格してから早いもので6年、2024年に無事に大学合格できました。

そのエリアではもっとも難易度の高い国立大学に合格したのですが、本人の第一志望、本当にやりたいことができそうな大学に前期で合格したことは、親としてもうれしい限りです。

 

高校生にもなってしまうと、自分で考えて動く場面ばかりになるので、参考にならないかもしれませんが、これまでの歩みを父親目線で振り返って紹介したいと思います。

これまで入学後体験記のシリーズでまとめてきましたが、何か追加のネタでもない限り最終回です。

 

意外と退学者が多い

いきなりネガティブな話題かもしれませんが、6年もあると結構退学するなぁ…という印象です。確かではありませんが、十数人は退学しています。

表面的には「せっかく宇東附中に合格したのに、もったいない…」と思ってしまいそうですが(あくまで個人的見解では)何かが合わないのに6年も過ごすのは、あまりに長いので、勇気を出して居場所を変えることは非常に大切な考え方です。

どちらかというと、親の方が昭和の価値感に固執してしまいそうですが、思考停止で安心な道にしがみつくより、変化の多い時代に自分の在り方を変えていくことは大切な考え方です。モノの見方、自分の考え方を変化させていくことは必須スキルです。

合格して良かったね…でも退学する決断も応援するよ…そう思えるような関わり方を、学校の方でもフォローできると素敵ですね。

 

高校進学後の生活

高校生になると、スマホを学校に持ち歩き、服装などもちょっとラフに、そして行動範囲も広がるので、親と過ごす時間、話す時間は激減しましたね。

家族の悩みよりも、学校で起きていることの悩み。

勉強の悩みよりも、部活の悩み。

前半の高1~高2の時期はそんなところでしょう。

勉強については、成績を全部が全部見せるわけでもなくなり、たまに受験に向けた話をするくらいになりました。

私から伝えたことは

「高校の授業は難しくなって、勝手にみんな脱落していくから、ちゃんと授業に追いついていれば自然と上位にいられるよ」

ということだけでした。大変失礼な表現かもしれませんが、実際のところ、ウチの長女も理科と社会はやっぱり脱落しましたね。国語や英語が得意なのに、理系を目指していたので、理科2教科を得点源にするのは相当大変だったようです。

 

受験期の様子

週末は模試を受けることが多くなり、判定も気になってくる頃です。

部活を引退して、3年の夏休みくらいから共通一次対策が本格化するわけですが、国立志望の場合には5教科の穴を埋めるので、なかなか大変です。

夏休みだけ短期集中で集団塾で教わったりしましたが、移動距離や内容が合わなくて、結局「理科(化学と物理)はスタディサプリで全復習しよう」ということになりました。

実際に、秋くらいからは徐々に安定してきたと感じます。

共通一次の試験内容については、専門家にお任せしますが

「この数学の問題って、本当に数学力を測っているの?」

といった印象でしたね。ここも個人的な見方ですが、数学にも読解力があった方が良いのですが、とにかく計算処理能力がすごい、とにかく空間把握力がすごい、とにかくデータ分析力がすごい、といったユニークな才能は見つけにくいだろうなぁ、という問題ですね。

 

志望大学の選び方

ウチの場合は国公立限定でしたが、3年の秋からは推薦や私立も並行するならかなり忙しいはずです。学校でも私立も受験することを推奨しますが、教科の選択や対策をするタイミングなど、なかなか難しいですよね。ここのマネジメントができないと自滅するので、本当に仕事並みに戦略が重要です。

ほとんどの受験生にとっては、共通一次に全力で臨む、という流れと思います。

共通一次の自己採点で

・いつも通りならこの大学

・カミカゼが吹いたらこの大学

・やってしまったらこの大学

それぞれで2パターンくらい考えておく感じでしょうか。

「なぜ2パターンか?」ですが、共通一次の教科ごとの得点が重要だからです。

二次試験では、共通一次の結果を教科ごとに傾斜をかけて配点することがほとんどなので、同じ合計点でも合格のしやすさは変わるはずです。

長女のケースでは、カミカゼが少し吹いたのですが、判定を見て改めて大学を考え直しました。どうしても行きたかった大学の自己採点判定は厳しく、安全圏として考えていた大学は「悪くないけど、もうちょっと上を狙えそう」という中途半端な結果でしたので、再度ターゲットを広げて探すことになりました。

・学部や学科の特徴

・住みやすさ

・二次試験の教科や配点

このあたりを総合的に考えて、まったくノーマークだった大学を狙うことになりました。親の私から見ても「なんで今まで見ていなかったんだ…」というくらい、魅力的な大学が見つかって良かったのですが、わかっていたら理系女子枠の推薦などの制度もあったので、もうちょっと動きは変わっていたかもしれません。

ちなみに後期は受験することなく終えたわけですが、1教科で受験できる大学を選びました。C判定ではあったものの得意な教科で、コケないことを優先した選び方です。

 

合格後はとにかく忙しい

合格してからは、入学の準備で1週間が終わってしまいます。

オンラインで入学手続きを行い、入学金の納付、授業料の口座振替処理、保険料納付、そして何よりアパート決めと手続きです。手続きが完了しなくて、入学取消になるケースが毎年あるようなので念には念を入れて...です。

アパートに関しては、受験の際におおよその土地勘を掴んでおいて、合格発表の前には目星を付けておく感じです。いざ、合格で喜んだ10分後には、電話でアパートの申し込みを完了させました。

1人暮らしを開始する日ではなく、現地で家電や家具を最低限買って、荷物の搬入をする日を契約日にするのが一般的かな?冷蔵庫や洗濯機は配送をしてくれるので、実際の入居開始日を決めておくことが重要ですね。このあたりは、自宅との距離も考えどころですね。

配送業者を使うほどの量ではなかったので、後はひたすら荷造りと宅急便です。

自分の頃とは大きく違うのは、入学時に指定されたスペック以上のノートパソコンを持参しなければならない点です。専用のチェックリストもあり提出するので、とにかくPC環境は重要なのでしょう。

 

そしてお金もかかる…

入学金と前期授業料で50万円、アパートの契約で25万円、家電や家具で25万円、学生生協加入と教科書で10万円、事前の現地移動(近ければ不要)で10万円、その他の細かい出費で20万円くらい、合わせて140~150万円くらいかかるイメージですね。

おそらく、どこに住むかで金額は相当変わるのではないでしょうか。

これに卒業旅行や遊びに行ったりで、とにかくお金は信じられない勢いで溶けましたね。

 

中高一貫校に入学するということは?

宇都宮東高等学校附属中学校・入学後体験記というテーマで「実際のところどうなの?」をお伝えしてきました。

別に地元の中学校に通っても、同じような生活を送って、同じような進路になっていたんじゃないかな?という気もするし、この学校だったからこその出会いや経験もあったと思います。

特に英語ディベート部に入って、英語で自信を持ったり実績をつくれたことは大きかったのではないでしょうか。大学に行ってからも続けるようですし、情報系で英語が武器、というは将来が楽しみです。

このあたり答えはないでしょうが、冒頭の退学者が意外と多いパートでもまとめた通り、選んだ道、決まった道を正解にするしかないんじゃないかな?と考えます。

 

これから中学受験を考えていたり、すでに入学して受験に向けて走っていたり、そういったご家庭に参考にしてもらえるとうれしいです。

最後までお付き合い、ありがとうございました。