東武鬼怒川線で走っているSL「大樹」を紹介します。
この時代にSLに乗って遊びに行くなんて、なかなか体験できない時間を過ごせますので、日光方面への旅行を検討の際には、参考にしてもらえると幸いです。
(2023年4月現在の情報です)
鬼怒川を走るSLの歴史
・大正9年4月 工事着工(下野電気鉄道)
・大正13年3月 高徳(現新高徳)~天頂(現塩谷町付近)部分開通
・昭和4年10月 天頂~矢板 矢板線全線開通
・昭和18年5月 東武鉄道が下野電気鉄道を買収
・昭和34年7月 矢板線廃線
当初は林資源・鉱山資源の輸送を目的としていましたが、時代の流れと合わせて廃線となってしまいました。
全国的にSLはどんどん廃線になり、もはやアニメや図鑑でしか見たことがないSL…という時代が続きました。カッコいいのでもったいないですよね。
栃木県、特に日光方面の地域活性化を目的として、SL復活プロジェクトが動き出して、2017年8月に営業運行がスタートしました。ありがたいことです。
座席指定券の購入方法
座席指定券は、インターネットから会員登録不要で、カンタンに買うことができます。これとは別に、乗車券を当日購入しますので注意してください。
公式ホームページ、または下のリンクから購入画面に入ります。季節や曜日によって運行本数が全然違うので、事前に調べておきましょう。
https://www.tobu.co.jp/sl/fun/
スマホでアクセスすると、下写真のような購入画面が表示されます。
出発駅と到着駅を指定します。東武線に乗って北上すると、下今市駅で東武日光線と東武鬼怒川線に分かれます。今回は鬼怒川方面に向かいますので
【下今市駅→鬼怒川温泉駅】
で購入します。もちろん帰りも、SLや普通列車など都合に合わせて選ぶことができます。今回は春休み期間の平日だったので、上り下りともに1日2本の運行でした。
予約したのは前日、実際に乗る24時間前くらいです。予約状況ですが、全3両のうち先頭車両は残念ながら満席でした。3人の並びで予約できるのが2列しかなかったので、結構ギリギリでしたね。
当日の流れ
上記の方法で、座席指定券を購入すると確認メールが届きます。
・まずは構内で乗車券を購入する
・座席を確認してSLに乗り込む
・係員に求められたら確認メールを提示する
ざっくりとこのような流れです。
今回は下今市駅(下写真)から出発しました。すでにレトロな雰囲気があって個人的に好きな駅です。近くのタイムパーキングにマイカーを駐車して、いざ出発です。
乗車券を購入します。鬼怒川温泉駅まで大人270円です。
ロボット化できるのであれば、昭和の切符にハサミを入れるような流れにしてくれたら面白いですね。バーコード決済やクレジット決済を導入することで、外国人観光客もスムーズに購入できて、その一方で戦前の日本文化を感じられる演出だと最高です。
改札(下写真)を通ってホームに向かいます。改札では乗車券しか通しませんので、出発してから車掌が購入完了メール(座席指定券)を見て回る仕組みです。ハサミで切ってほしい…
出発20分前にはホームに到着しましたが、隣のレールですでにSL大樹は待っていました。蒸気が派手に上がっており、あちこちで撮影タイムです。下今市駅始発ですが、おそらく撮影しやすいように、わざと隣のレールで待機しているのだと思います。
そこからいったん後退して、ホームに迫力満点で入ってきます。未就学児はちょっと怖いかもしれないですね。ウチのケースでは、カメラで撮らせたり、どうにか気を紛らわせて乗り込みました。
車内の様子(上写真)です。
子どもは何とも思わないようですが、40代の私から見る
と鳥肌が立つくらいの懐かしさで、こっそり興奮していました。両側2シートなので、通路側に座ったとしても景色がよく見えます。
30分強の乗車時間でいろいろな景色を楽しめます。どちらかというと(個人的には)鬼怒川温泉駅方面に向かうとして左側のシートの方が、景色を見るにはおすすめです。
かなりゆっくり走行するので、写真も撮りやすく、沿道で手を振ってくれる地元の方の顔もよく見えます。このあたりの歓迎ムードは素晴らしいですね。
車掌が購入完了メールを確認しますが、その際にちょっとした日光ネタのパンフレットと記念乗車証(下写真)を渡してくれます。はがきサイズで、1人1枚もらえます。
最後におまけ。
鬼怒川温泉駅に到着すると、無料の足湯があったり、歩ける範囲で温泉街が広がりますが、せっかくなので転車台も見てはどうでしょうか。
転車台(下写真)は、鬼怒川温泉駅の改札を出てすぐの場所にあり、乗ってきたSL大樹が進行方向を反対にするために180°回転する様子を間近で見ることができます。
鬼怒川温泉駅から、またSL大樹に乗って下今市駅に向かっても良いですし、そこからさらに北上して、湯西川温泉や野岩鉄道を目指すこともできます。
鬼怒川温泉の旅行を検討する際は、ぜひ参考にしてみてください。
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