ファミレスで13年以上勤めた経験から、飲食業でのキャリアアップを提案しています。数ある業界でも、パートアルバイトの構成比率が高くて稼働時間も長いのは飲食業の特徴ですね。結果的にキツイ職場のイメージの飲食業です。
現在の本職とはつながらない内容ですが、参考にしていただけると幸いです。
栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。
みなさんの周りにメチャクチャ厳しい先輩はいますか?私の場合は、新入社員の頃にそんなパートおじさんがいましたが今になって振り返ると、とてもラッキーだったと感じています。
パートおじさんが、店長よりもパートのおばちゃんよりも厳しいというすごいパワーバランスの店でした。より良く言えば「店長が自分より相応しい部下に全部任せる」理想像のような環境でしたね。店長は夜な夜な遊びまくっており、そのあたりも勉強させてもらいました。
仕事に対して手を抜いたり、うっかりミスでもメチャクチャ怒られました。ある意味、理由はどうあれ「迷惑をかけたら怒られる」という耐性ができたので、その後の社会人生活ではとてもプラスになったと思います。
ファミレスでの勤務でしたが、値段の高い安いは関係なく食材に対しては厳しかったですね。パートおじさんは、ウォークイン冷蔵庫の食材の賞味期限を見て先入れ先出しができていないと、私の目の前で食材をゴミ箱に投げ捨てる方でした。
「なー、吉田さ。お前さん仕込みがずいぶん遅いけど何時に来たら1人で終わる?」
と聞かれて考えるわけです。
サバ読んで強気に答えてもいいし、大変そうに答えたらちょっと手伝ってくれるのかな、とか甘いことを思いながら
「たぶん8時に来れば終わると思います」
そうすると、即答で
「じゃ、8時に来なきゃね」
と答えるような方でした。
で、ホントに週末は8時から3時間かけて仕込みをやりました。
その時間は今の言葉で言うと、サービス残業なわけですが、そんな感覚はなかったです。
「終わらないんだったら早く来る」
という至ってシンプルな話です。
それまでの私は、全国規模の学習塾という安全地帯でアルバイトをしていたので
「そんなに怒んなくてもいいじゃん」
って思ってもいましたが
「これが仕事なんだ」
とひとつ基準を上げてくれた方なのでホントに感謝しています。
まだまだこの頃は、会社に貢献できるサラリーマンとは言えませんでしたが、ちょっと味がある塩男にはなれた気がします。確かに、理不尽に厳しいだけの人もいるので困りますが、厳しい教育をしてくれる方は必ずひと段階ステージを上げてくれます。
エピソードとしては、ファミレスに限ったことではないように感じられるかもしれません。しかし、飲食業とは、正社員もパートアルバイトも、ベテランも新人も入り混じって人間関係が複雑になりやすい環境です。
その環境で常にお客様に囲まれて
・お客様の最優先
・チーム全体の最優先
・会社全体の最優先
が入り混じって、これまた自分の最優先をいつも考えなければなりません。
これが一見キツイと感じる業界かもしれませんが、確実に多くの経験を得て成長することができます。挑戦する価値があります。あなたが飲食業に興味を持っているのであれば、幅広い選択肢のひとつに考えていただけると幸いです。