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【宇都宮東高等学校附属中学校・入学後体験記③】面接について

公立中高一貫校のシリーズで、受験対策であったり、入学後の様子を紹介しています。

今回は第3弾ということで、長女が宇東附中(宇都宮東高等学校附属中学校)に入学してから、卒業までを振り返ってみて、私なりに感じた「内部進学の様子」と「県立中高一貫校における面接」についてまとめてみます。

◆内部進学の様子

3年生の後半に、校内で進路希望アンケートをしており

「高校進学するのか?他校を高校受験するのか?」

と聞かれています。私が知っているだけでも2回は聞かれているかな?

ほとんどの生徒は、受験前の説明でもあったように内部進学をしますが、高入生(特色選抜で高校から入学する生徒)が増えることは、ある意味プレッシャーになるようです。なにせ、中学3年生のラストに学力をピークに持ってきた受験生、しかも内申点や面接で優秀な成績だった受験生が、いきなり1クラス分増えて混ざります。

以前の私は、せっかく中学受験で合格するくらいの生徒が集まっているのに、教科書の先取りをしないで高入生に合わせるのはもったいない、と思っていました。

中学受験で入学して3年間を終えた生徒も、内部生用のテストに相当真剣に取り組んでいる様子を見て、考えが変わってきました。

・中学校のカリキュラムを深く理解する

・高入生が同じクラスに混ざるので、お互い刺激になる

この2つのメリットは、あまりに大きいです。

 

◆公立中高一貫校における面接

中学受験に関する記事を、最初に書いたのは2019年くらいです。受験前後の出来事や感じた内容について、忘れないうちにブログとして公開していました。

長女は学習塾など利用せず、小学校で受験するのもウチの子だけ…みたいな環境でしたので、情報不足で困っているご家庭に対して、特に参考にしてほしいと考えていました。ブログを読んでいただいて、個別に相談が届くこともあるのですが、面接に関する内容が比較的多いので、まとめてみたいと思います。確かに面接対策は難しいです。

・過去問には載っていない

・どこまで練習していいのかわからない

・どこまで仕上げればいいのかわからない

このあたりが背景にあるのではないでしょうか。

 

ざっくりと「こんな形式でやります、内容はこんな感じです」というのはすでに別の記事としてまとめているので割愛しますが、長女の3年間を振り返ってみて感じることは「面接って合否を分ける最優先のポイントかも!」です。

 

 

合格すると受験結果(ABC 判定)を確認することができます。

適性検査が何点だった、面接が ◇評価、作文が ◇評価、みたいな感じで、適性検査以外はざっくり評価ですが、聞いている限り、面接が C 評価で入学している生徒はいないんじゃないかな?

適性検査が平均ギリギリだったりすることはあっても、面接は必ず A か B 評価です。ちなみに作文は、ルールを守って聞かれていることを書くことができれば C 評価にはなりません。

あくまで個人的なヒアリングなので、まったく裏付けはありません。しかし何においても主体性を求められる宇東附中で、入口である面接はかなり重要視しているのではないかと読んでいます。この読みが見当外れであっても、以下の内容は参考になるのではないでしょうか。

 

面接で良い結果を出すポイントは2つです。

①「何を答えるか?」ではなく「どのように答えるか?」を練習する

②「具体的に」答える

ひとつずつ解説します。

 

①「何を答えるか?」ではなく「どのように答えるか?」を練習する

宇東附中に入学するとずっと国語力が問われます。

何かイベントがあったら

「事前に内容をまとめる」〜「イベント本番は楽しい」〜「終わった内容をまとめる」〜「みんなの前で発表する」

この繰り返しです。授業の他に、常に何かしらの文章を考えて発表しているイメージです。学習塾で勤めていた経験を振り返っても、他の公立中学校はここまでやりません。

 

コロナ禍の状況でいろいろ手を打ってもらい、11月に修学旅行に行くことができました。その後は、年明けの発表に向けて内容をまとめて、何度も個別だったり全体でリハーサルをしていました。発表では必ず英語を入れなければならないので、最初の挨拶で入れるグループ、途中のクイズで入れるグループ、変則的なグループ、ゴチャゴチャありましたが、年が明けて聞いている私からすると

「えっ?まだ修学旅行のことやってんの?」

という感覚でした。それでも楽しそうに取り組んでいるんだから、先生のリードも良いのでしょう。

前置きが長くなりましたが、宇東附中を目指すなら、間違えていてもいいから自信を持って答える、これができた方がいいです。これは入学してからも相当影響します。自信を持って何をどう表現するのか、ここを面接対策でも力を入れたいところです。

・聞いた面接官の目を見る

・初めて会った人にも動じずに言える

・静寂に振り回されず、きちんと考えてから答える

これは大人にとっても難しいですね。

普段から見知らぬ人にも声をかけたり、明るい挨拶をすることがいかに大切か思い知らされます。適性検査と作文は過去問を繰り返してどうにかなっても、内申点と面接は受験対策の突貫工事ではボロが出ます。悲観することはないですが、録画してセルフチェックするくらいやってみた方がいいですね。ロールプレイングより効果的です。

 

②「具体的に」答える

仕事でもそうですが、ふんわり回答は良い印象を与えません。むしろ印象に残りません。

「学校の理念に共感しました」

「積極的に勉強に取り組んで、大学受験を目指します」

「文武両道を目指します」

これは誰でも言える回答です。

数秒考える時間があっても構わないので、なるべく具体的に答えたいところです。必要以上に無理な回答をしようとすると、明らかに表情や言い方に無理が出てくるので、背伸びはNGです。そしてしっかりと考えてから、具体的な考えや取り組みを盛り込むことを意識しましょう。

「リーダーシップを学ぶために、学校の行事には積極的に関わりたいです」

「イングリッシュキャンプまでに英語を得意科目にして、楽しんで参加したいです」

「今も続けている水泳クラブは継続しながら、学校の勉強もしっかり頑張ります」

これらはあくまで一例ですが、何を聞かれても一緒です。具体的に答えられない内容は、本心とかけ離れているはずです。本当に頑張ったこと、本当にやりたいこと、本当に今考えていること、を言葉で表現できるようにしましょう。

 

以下は回答の引き出しを増やすための質問です。「宇東附中ではこのような質問が出ますよ」ということではありません。しかし考えておくと、違うことを質問されても応用して答えやすくなると思います。

・あなたが大切にしていること

・何でもいいから、自分で才能があると思っていること

・情熱を傾けられること

・学校の勉強以外で興味があること

・影響を受けた本

・感謝している人や言葉

・尊敬する人とその理由

・許せなかったこと(これの反対が大切にしたいこと)

・一番頑張ったこと

・宇東附中に入学したら楽しみなこと

・学校行事にどのように関わりたいと思っているのか

・どうすれば社会はもっと良くなると思うか

いかがでしょうか。

最後の部分は、私のキャリアコンサルタントとしての考え方も含めて解説しましたが、大人になってからの面接もまったく変わらないはずです。面接本番の質問を予想するよりも、自分の軸、根元にある部分をしっかりまとめておくようにしましょう。

 

公立中高一貫校、特に、宇都宮東高等学校附属中学校・佐野高等学校附属中学校・矢板東高等学校附属中学校の受験を検討しているようでしたら、ぜひ参考にしてみてください。