現在私は栃木県で主にキャリアカウンセリングの仕事をしています。多くの場合は転職希望者に対しての転職支援サービスの一環としてカウンセリングを行いますが、転職後の心構えとして伝えている内容がありますので紹介します。
栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。
転職して新しい環境に飛び込んだときに、すぐに活躍できる方や苦戦する方など見てきました。もちろんすぐに活躍できた方が精神的にも待遇的にも安心だと思いますが、下積みが必要なのは変わらないと考えています。
最初の3年間はいろんな部署のいろんな体験をすることで、転職先の企業をより深く実感することが必要です。そうしないと、何が優先なのか何を大切にしている会社なのか自信持って答えられないのではないでしょうか。
「石の上にも三年」という言葉があります。実際に3年あれば
・1日の労働時間8時間
・年間出勤日数240日
だとして3年で
8×240×3=5,760時間働くことになります。
私は新入社員でも転職支援した方でも、1万時間は全力で仕事に向き合って仕事と会社を理解しましょうと伝えています。5,760時間では全然1万時間に足りないようですが、別に休日出勤や残業をオススメするわけではありません。ここでパラレルキャリアの考え方が登場します。
実際に残業を積極的に行えば6,000時間、7,000時間に届くかもしれません。私も1年で3,000時間以上働いたことは何度もあります。ある程度時間をかけて成長できた時代は単純だったかもしれません。
5,760時間働いて残りをどうやって1万時間にするか?ですが、残り全部を生活時間と睡眠時間に使うわけではないと思います。1日3時間でいいので自分の将来のために時間を使いましょう。この時間が自分の業務と相乗効果を起こせば最高ですが、別に無理につなげなくてもいいと思います。無理をすると続きませんからね。
1日3時間自分の将来のために時間を使うと
3時間×365日×3年=3,285時間
です。5,760時間と合わせれば9,000時間を超えます。ここまできたら、ほっといても勢いや気分に任せて1万時間に必ず届きます。
出勤日と関係なく365日、自分のための時間を捻出することがポイントです。自己投資の時間という表現でもピッタリです。私で言うと、ブログを書いている時間が当てはまります。その他にも今は業務用にプログラミングを勉強したり、学習参考書の出版も行っています。
この1日3時間はあくまで
・自分が本当に必要だと思うこと
・自分が楽しくて続けたいこと
で考えることが大切です。そうしないと1日3時間は続かないからです。
そうやって転職支援した方にも
「転職はゴールではありません」
と成長を促したり
「ひょっとしたら労働環境が改善されるかもしれませんが、その時間をぜひ自分のためにも使いましょう」
と自己啓発を提案していました。
この姿勢があればまず転職は成功します。業務に慣れるとか成果を出せるとか、そういうレベルではなくて自分の成長を客観的に楽しめるようになりますね。
義務教育だって同じです。
本人の希望や適性なんて関係なく、義務教育では最終的に5教科を幅広く勉強します。文系も理系も関係ありません。言い方を変えれば義務教育は下積みです。この義務教育でどれだけその後のための準備ができるかが大切ですね。
計算してみるとやっぱり1万時間です。
小学校は
・1日4時間勉強
・年間登校日数200日
だとして6年で
4×200×6=4,800時間勉強することになります。
中学校は
・1日6時間勉強
だとして3年で
6×200×3=3,600時間勉強することになります。
小中学校の義務教育で少なくとも8,400時間は勉強します。
ここに家で宿題をする時間や学習塾に通ったりもするので、実際は余裕で1万時間を超えます。こう考えると子どもって9年あるとはいえ、頑張ってますね。
どんなに勉強や仕事が効率化しても下積みの1万時間は変わらない鉄則だと思いますね。むしろそう思って臨んだ方がうまく物事が進みます。ぜひあなたが転職など人生の大きな節目に立っているのであれば、参考にしていただけると幸いです。