栃プロ

栃木発「プロフェッショナルな自分を目指そう!」

❹塾講師のアルバイトで働くメリット【組織も考える】

キャリアコンサルタントの視点で、学習塾でアルバイトをするメリットを紹介しています。私自身が社内異動により、3年程度ですが学習塾の教室長として働く期間がありました。急転直下の人事異動だったので、楽しさよりは慣れない大変さが多かったのですが今に繋がる貴重な経験を積むことができました。アルバイト講師、パート講師にはいろいろな場面で支えてもらいました。

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私が着任して当面の課題は講師の戦力不足でしたので、何よりも優先して新人講師を採用して育成しました。ガタガタの教室ではあったのですが、新人講師の成長に引っ張られるようにして徐々に体制は固まっていきました。私が大学生のアルバイト講師を育成する際に大切にしていたこと、さらに講師としての差がつくポイントを記事にまとめるシリーズです。今回で一区切りです。

あなたが学習塾でのアルバイトを検討しているのであれば、参考にしてもらえるとうれしいです。

 

栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。

全4回で塾講師のアルバイトで働くメリットをまとめましたが、最終的には教室長と同じ目線で教室を見てほしいですね。教室長目線、さらに経営的な目線で目の前の教室や生徒達を見られるようになると、確実に社会に出てからも役に立ちます。

 

これまでの3回の記事で紹介したのは、以下の内容です。ひとつひとつが大切な取り組みなので時間をかけて習得してほしいのですが、そのゴールは教室全体を考えることだと思います。

 

①【自分を磨く】自分自身の時間、姿勢、持ち物、言葉遣いを見直す

②【指導する】生徒の時間、姿勢、持ち物、言葉遣いなど基本的な行動を改善する

③【背景を知る】通塾理由を把握する (保護者希望・生徒本人希望・教科選択)

④【方針を考える】進路希望を把握する (志望校・将来の仕事・将来の夢)

⑤【週間管理】宿題の出し方、確認の仕方を改善する

⑥【心に火を灯す】生徒のモチベーションスイッチを発見する

⑦【観・分・判】点数、偏差値、順位だけでなく解答用紙と得点分析を確認する

⑧【段取り八分】授業準備の精度を上げて、生徒の課題発見に時間を使う

⑨【自立支援】生徒本人が自分で考えて授業を進められるように指導する

⑩【本質を探る】枝葉的(解答テクニック)と根本的(思考力)を分けて考える

⑫【全体を掴む】部分的(栃木県傾向)と全体的(全国傾向)の両方を分析する

⑬【深く探る】一面的(担当教科)と多面的(他教科、特に国語)に分析する

⑭【チームを考える】教室全体の課題(数字、ハード、ソフト)を改善する

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「アルバイトでそこまでしなくても…」と思うかもしれませんが、その気持ちもわかります。しかしアルバイトであっても、意識と基準を上げて取り組むことで立派なキャリア形成がはじまります。どうせ同じ時間働いて稼ぐなら、生徒の成績を上げるだけでなく自分自身も成長したいですね。

 

◇社会に出ると数字で物事を判断されます。

「頑張りました」とか「良くはなっています」と苦し紛れに言ってみても、見る人は必ず数字を見ます。数字はウソをつかないからです。数字が良くなっているときは原因があります。数字が悪くなっているときにも原因があります。

・なぜ今以上に生徒数が伸びないんだろうか

・なぜ成績の伸びる生徒と下がってしまう生徒がいるのだろうか

・売上を上げるためには何が必要だろうか

・利益を上げるために無駄な経費はないだろうか

こういった会話をぜひ教室長とできるようになってほしいですね。

⑴基準が変われば意識が変わる

⑵意識が変われば行動が変わる

⑶行動が変われば結果が変わる

この大原則をアルバイトを通じて実感できたら、社会に出てからもちょっとやそっとでは負けないビジネスマンになります。気合いでどうにかするのではなく、数字を無理につくるのではなく、きちんと原因と結果を繋げて考えられるようになります。

 

◇ハードを気にする

教室で新しい機器を導入したり、リフォームしたりすることがあります。レイアウトをちょこっと変えるのも大掛かりな工事をするのも、どちらもハードウェアの改善です。この提案ができるとアルバイト講師として大きな成長ができますね。

「これ使いにくいんですけど…」

「これいらなくないですか…」

みたいにいきなり言っても文句を言っているようにしか聞かれません。

論理的に説明するのか、誰かの協力を仰ぐのか、熱心に訴えるのか、教室長を動かす方法はいくつもあるでしょうが一発ではまず何も変わらないでしょう。今がそうなっている理由があるからです。仕事は正しい主張だから動くのではなく、気持ちで動きます。ここで工夫ができるとあなたの交渉能力は飛躍的に伸びますね。

 

◇ソフトの大切さがわかる

学習塾でアルバイトをしていると、びっくりするくらい思うようにいきません。先週まで絶好調だった生徒が機嫌が悪い。何回言っても宿題をやってこない。いくら一所懸命説明しても聞いてくれない。あなたのたった一言でヘソを曲げる。こんなことは普通なので、講師が一喜一憂しすぎないことが大切ですね。

反対に、ふわっと成績が上がる。いきなり頑張るようになった。表情が前向きになった。あなたのたった一言でエンジンがかかる。プラスの化学変化もたくさん起きます。ここは講師もテンションを合わせたいところです。

 

子どもは素直なので気持ちで動きます。誘惑には簡単に負けますし、ハマれば大人顔負けの集中力を発揮します。こんな当たり前の現象を理解していると、例えばですが、あなたが新人講師の育成を任されたとしてもきちんと前に進むと思います。

 

「なんかこの塾は元気がないなあ」

「ずいぶんごちゃごちゃしている職場だな」

と感じてしまったときに

「周りの人達はどう感じているんだろう」

「自分自身はどうしたいと考えているんだろう」

と真正面から向き合えると、一番あなたが変わると思います。

子どもも大人も、もちろん自分だって気持ちで動くからです。ソフトウェアの問題です。

 

どうすればみんなのエンジンがかかるのか、どうすればみんなのアクセルが踏まれるのか知っておくことが重要です。これは答えや必勝法がないので、日々のアルバイト生活で察していくしかありません。あなたが正しいかどうかよりも、みんなのソフトウェアを大切にする習慣です。

 

このシリーズ最後の記事として「教室全体をチームとして考えてほしい」をテーマにまとめました。何回か書いていますが、必ず結果的にはあなたのキャリアにプラスの影響を与えます。

「アルバイトはラクで良かったな…」

「正社員で働けるかな…」

とか言ってしまうカッコ悪い社会人にならないためには、理想の環境を探すのではなく今からできることをやってみましょう。その積み重ねがキャリア形成になります。

 

参考にしていただけると幸いです。