栃プロ

栃木発「プロフェッショナルな自分を目指そう!」

人材紹介会社の登録面談③「求人を紹介してくれない」とならないために

転職エージェントとしての経験から、転職エージェントを上手に活用して転職を成功させるコツを紹介する記事です。

もしあなたが、これから人材紹介会社に登録をして動きはじめようと考えていたり、ひょっとしたら現職で転職エージェントとして働いている方にも参考にしてもらえると幸いです。

これまで北関東を中心に、1000名以上の求職者と転職に関する相談、キャリアカウンセリングを行ってきました。大きな流れとしては、エントリー~登録面談を行い、その後に求人を紹介(提案)して、応募書類作成のサポートや面接対策を行います。

具体的には以下のプロセスです。

①登録面談を行う

②転職エージェントが求人を提案する

(または求職者が自ら「この企業を受けたい」と希望する)

③求職者のその求人への応募意思を確認する

④企業対策を行いながら、応募書類作成や面接対策を行う

⑤企業側の書類選考が通る

⑥面接前後でのフォローを行い、入社に向けた段取りを進める

 

ざっくりですが、転職エージェント(人材紹介会社)による転職支援はこんな感じです。実は後半に関しては、マッチングさえ良ければ「企業は採用したい」・「求職者は入社したい」・「転職エージェントは入社してほしい」と同じ想いで走ることができます。このあたりの感覚がハローワークで転職するパターンとは、もっとも違うと思います。

今回の記事では前半にフォーカスします。

 

転職エージェント(人材紹介会社)にとって、もっとも難しいのは②求人紹介の数と魅力です。そして同様に、求職者にとっても、おそらく不満になりやすいのが「求人を紹介してくれない」だと思います。

多くの場合には、求職者は転職したい考えがあって人材紹介会社に登録をします。そのため、最初のステップである求人の提案がないと不満や不安に直結することになります。せっかく登録面談を行って転職したい気持ちがあるのに、求人の紹介や提案がないとはどういうことでしょうか?

私なりに整理してみます。

【求人の紹介がない原因】

考えられる原因を3つにまとめてみました。一般的に人材業界で共有されている情報ではありますが、私自身の経験とも同じですし、おおよそ当てはまるのではないでしょうか。

 

原因① キャリアと希望が合っていない

「未経験だけどプログラミングに挑戦したい」

「営業しかやったことないけど、向いてないから事務職に転職したい」

のように、キャリアと希望が合っていないと提案できる求人は少なくなります。企業はどうしても経験者を希望します。企業目線になってみると当然のことですが、社員やスタッフが不足するから採用したい!つまりゆっくり未経験者を育てている場合ではない、ということです。

反対に考えてみると、未経験歓迎求人は、良くも悪くも未経験の中途社員が来ても大丈夫、ということです。

良くも…は具体的には

「しっかり教える体制がある」

「未経験でもこなせる商品力や仕組みがある」

「他に染まっていない方が教えやすい」

悪くも…は同様に

「どうせ辞めてもいいと思っている」

「どうせやってみなきゃわからない」

「とにかくアタマ数が欲しい」

といったところでしょう。

特に人材紹介会社を利用する場合には、晴れて入社した際には、その企業から紹介手数料をもらうビジネスです。紹介手数料をかけてまで採用したい人材だろうか…と企業の担当者は判断しますので、キャリアと希望が合っていないだけで、紹介できる求人数は少なくなってしまいます。この人材業界の裏側も知ってもらえると良いと思います。

 

原因② 希望条件が高すぎる

キャリアと希望条件が見合っていないと、紹介できる求人は少なくなります。少し難しい表現になりますが、あなたの自己評価と労働市場での需要はあまり一致しないものです。この不一致が大きいと「自己評価だけが高い」とか「労働市場をわかっていない」のようにマイナス印象も与えてしまうので、ちょっと厄介です。

「自分は稼ぎたい、だから希望年収は1000万円です」が、ウケる企業だってもちろんありますが、そのキャラクターで入社後も走り続けなければならないので、ムリしているのであれば、大変かもしれないですね。

例えばですが、あなたの在社期間が長いことで、自然に現職の年収が上がっている場合には、アピールポイントを工夫する必要があります。当然、希望年収は高くなるでしょうが、その希望年収と釣り合うアピールポイントを考えましょう。

自分自身のキャリアを振り返った場合に

・経理に関する事務処理だけを見れば、年収300万円程度のスキル

であっても、違うスキルにフォーカスして

・社内コミュニケーションを活発に行い、収益改善を促す存在としては年収600万円の存在価値がある

のように、どこをアピールポイントにするのかも重要です。

 

希望条件は、本音を言えば尽きないと思います。

「年間休日125日以上」

「年収は最初から500万円」

「業績好調の企業」

のように、誰でも希望しそうな希望条件を大前提にすると、求人数は減る、しかしライバルが増える、ということになります。

冷静に考えていただきたいのは「あなたが行きたい企業は、おそらく誰でも行きたい企業」という事実です。希望条件が叶いそうな求人は、誰でも応募したい求人になりますし、多くの場合にはすぐに決まってクローズになります。

転職エージェントには、譲れない「絶対条件」と、多少は交渉できる「できれば条件」を分けて伝えるようにしましょう。その方が確実に、あなたの人物像も「交渉できる人柄」として評価されます。

 

原因③ 求人を持っていない

そもそも扱っている求人数が少なかったり、業種職種に関して得意不得意があると、残念ながら、求職者と人材紹介会社のミスマッチが起きてしまいます。正直に「扱っている求人はありますか?」と聞いてみても良いと思います。

・求人開拓してくれるのを気長に待つのか

・違う人材紹介会社にも登録するのか

・別な方法を考えるのか

あなた自身でも考えるべきでしょう。こればっかりは、ホームページ等で掲載している求人をチェックしたり、実際に登録面談をしてみないとわからないと思いますので、そもそも求人を紹介してくれる可能性があるのかどうか判断してみましょう。

 

少し論点がずれますが、求人を紹介できないのは、転職理由が明確でない場合もあります。

なんとなく評価されていない気がする…

なんとなく居場所がない…

なんとなくチャレンジしたい…

のようにふんわりしている転職理由だと、転職エージェントも提案できる求人が減ってしまいます。

これは「求人があるかどうか」よりも「仮に転職できても、また同じことになるだろうな」と考えている可能性が高いです。転職エージェントだって、正直にそう伝えるわけにもいかないので「現職でもう少し頑張ってみてはどうですか?」みたいな提案になるわけです。ズバッと伝えて構わないのであれば「現職でのあなたの関わり方を見直した方が良い」とか「転職することは解決にはならないですよ」といったところでしょう。

 

【では、どうすれば良いか】

転職したいから人材紹介会社に登録しているのですから、転職に向けて動き出さなければ意味がありません。周りに不満を言っているだけでは変わりませんので、わかりやすい突破方法を2つ紹介します。

①信頼できる転職エージェントだったら、直球で「私の条件や希望をどのように変えれば、応募できる求人の数が増えますか?」と聞いてみるのが、実は一番効果的です。

「転職エージェントとの登録面談はキャリアカウンセリング、と割り切る」のもおすすめです。つまり、すぐに応募したくなるような求人を紹介してもらいたい!をゴールにすると、かなりの確率で(短期的には)実現できません。

それよりも、第三者にあなた自身の歩んできたキャリアを説明して、どのような感情を得たのか、何に影響を与えてきたのか、改めて整理してみると大きな発見があったりします。転職エージェントは会話の中で、あなたの強みや本質に迫ろうとしますから、それに逆らわずに、あなた自身の過去と本音に向き合う機会にしてみてはどうでしょう。

今回の記事では、私自身の経験も踏まえて人材紹介会社、転職エージェントの活用について解説しました。

ひょっとしたら、誰かの気持ちを逆撫でするかもしれないな、という可能性もあるでしょうし、人それぞれであらゆるケースが考えられるので、上記に当てはまらないことも多々あると思います。

それでも間に立つ転職エージェントの考え方や(ある意味)都合も知ってもらえれば、結果的により良い転職活動が叶うと思います。ぜひ参考にしてみてください。