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令和4年度宇都宮東高等学校附属中学校(矢板東中・佐野中)適性検査の問題と解説(2022年1月)

令和4年度(2022年1月)に行われました栃木県立中学校(宇都宮東高等学校附属中学校・佐野高等学校附属中学校・矢板東高等学校附属中学校)の受験問題(適性検査)と模範解答を紹介します。

長女は独学で合格したのを機に、私も過去問については一通り見てみていました。高校入試にもそのまま使えそうなくらい、なかなか良問ばっかりで面白いなって思い、私なりにブログで解説しています。

 

 

栃木県の中学入試に関しては事前情報が少なくて、何かと苦労した覚えがあるので、主観的にはなってしまいますが、あなたが中学受験に興味があったり、具体的に検討しているのであれば参考にしていただけると幸いです。

「受検」という書き方もありますが「受験」で統一しています。

大問1は資料の読み取りです。問1では人口推移のグラフを見て、マル or バツを判断するわけですが、どの選択肢も「~と予想されている」とふんわりしていることが、多少厄介ですね。基本的には選択肢の文章を読んで

「そんなこと書いてないじゃん」→バツ

っていうパターンで判断すればOKです。

ア:中学生の減少なんて書いてないじゃん…→バツ
イ:答えはマルです。65才以上の年齢は引き続き増加するよねってことですが、考えすぎるとハマるかもしれません。65才未満の人口は減少しているので、数十年先の将来は65才以上になる人も減るのかな?と考えることもできます。「将来も~」というのを、具体的に2040年のことを指していると考えて解答すればOKですが、あまりいい選択肢ではないですね。

ウ:答えはマルです。グラフがなくてもわかるかな?

エ:これもマルです。実際に半分以下ですね。

オ:2040年も、さすがに15才~64才は5割を下回ってないじゃん→バツ

問2は答えにくいかもしれません。選択肢から先に読むっていう作戦に慣れていると、事例1~5と選択肢ア~オで視線があちこちになるかもしれません。理想的な流れでは、事例をサーって目を通して「あ、確かに事例の内容が違うな」くらいで、選択肢からNGワードを探すと良いでしょう。すべてに共通しているかどうか、が選ぶポイントです。

ア:農業の活性化はすべてじゃないよね…→バツ

イ:そのまま使用はないよね…→バツ

ウ:交流できる施設でもないし、学びでもないし…→バツ

エ:これが答えですね。

オ:会社を招き入れて、とは書いてないし…→バツ

大問1は、なかなか解答に自信が持てないかもしれません。うっかりが怖い問題だと思いますので、最後まで解いたら見直しに時間をかけたいところです。

 

続いて大問2は、ロボットに命令を出して動かす問題です。ちょっとしたプログラミングですが、問1でルールをしっかり覚えて、問2で応用するという流れになっています。

問1は焦らなければ大丈夫かな?①~⑨の命令の通りに、図1に線を書き込んでみましょう。「ふーん、そんな感じでジグザグね」ってイメージできれば、問2が考えやすくなります。

問1の命令の順番を見てみると

・当たるまで進む

・当たったら止まって向きを変える

・1マス進む

・同じ方向に向きを変える

というパターンが左だったり右にだったり、交互に続くだけです。

問2はスタート地点を決めるっていうのが面白い問題ですね。図3でとにかくジグザグに線を引いてみて、きれいに埋まるスタート地点を見つけます。ウから上に出発すれば、ロボットが通らない部分がなくなります。

命令の順番は、問1で覚えたパターンに当てはめます。

・当たるまで進む

・当たったら止まって向きを変える

・1マス進む

・同じ方向に向きを変える

を左右に注意して振り分ければOKです。大問1よりは、自分の解答に自信が持てるのではないでしょうか。ここは満点でいきたいところです。

 

大問3は地図を活用した問題です。ちょっとした推理っぽいなので、解いていて楽しいですね。

問1の答えはイです。

太陽の方向にタワーが見える、という言葉がキーワードですね。「お昼ご飯を食べたらねむくなって…」と微笑ましいことを言っているので、昼過ぎかな?と察することができますが、タブレットの画面で14時05分を表示してくれています。南よりちょっと西側にタワーが見える公園を探してみると…イとなります。

理由を聞かれているので「~から」や「~だから」という表現で締めることを忘れずに。

問2では、どう書いたらいいのかなって難しく感じるかもしれません。たけしさんにどのようなルートでB駅に行ってほしかったのか、これを考えましょう。タワーを背にしてスタスタ歩いて、交差点で右に曲がるわけですが、曲がり方が2通りあるのでここがポイントです。

正解は斜めに(右手前に)曲がりますが、たけしさんは残念ながら直角に右折したので、駅には向かっていますが違うルートだったので、ひとり混乱している状況ですね。右下の郵便局がどっち方向に見えているのかを考えます。

えりかさんはなぜ遠回りになるような、しかも複雑な道案内をしてしまったのか、それが気になってしょうがないですが、私がたけしさんだったら「タワーを背にして左に進んでね」の意味がわからずに、電話越しにケンカしていたことでしょう。確実にA駅方向に進んでいたと思います。

大問3は落としたくないですが、1回ハマったら飛ばしてもいいと思います。解釈の仕方でずれてしまったら、時間の無駄になってしまいます。

 

大問4は集計に関する問題です。集計が苦手でないなら、大問1の次に解いてもいいくらいです。計算で白黒はっきりする問題は、解答に自信が持てるので個人的には安心します。

問1はアンケート結果はさらっと見る程度で、ア~オの選択肢をひとつずつ確認していきましょう。イの平均値が意外と計算が大変かもしれません。実際に計算すると、3案とも近い平均値になるので、しっかり計算しましょう。すぐに答えが出るものを潰していって、イを後回しにするのがコツです。

答えはイ、ウ、オとなります。

問2は資料の読み取りです。輪投げの実験をやってみて、本番がもっとも楽しくなる距離を選ぶわけですが、会話文から選ぶ基準を読み取っていきます。

・6回以上が半数以上の距離はやめよう→1.8m脱落

・全員が6回以上の距離はやめよう→1.2m脱落

・6回以上が8割を超えるようにしよう→1.4mで決まり

最後の2択は、会話の流れから距離が近い方(つまりカンタンな方)になることが想像できますが、理由を説明するのがちょっと大変ですね。模範解答では最後の2択だけに絞って書いてありますが、なぜ1.8mと1.2mも選ばれなかったのか、これも書いた方が間違いないでしょう。

時間が足りなくても、1.4mっていうのはどうにか当てたいところですね。

 

最後の大問5は、今風のマスク作りが話題です。

マスクを作るために、どのくらい布が必要でしょうか、という状況です。作り方の手順が多いので慎重にさかのぼっていきましょう。完成形をまずは確認です。

・出来上がりはタテ10cm、ヨコ15cmです。

・手順⑤より、ヨコに左右2cmずつ伸ばします(ヨコ19cm)

・手順④より、タテに重なる部分が2cmずつ3カ所必要です(タテ16cm)

・手順②より、上下のはしで1.5cmずつ必要です(タテ19cm)

結局1枚のマスクを作るには、タテ19cm、ヨコ19cmの布が必要ってことですね。タテとヨコの長さが違っていたら、布を切る向きも考えなければならない激アツな問題でしたが、後は計算するだけでOKです。

作る枚数が42枚であることに注意して、必要な布を考えましょう。

布の幅は110cmと決まっているので、この幅からはマスク5枚分しか取れません。42枚分のマスクを作るためには、布の長さは9枚分(つまり9×19=171cm)が必要です。布の切り売りは10cm単位なので、180cm買うことになります。

現実世界だったら、170cmで買ってしまって、最後の1列をちょっと小さめサイズにするのか、1cm分はおまけしてもらえばいんじゃないかな?って思います。「実は170cm分のお金しかありませんでした!どうする?」そういう問題だったら面白かったですね。手芸店だって、無駄になった布が捨てられるのは胸が痛むことでしょう。

問2は、種目の順番とそれぞれの時間を考えますが「次は、それぞれの種目の時間も考えましょう」と完全に話が分かれているので、別々に考えていきましょう。

話し合いの前半から

D→◇→◇→◇→◇→F

となることはわかると思います。C→AまたはA→Cは決定、さらに同じ学年が連続しないっていうのが考えるポイントですね。Dは1~3年生が参加するので、その次の種目はCかEしかありません。Cで決めたとすると、C→A→B→Eとなってしまい、後半で4年生が連続になってしまいます。

D→E→・・・とすると、次はAしかないので、A→C→B→Fと決まります。

D→E→A→C→B→Fのそれぞれの時間ですが、えみさんとかんなさんの発言から、決めやすいところにメモ書きを入れていきます。

D→5→E→5→A→5→C→5→B→5→F10

全部で120分なので、この時点で残りは85分です。

まさしさんの発言だけは、別に書いた方が考えやすいと思います。DとEは、A、B、Cより5分長くしたいって言っているので、AからEの順番にします。

A→B→C→D長→E長

この状態で、例えばAを10分にしてみます。

10→10→10→15→15だと、合計60分にしかならないのでNGです。

今後はAを15分にしてみます。

15→15→15→10→10だと、合計85分ピッタリですね。解答用紙に順番に注意して記入すれば終わりです。

大問5は例年よりもカンタンなので、見直す時間も確保できたのではないでしょうか。

模範解答を参考までに紹介します。現在小学6年生、受験生でなくても模範解答を見て「なるほどね」と意味がわかるのであれば、充分に受験にチャレンジできると思います。令和4年度の適性検査は、例年と比較して難易度が低い方だと思いますので、変なポカをしないでしっかり得点することが大切でしたね。

最後に、適性検査の対策にあたって私が考える必勝法を紹介します。学習塾教室長として経験してきたことであったり、長女の受験勉強を見ていて感じたことなので、あくまで主観的ではありますが、参考になれば幸いです。

①試験がはじまったらパラパラ全体を見る

試験の後半になって、初めましての問題になるよりも、一瞬でも見ておくだけで「見たことあるような問題」になります。パラパラめくるだけで、リラックスにもなります。

②手を動かしながら考える

適性検査は、試しに書いて考える、書いてみたら発見する、こんな問題が多いです。問題文とにらめっこするヒマがあったら、書いてみる習慣をつけましょう。だんだん、どのように書けば(整理すれば)自分なりに考えやすくなるか見えてきます。

③カンタンな問題ほど落とさない

これは高校受験、大学受験、大人になってからの資格試験、何にでも言えることですが、まず目指す状態は「みんな解ける問題を落とさない」これができない限り、平均点には到達しませんし、点数が安定しません。

難しい問題は誰にとっても難しい…と割り切って、解ける問題をしっかり落とさない、これに集中しましょう。

④平気で飛ばす

中学受験をする場合、小学校のテストではほぼ満点、いつも時間が余ってヒマしてます…ってお子さんが多いと思います。そうすると、難しい問題を飛ばすっていう考え方に抵抗があるかもしれません。特に適性検査は、難しいかどうかよりも、自分と相性が良いかどうかが大切なので「この問題は後にしよ…」とあっさり飛ばす勇気が必要です。

⑤過去問で慣れておく

いろんな参考書や問題集をずらっと揃えて、解きまくる勉強法はおすすめできません。顔見知りの問題が増えることによって安心感が増えるかもしれませんが、2冊くらいの問題集を2~3周してもらった方が自信に繋がると思います。

ここは考え方にもよりますが、問題集をやり切れず「ここまで手が回らなかったな…」という状態で本番に突入しないことを優先した方が良いですね。実際に100%独学の長女も下の2冊(県過去問と全国テーマ別過去問)だけでした。

 

 

 

以上、令和4年度宇都宮東高等学校附属中学校(矢板東中・佐野中)適性検査の問題と解説でした。栃木県立中学校の受験を検討されているようでしたら、参考にしてみてください。