今回の記事では私自身の経験も交えて飲食業界でのアルバイトを提案しています。
現在私はキャリアコンサルタントとして勤めていますが、そもそもキャリアのスタートは飲食業界でした。大学時代にアルバイトしていたファミレスにそのまま入社したパターンです。
ファミレスでのアルバイトは大変は大変でしたが、そのまま入社してしまうくらいの楽しさとやりがいもあります。そのあたりを紹介したいと思いますので、もしあなたがアルバイト先をいろいろ検討しているようなら参考にしてもらえればうれしいです。
栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。
私は栃木県に住んでいますが、たまに都心に行くとびっくりしますね。何年も前からですがサービス業をしている外国人労働者がとても多いです。労働人口が減っている、お店の数が増えている、飲食業界では自動化があまり進んでいないという背景はあると思います。それ以上にアルバイト先として飲食業界が選ばれていないのも現実だと思います。
ヒマな若者による悪ふざけ動画がさらに「飲食業界はレベルが低い」というイメージを広げてしまっていますね。これは残念なことです。
あなたの飲食業界、特にファミレスに対するイメージってどんなものでしょうか。
・立ち仕事で忙しいので疲れる
・変なお客さんが来てイヤな思いをする
・店長に出勤交渉されるのが面倒
・時給の割にはいろいろやらされる
あえてネガティブなイメージを並べましたが、ある程度はその通りでしょう。ただし、全部揃ったヒドイお店なんてむしろ珍しいでしょう。これだけ人材不足の時代なのでそんなお店はとっくに潰れているはずです。
確かに他の業界に比べて大変な面もあるのですが、それ以上に得られる経験が大きいので紹介します。私はアルバイト先にそのまま入社して、1社で13年以上働いてきました。
他のファミレスやチェーンストアも見てきて「これはどこのお店でアルバイトをしても当てはまるだろう」という定番っぽい記事にまとめているつもりです。多少の個人的な偏見が入ることはご了承ください。
ファミレスの仕事に向いている人は次のようなイメージですね。
アルバイトに限っていますが、もちろん正社員で働く場合も当てはまります。
①考えながら動くことに抵抗がない
②細かいことに気づく
③年上年下の人達と遠慮なく働ける
この3つがあればファミレスでアルバイトすることになっても、まったく困らないのではないでしょうか。言い方を変えれば、①~③のどれかを自分のものにしたいと思うのであればチャレンジすることをオススメします。
①~③の内容は社会人として働くうえで必ずプラスになります。
①考えながら動くことに抵抗がない
実際に社会人になって働くとわかるのですが、パパッと動ける人って本当に少ないです。良いこと考える人はたくさんいます。良いこと話す人もたくさんいます。
残念ながら、良い動きをしている人はそれに比べて圧倒的に少ないですね。目の前のゴミを拾えるかどうかの話です。ちょっとでも面倒かなと感じると腰が重い、誰かがやるかなと思うと自分は動かない、こんなこと当たり前です。
飲食業界のようなサービス業で働いていると、人のために体を動かすことばかりです。これが自然にできるのであればサービス業だけでなく、そもそもどんな職場でも好意的に見てもらえると思います。
「誰でもできるなら自分が動く」飲食業界で働くとこれができるようになりますね。
②細かいことに気づく
ここは「だいたいでOK」の性格の私は苦労しましたね。同僚が髪を切っても気づかないなんて普通で、お客さんに提供する料理に明らかに髪が入ってしまっていても気づかないレベルでした。
こういうことに気づける人は有利ですね。異物混入やフロアの汚れに気づきやすいです。お客さんの変化にも敏感になるので、クレームを受けにくいと思います。
こんな私もかなり遠くの客席でお子様がフォークを落とした音に反応できるようになりました。ピークタイムのザワザワでも聞き取れるようになるので、何事も訓練ですね。
③年上年下の人達と遠慮なく働ける
サービス業は特に、男性女性、年上年下、先輩後輩のようにいろんな人達と働くことになります。飲食業界は女性のパート従業員がお店の中心になることが多いですね。
別に無理に仲良くする必要はありませんが、シニアだろうが、学生アルバイトだろうが遠慮することなくコミュニケーションできると仕事がスムーズに進みますし、ストレスが少ないはずです。仕事以外の情報もたくさん聞けますね。
社会人になって同じ年代の人達ばかりと仕事をするようになったら、物足りないかもしれませんね。
①~③をアルバイトとはいえ、数年間実践したとします。
この結果こうなります。
学生だったとしてもフリーターだったしても面接の場面で
「(みんなが避けている)飲食業界で3年間頑張りました」
「アルバイト先のファミリーレストランでは、正社員にならないかって何回も誘われてちょっと困っていました」
と伝えたとしましょう。
就職活動の面接で、このようなことを伝えたら面接担当者は「この応募者はなかなか根性あるかも」なんて思っちゃいます。それくらい多くのお客さんと接してきた経験と、アタマと体を動かしてきた経験は貴重です。私もそうでしたが、飲食業界にハマってしまってそのまま入社のパターンもあるかもしれないですね。
いろいろなアルバイトの種類があります。
時給が高いところ、ラクそうなところ、家から近いところ、シフトが自由なところ、友達がいるところ、たくさんの選ぶ基準がありますが「自分が成長できるところ」の視点を持ってもらいたいです。これはキャリアコンサルタントとして切実な気持ちです。
当たり前の話ですが、どんなに本を読んでも研修受けても実践経験の豊富な人が活躍します。ぜひアルバイト先を探しているのであれば、飲食業界でチャレンジしてみることも視野に入れてみてはどうでしょうか。