ブラック企業という言葉はいつの間にか一般的になりましたね。退職理由を聞いてみると「ブラック企業だった」という一言で表現するだけで、納得してしまいそうになります。
その一方、ブラック企業と同じように「ブラック社員」という考え方がないのは少し不思議ですね。報道や記事を見ていると、なんかちょっと企業ばっかり悪く書きすぎじゃないか、と感じることがあります。
栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。キャリアについて解説しているブログですが、今回は少し脱線して「ブラック社員と思われないための面接対策」です。
実際、社員のことを何とも思っていない会社、お客さんのことを何とも思っていない会社、とにかくひどい会社はまだまだ数多く存在します。お金で世界が回っている以上、ブラック企業がなくなることはないでしょう。経営理念も何もなく、お金(売上や利益)だけを優先すれば自然とブラック企業の完成です。
一方で、企業の採用担当者からすれば
「ブラック社員を採用したくない」
「ブラック社員が来たら何されるかわからない」
「ブラック社員が配属された部署には申し訳ない」
という気持ちが発生するのは自然でしょう。
面接や適性検査を行うことで、人間性を確認して、基本的なマナーを確認して、基本的な学力を確認します。適性検査の結果に重きを置く企業も多いです。科学的な統計だけを頼るわけではないでしょうが、実施している企業はわざわざ費用をかけて適性検査を行います。
応募する求職者が
「ブラック企業でありませんように」
と願っているように、面接担当者は
「ブラック社員でありませんように」
と願って、いろいろ確認を行っているとも言えます。
ブラック社員という表現を使うにしても、個人を特定して口に出すのはNGですね。
ブラックだと黒すぎるのでグレーでもいいかもしれません。周囲に悪影響を及ぼす人やブラックになっている瞬間の人を私は「ブラック社員」と表現してはいますが、どちらかというと私は性善説です。
「そのときは何かの複合要因があってグレーになっている」
と見ています。映画か何かのダークヒーローのようなもんだと思っています。アーンパーンチ!一発で目が覚めればいいのですが。
ちなみにですが、私がキャリアコンサルタントとして求職者と面談したり、学習塾の教室長として保護者面談、生徒面談を行っていると
「いやいや、これは先が長いな」「支援するにはハードルが多すぎるな」
と思う方も残念ながら数多くいます。グレーの予感です。
共通するのは
・言うだけ言って「はい」と返事しない
・こちらの提案をまったく聞かない
・形式的な説明をまったく聞かない
というわかりやすい特徴です。
特に、個人情報の取り扱いの説明や自社の紹介など、あまり面白くない形式的な内容でも、一応「大事かも」と思って聞くような方は関係が長続きしやすいです。ちゃんと聞かないような人は、カウンセリングされる時間を無駄に感じるかもしれません。
ちなみに私は、形式的な説明については、わざと誰が相手でも同じように行っていました。こちらのスタンスを変えてしまうと、逆に相手の個性が見えにくくなるからです。同じものを提供して反応を見た方が、相手の個性が見えます。
企業の面接を行う際は、あなたが企業を見極めることが重要です。それと同じくらい、またはそれ以上に「あれ、この応募者はブラック社員になるかも」と思わせないことが重要です。すぐに返事する、小さな約束を守る、姿勢正しくスタスタと歩く、そんなことの積み重ねで、面接担当者は安心します。
参考にしていただけると幸いです。