宇都宮東中の受験において非常に重要な「作文の書き方」について解説したいと思います。長女の受験勉強を聞いていたり、多少フォローしていて感じたことを、私なりにポイントをまとめてみました。
なかなか具体的な対策が難しい作文ですが、中学受験を考えていたり、国語力を伸ばしたいご家庭で参考にしていただけると幸いです。
宇都宮東高校附属中学校(佐野高校附属中学校・矢板東高校附属中学校)だけでなく、公立中高一貫校の受験では作文があります。私も最初に過去問を見たときにはびっくりしましたが、慣れないと必要以上に難しく感じるかもしれません。カンタンにまとめると公立中高一貫校の作文には、ふたつの特徴があります。
①問題が長い
しかも、場面設定の説明が長いだけなので、実はちゃんと読まなくてもなんとかなるっていう(教える方としては)意外と注意が必要なパターンです。雑に問題を読むクセがつかないようにしなければなりません。
・何を聞かれているのか?
・どういうルールで書くのか?
を丁寧に確認させましょう。
②字数が多い
(宇都宮東中をはじめ、栃木県の場合)指定文字数が600字以内なので、公立高校の受験生の2倍のボリュームです。下書きが上手にできないうちは、文字数が足りない、余ってしまう、といった本番では取り返しがつかない事態になってしまいます。
今でこそ書くのはまったく苦にならなくなりましたが、私は学生時代、作文がサッパリ書けませんでした。長女の作文練習に対して「私が添削してあげられるかな?」と自分の心配をしていたくらいです。学習塾で働いていた頃は、受験生が作文を持ってきたら、私が自分で添削してから、もう一度国語の担当講師が添削する、という2段階で対応していました。
長女はそんな心配をよそに、ササッと書いちゃうタイプだったので良かったのですが、作文は意外と練習が大変じゃないかと思っています。なぜなら
・1回の練習に何十分っていう時間がかかる…
・だから1日に何回もやりたくない…
・さらに、添削、やり直しでまた時間がかかる…
そんなわけで、ちゃんと「いつやるのか」計画を立てることからです。本番では、書き直しのルールが優しかったり、時間も充分あります。書きはじめるまでの文章の組み立て、メモ書き、下書きに注力できますね。
【結論】→【理由】→【具体的エピソードを2つ】→【結論】
という流れと時間の使い方、600字のボリュームに慣れれば大丈夫でしょう。最初のうち慣れるまでは、原稿用紙に「このあたりまでが最初の結論」のように、目印をちょっと書いておくと良いと思います。
そして「エピソードが書きやすい結論を選ぶ」は鉄則です。
本当に自分が書きたい結論よりも、具体的なエピソードがあるかどうかがポイントです。エピソードが決まったら、そのエピソードによって自分がどのように変化(考え方や行動が変化)したのか考えてみましょう。書きたいことを書くのではなく、書けることを書く!この発想で考えることが大事ですね。
家庭での受験勉強では、学校では教わらない適性検査対策に時間を割きたいので、作文を小学5年生までにある程度まで仕上げておくと、かなり気持ちがラクだと思います。繰り返しになりますが、作文の練習は時間がかかります。まずは短い文章(200字程度)をスムーズに書けるようにしましょう。短い文章がしっかり書ければ、400字でも600字でも問題なく書けるようになります。
アドバイスする親はどうするのか?
私が国語を勉強し直すために多くの参考書を手にしたうち、とてもわかりやすかったのが「『本当の国語力』が驚くほど伸びる本」です。「国語力を伸ばすって何?」とイマイチわからない方も多いと思います。私もそうでしたが、非常に体系的にまとめてくれています。
「言いかえる力」同等関係を理解して表現できる
「くらべる力」対比関係を理解して表現できる
「たどる力」因果関係を理解して表現できる
この3つの力で国語力を伸ばすわけですが、大人が読んでも勉強になります。企画書をまとめたり、研修レポートを書くレベルが確実に一段階上がると思いますね。言葉の使い方が上手になります。数年経った今、私にとっても書籍を出版したり、小説を書くにあたり非常に役に立っています。
「本当の国語力」が驚くほど伸びる本: 偏差値20アップは当たり前!
ぜひ基本的なルールを理解して、短い文章をしっかり書けるようになったら過去問にチャレンジしてみましょう。長女は学習塾を使わずに受験勉強をしていたので、私自身もちょっとだけ勉強して、口は出さずに手を出してあげましたが、作文対策を検討しているのであれば参考にしてもらえると幸いです。
宇都宮東高校附属中学校(佐野高校附属中学校・矢板東高校附属中学校)の作文対策でした。