キャリアコンサルタントの経験から、転職成功のポイントを紹介しています。特に今回は、面接の最初の2分に注目します。あなたがこの先に、転職のための面接を控えているようでしたら、参考にしてもらえると幸いです。
人と人のコミュニケーションが起きると、どんなに「レッテルを貼らないようにしよう」と心掛けていても第一印象が発生します。あなたの第一印象がとても良いものだったら、内定に向けて王手をかけた状態で面接を受けることができます。自分で追い風を起こして、風を受けながらの面接になります。
反対に第一印象がイマイチだと、そこからの逆転は難しいですね。向かい風を起こしているようなものなので、そのままでは風に押し戻されます。逆転するのは大変ですね。面接結果が必ず決まるものではありませんが、第一印象で有利な状況をつくるためのコツをまとめます。
栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。
そもそも仕事として営業や接客をしていると、第一印象の重要性は痛感していると思います。第一印象で失敗した後の会話はしんどいです。「早く終わらせたい」とお互いが思ってしまうかもしれませんね。
面接の第一印象、最初の2分を成功させるポイントを考えましょう。200件以上の面接に同席した経験から、できるだけ鉄則と呼べるくらいの必勝パターンを紹介します。ただし、私自身の主観が相当加味されていることは了承していただきたいと思います。
必勝パターンは2つに絞られます。
①見た目は70点でもなんとかなる
②声の印象、話す内容が決め手になる
ひとつずつ解説します。
①見た目は70点でもなんとかなる
見た目は応募書類や面接のどちらにも当てはまります。面接を打診されている時点で、企業はあなたに興味を持っています。応募書類だけでは、キャリア評価のズレや実際の人物像とのギャップが起きるでしょう。そういう意味で、あなたの魅力の70%くらいしかきちんと企業に伝わっていないと思っていいです。
見た目70点というのは、応募書類、服装や身だしなみで手を抜いても構わないということではありません。70%しか伝わっていないことを前提に面接で話す内容を準備した方がいいですね。そして声の出し方、話すこと自体の練習をした方がいいです。
最初の2分で成功するために次の②に繋がります。
よく第一印象の話題では、メラビアンの法則が引き合いに出されます。あるメッセージが伝わる効果について何が影響を与えるか、という実験調査です。
それによると
・視覚55%
・聴覚38%
・内容7%
と知られています。
引き合いになるときには
「話す中身よりも、まずは見た目を良くしよう」
「服装、表情、仕草が第一印象を決めます」
と解釈して解説されることが多いのではないでしょうか。実はこのメラビアンの法則、人と人の第一印象を設定した実験をしているわけではないので、研修などで扱う際は注意が必要です。
私の経験ですが、見た目は5%くらいですかね。見た目が決定打になって採用や不採用になるなんて、ほとんど聞いたことありません。よほど面接担当者に下心があるか、見た目70点に達していないケースだと思います。
②声の印象、話す内容が決め手になる
声の印象から考えましょう。これだけSNSやメール機能が浸透していても、転職エージェントは電話でファーストコンタクトをしたり電話面談を行います。あえて電話を使うには理由があります。
・どれくらいのスパンで折り返しがあったか
・第一声はどういう印象だったか
・事務的な確認にも丁寧に対応しているか
・調整などに協力的か
などのやり取りで第一印象が決まります。
特に重要なのが第一声です。
これは面接本番にも当てはまります。
挨拶、返事、相づち、自分のことを話すとき、最初の2分くらいでいくつかの切り口で声を出しますが、ここで第一印象が決まるイメージです。
「コミュニケーションは大丈夫そうかな?」
「言葉の使い方は問題ないかな?」
「自信と遠慮のバランスは?」
「本心で話しているのかな?」
全部声でわかります。
視覚では把握できないんじゃないかな。
何分か時間があって動作や仕草に特徴があれば、応募者のクセがわかります。そのときはすでに、あなたの第一印象フィルターがかかっている状態です。
あなたの第一声はどのような印象を与えるのか、ぜひ周りの協力してくれる方や転職エージェントに確認してみるといいと思います。声が第一印象の70%を決めると思います。あなたの無理のない元気な声が面接担当者に伝われば、王手をかけた状態で面接が続きます。
話す内容も重要です。
事前準備が発揮できる場面です。事前準備については別な記事でまとめていますので割愛しますが、あなたのことを一発で伝えられるキャッチフレーズは考えておきましょう。
「私は自分のことを、器用貧乏と思っています」
「変わった家庭菜園にハマっています」
「筋トレだけは学生時代から続けています」
真面目なコミュニケーションも必要ですが、面接担当者もあなたと同じ人間です。同じ時間過ごすなら、タメになる時間、楽しい時間を過ごしたいはずです。ぜひ話す内容も、たくさん引き出しを作るイメージで準備しておきましょう。グダグダな面接はお互いツライですからね。
声の重要性を伝えたくて、今回の記事をまとめました。多くの転職エージェントが共感してくれると思います。今後転職活動をする際の参考にしていただけると幸いです。