2020年現在、私は40代半ば、仕事として勤める会社の紹介動画を作ったり、プライベートで動画撮影、動画編集をして楽しんでいます。私にとって動画撮影、動画編集は、仕事とプライベートの区別がもっともつかない作業のひとつです。
いつもの記事ではキャリアについて、いろんな切り口で考え方や動き方を紹介しているブログですが、今回は番外編です。
最終的に伝えたいことは、ちょっとキャリアに繋げて
「何だって1回頑張れば、どこかで役に立つ」
「プライベートはもちろん仕事でも、いくらやっても嫌じゃないものを見つけよう」
の2点です。かなり個人的な趣味や経験をまとめた内容ですが、何か参考にしていただけると幸いです。
【1990年代 ハイエイト編集の時代】
当時の私は大学の放送研究会のメンバー、放送の研究をしたりするわけでもなく、周りの何人かはアナウンサーになろうと特訓していたのかな?ちょっとうろ覚えに近いのですが、とにかく素人なりに撮影して編集して、ハイエイトのカセットテープに収めることが楽しかった時代です。
大学生にとってはちょっと値段が高かった気がするテープをカチャッと本体に入れ、ずっしりと重いビデオカメラを右肩に乗せて撮影していました。実際に重いので、持ち運びも大変、今思えばどうやって自転車で運んでいたのでしょうか?とにかくビデオカメラを右肩に乗せていれば、ちょっとクリエイティブな気分になって、調子乗って撮る、そんな日々でした。
編集は撮影したままのハイエイト「マザーテープ」を回す再生機、画面にテキストを挿入するタイプライターみたいな機械、画面の色合いや音量を調節するアレンジ用の機械、最後に編集後の作品「マスターテープ」をハイエイトを残す録画機、これらを横に繋げて編集です。
画面の切り替えタイミングも、再生機の再生をアナログで止めて、次のシーンを撮影したテープに入れ替えなければなりません。いったんマザーテープに録画して再生しないと、出来栄えがわからないという信じられない手間がかかっていました。音楽もタイミングを合わせて挿入するためには、技術以上に運が必要でした。画面内で編集するわけではないので、当然「プレビュー」なんて概念がありません。
下の「flashmotion」という作品は、最初に完成したときには40分くらいの短編映画でしたが、社会人になってから伝えたいテーマに絞って再編集した作品です。
【2000年代 PC編集の時代】
2000年になり、会社にも個人的にもPCを持つことが当たり前になり、編集を画面内で進められるようになったことが大革命でした。昔でいうマザーテープをPCに取り込んで、必要なシーンを呼び出しながら切って繋げる、こんなマジックみたいなことができるんだ!と感動したことを思い出します。
とにかくサークル室みたいな場所に行かなくても、自宅でも店でも編集できるようになったことが大きいですね。編集も直感的にできるようになり、画面の切り替えやBGMの挿入など画期的にやりやすく進化しました。
大学生時代に撮影したマザーテープを一度CDに焼き直して、それを使ってリメイクできるようになったことも可能性が広がりました。わかりやすい…という理由もあるのですが、比較しやすいように同じマザーテープから作った作品が「きみを忘れる」です。
テーマは「flashmotion」と同じですが「こういうのが作りたかったんだ!」という気持ちが再燃して、コンテストでも入賞した作品です。賞状1枚をもらうために徳島まで飛んだこともいい思い出です。
【2010年代 アプリ編集の時代】
そして、スマートフォンやタブレットが進化したことで、もはやゲーム感覚で動画編集ができるようになりました。編集するシステム自体はカセットテープの頃と変わりませんが、とにかく撮影データさえあれば、いつでもどこでもイメージに近い編集ができるようになりました。映像や音楽の演出もカンタンになり、自前の撮影データがちょっとあればフリー素材を使って何かしらの作品が作れる時代です。
20年前と比べて、何より進化したのはYoutubeやブログのようにアウトプットする場がたくさんできたことです。コンテストに応募しない限り、いつも会っている人くらいしか見せる人がいない、そんな寂しいことはまず起きません。作っている過程も家族に相談しながら進められるので、苦行のように3日間カンヅメになって編集、そんな時代はバックミラーに映るゴミです。
現在は仕事で撮影したり編集することもあるので、最近のものを紹介です。
今回の記事では、動画編集の20年を紹介してみました。テクノロジーの進化ってすごいのですが、何より20年前にやっていたことが、仕事でやるようになってもまったく苦にならないことが財産です。これはありがたいですね。
日々経験をしていることが、将来役に立つかもしれない、そんな気持ちで毎日を大切に過ごしたいですね。