面接本番で「あなたの強み、長所は?」と聞かれるのは、なかなか難しい質問ではないでしょうか。ちょっと遠慮が入ることもあるでしょうし、オーバーに言ってしまって自ら面接のハードルを上げることもあります。転職に関するアドバイスを紹介しているブログですが、今回のテーマは「あなたの強み」です。
栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。転職支援をしている求職者が企業との面接をすることに決まったら、面接本番までに対策を行います。対策をしながら受け答えの確認もするのですが、どうしても出てしまうフレーズは
「やったことのない仕事でも果敢に挑戦します」
「コミュニケーション力に自信があります」
「人一倍勉強します」
のようなふんわりした答えでしょう。
このように、どうとでも言える強みは面接担当者はツッコミたくなります。意地悪な(でも本質を見たい)面接担当者だと「あ、そうなんですね」では終わりません。
「それはどういうことですか?」
「具体的に言ってもらえますか?」
みたいに深掘りをされて、あなたは自己アピールどころではなくなります。「どう言えば、ホントっぽく伝えられるかな?」と違う方向の努力を重ねた末に、いつの間にか面接担当者に主導権を握られます。
同じことを答えるにしても
「入社初日でも、出てもいいのであれば全部電話に出ます」
「必ず自分から挨拶しています」
「誰よりも早く電話に出ます」
「わからないことはいつも相談しながらやり抜きました」
のような具体的な行動やエピソードを付け加えないと、聞いてる方は「ホントかな?」と思うもんです。具体的な行動で答えられる人は、信用できます。
いつもやってないと、自信を持って答えられないので、日常こそが面接対策でありキャリア形成だという考え方が大切です。ちなみに私が転職支援をしてきた方々で、これが最強!という強みを紹介します。
その方は求職者として登録していただいて、当社の事務所で初回面談を行いました。当然初めて来社して面談を行ったわけですが、帰りに玄関まで送っている途中で足元の小さなゴミをサッと拾い上げました。私はあまりに普通に拾ったので、びっくりもしなかったくらいです。
「ありがとうございます」と言ってゴミを受け取り、その方を見送ったわけですが数年経った今でも深く印象に残っています。
つまり、どんなに良いこと考えていたって、どんなに良いこと言ってたって、やってやきゃ意味ないじゃん!ということです。
この方をどこかの企業に推薦する際は、キャリア上の強みはもちろん、さらに
「この方はもし御社に入ったら、誰に言われなくても玄関前のゴミを普通に拾うような方です」
といった具合に、人間的な強みを伝えていました。ゴミは拾いましょうキャンペーンや玄関掃除の担当が誰とか関係なく、本人が「そういう人」であることが強みですね。
かくありたいですね。ぜひ自分の強みを改めて探すときには、具体的な行動で答えるところまで準備しましょう。