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栃木発「プロフェッショナルな自分を目指そう!」

転職成功の条件14【転職失敗かな?と心配になったら】

日々栃木県を中心に転職支援をしています。転職エージェントとして転職支援をしていると、求職者の人生の大きな節目に立ち会うわけですが、転職後も接点はあります。定着支援という表現だとプレッシャーみたいなものを感じるかもしれませんが、要は情報交換とか近況報告です。

転職エージェントは当然「この転職は求職者にとっても企業にとってもWINになるだろう」と思ってサポートします。しかしながら「本当にそうなのか?」という確認は必要でしょうし、想定していたなかった思わぬところでギャップを感じるケースも多々あります。

極端な例では「転職しない方が良かったかな?」とか「もっと良い転職先があったんじゃないか…辞めるなら早い方が迷惑をかけないんじゃないか…」と考えてしまう可能性もあります。

 

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今回の記事では、そんなときに伝えているアドバイスをまとめています。あなたが転職活動中、または転職して働きはじめたタイミングで思うところがあれば参考にしていただきたいと思います。

 

栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。

転職することで、転職しようと思った原因やモチベーションが叶ったかどうかが重要です。「とりあえず働かなきゃ…」という状況で割り切って入社すると意外とうまく馴染んだりしますが、想いを持って転職するほど考え直すケースが多いです。

 

①転職しようと思った原因がまったく解決されていない

②あなた自身が会社を選ぶ基準を間違っていた

③懸念があっても大丈夫だろうと楽観的すぎた

転職先で悩む主な理由は、およそ上記の3パターンに当てはまるのではないでしょうか。

 

もちろん①〜③までのトラブルが起きないように転職活動をするのが理想ですが、ここでは「もう入社しちゃったし…どうしよう…」というケースを考えてみましょう。

 

①転職しようと思った原因がまったく解決されていない

 

これは例えば、残業がメチャクチャある製造業で「体調が心配になって入社してみたら、結局環境は変わらなかった、むしろ慣れていないのでさらに大変…」とか「トップダウン型の企業でかなり嫌な思いもしたから、心機一転転職してみたら、変わらずトップダウンだった…会社ってどこもこうなの…」みたいなイメージで考えるとわかりやすいと思います。

 

そうならないように事前情報を入れて転職活動をすれば済むことですが、入社してしまったら当然「次探そ…」となります。転職しようと思った原因が変わらないのだからしょうがありません。辞める前にせめて、その会社で良いところを探してみるのはオススメです。

・忙しいけど意外とみんな苦もなく頑張っている

・3年間働けば退職金があるらしい

・ひょっとしたら、ここならではのスキルがマスターできるかも

我慢できないから、または次へのチャレンジ精神が湧き上がって転職してきて、そこからのギャップなので、なかなか客観的にメリットを探せないかもしれません。話せる社員に相談してみるのもいいでしょう。前職の元同僚に話せるならそれでもいいでしょう。あなた自身の気持ちを吐き出して、なるべく客観的に現職を見てみて気持ちが上がらないなら、次の職場を探すことを視野に入れる段階です。

 

人材紹介会社(転職支援会社)に登録して、キャリア相談をしてから動くことも有効です。必ずしも人材紹介会社のキャリアカウンセラーが提案する求人に就職する必要はないですし、むしろ初めて会ったまったくの他人にあなたの印象を聞いてみるのはオススメです。求人の探し方から教えてくれるはずです。

 

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②あなた自身が会社を選ぶ基準を間違っていた

 

とにかく残業はしないでワークライフバランス重視で働きたい!と思って転職した先で「まさかやってみたら、事務の仕事がこんなに私に向いてないとは思わなかった…」なんてことはあるあるです。ファッションに興味があるからアパレル業界に就職したら、自分が好きとそれを販売するのは全然違っていた、こんなエピソードはザラです。

 

①〜③のうち、私が思う絶望的に転職した方が良いケースは②です。こればかりは失敗してみないと、あなた自身も自分の基準がわからないかもしれません。私にも経験があります。私が「自分は商材は何でもいいんだ!自分らしい提案で相手に影響を与えられるのであれば!」と選ぶ軸を理解したのは3社目、現職に入社してからでした。

 

ここからはサンプルです。

あなたはひょっとしたら、残業が厳しいことが我慢できずに退職したのかもしれません。しかし長い時間をダラダラ働いて疲れていたのは、あなたの先輩社員が全然魅力的ではなくて、どうでもいいような愚痴を聞かされていたことがきっかけかもしれません。または全然重要ではない書類を手書きで書いてばっかりで、誰も仕事を早く終わらせようと思っていない、無駄に見える仕事が多すぎるから残業がバカバカしいのかもしれません。

つまりこうです。あなたが思っていた退職理由「残業が多い」は、決定打になっていただけ、追い討ちをかけていただけで、そもそもギャップを感じていたもっと大きな土台があったということです。部活だって「筋トレが多すぎる」という理由だけで嫌いにならないはずです。

次の求人を探す前に「こんな会社は嫌だ」をしっかり考えてみましょう。その反対が選ぶ基準としてはわかりやすいです。「ダラダラ残業している職場は我慢できないけど、忙しいときに2時間くらい伸びて達成感を味わうのは実は何とも思っていない」のような感じです。

 

破壊的な解決方法として、短期的に軸を変えてしまうのもアリです。

「ここでは稼ぐことに集中して、次こそ理念に共感できる会社に行こう」

「人脈を築けるだけ築いて、次に活かそう」

「とにかくやりたかった経理ができるんだから、業務だけに集中しよう」

悪くないと思います。大切なことは「転職失敗かな?」と思ってもあなた自身が損をしないことです。

 

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③懸念があっても大丈夫だろうと楽観的すぎた

 

これは残念ながら、事前のシュミレーションが甘かったか、そうしなければならない状況だったのでしょう。通勤距離、年収、未経験職種など条件について、入社を決断する前に「ちょっと無理があるけど、しばらく経って慣れたら大丈夫かな?」と思ったけれど、どんどんキツくなっていく…これもよくあることです。

本当に慣れてきて大丈夫になることもありますが、思わず「転職失敗かな?」と振り返ってしまうほど絶望することもあるでしょう。

「資格取得に向けて勉強しながら働こう」

「ノルマが大変でも、稼がなきゃならないんだから負けないだろう」

当初は意気込んで転職しても、キツい状況が続くと気持ちが折れてしまうかもしれません。

 

様々なケースがあるので、一概には言えませんが「素直に相談してみる」とにかくここからです。特に意気込んで転職すると無理をしがちです。身体か心がボロボロになるまで頑張って、取り返しがつかないダメージを負うこともあるでしょう。正直に、懸念があっても大丈夫だろうと楽観的すぎました…と相談することで転職先の社風、スタンスもわかります。意外とそんなあなたに理解を示してくれるかもしれません。冷たい反応かもしれません。バカにされるかもしれません。それでも抱えるよりはマシですね。

キャリアカウンセラーに相談できる環境であれば、活用してみることもオススメです。リモートでもできる時代なので、いろいろな意味で相談するハードルが下がっています。何か別な不満にすり替えて、新入社員のあなたが文句を言ってもしょうがありません。話を聞いてもらう、この切り替えが一番傷口が小さくなるでしょう。

①と②のケースとは異なり、無理をして頑張らないことが大切です。

 

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今回の記事はネガティブな状態がスタートなので、全体的にワクワクするような内容ではなかったと思います。非常に厳しい状況になっても、あなた1人で抱えることなく「これは将来のネタになりそう」とか「これより大変な環境は経験しようと思っても無理じゃないかな?」と少しでも楽しく過ごす、ちょっとの余裕があるといいですね。

 

参考にしてもらえると幸いです。

 

 

 

転職成功の条件13【転職エージェントが思う転職エージェント活用法】

転職活動をするときに、転職支援サービスを活用するパターンが年々増えています。あなたが転職活動をするとなると、まずは転職エージェントが登場してきてキャリア面談です。面談内容によって、どのように転職活動を進めていくのか決まってきます。あなたは現職中で働いていても、分身になって転職エージェントが動きます。

 

この転職エージェント、きっちり活用することがもちろんポイントです。個人的に思うことも含めて記事にまとめてみます。転職支援サービスを利用するのであれば、参考にしてもらえると幸いです。

 

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栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。

そもそもの話からです。私自身が転職エージェントとして働いているので、はっきり伝えにくい点もあるのですが、一言で表すと「まずは転職エージェントに信用されないと話にならない」です。当たり前ですが、転職エージェントだって優先順位をつけて感情に動かされる一面はあります。

「この方には、どうにかしてキャリアを活かせる環境を探したい」

「すぐには転職先が見つからないかもしれないけど、長期的にフォローしたい」

とか思います。もちろん反対もあります。こういう内容を書くことは勇気も必要です。「転職エージェントなんて言っているけど、そっちはちゃんとやっているのか?」と聞かれたら「できる限りはやっています」としか言いようがないです。至らない部分も多いと思いますが、ぜひあなた自身が損をしないことが何より最優先なので、そのつもりで以下参考にしてみてください。

  

 

どういう求職者に対して、転職エージェントは積極的な支援をするのか?

・裏表がなく、敬意を持って応対してくれる

・なるべく折り返しの電話や返信メールをくれる

・こちらの提案に対して耳を傾けてくれる

・必要以上に期待してこない

・ゆずれない絶対条件は、その理由に納得感がある

・希望年収や希望勤務形態など、現実離れしていない

・やりたいことが明確で、その理由に筋道がある

かなり正直に書いてしまいました。無理をすることなく、このようなコミュニケーションができる求職者は安心です。転職支援をしている場面でも、転職先に入社した後も安心です。まずどんな場面でも「おや?」と思わせることはないでしょう。

こうなると良い循環です。転職エージェントは手放したくないので、できるだけ良い求人を提案して応援したくなります。なるべく条件や希望に沿った求人を提案しますし、なんとか選考が進むようにプッシュします。あなたが反対の立場だとしたら、転職エージェントの気持ちも理解してもらえると思います。

 

・仕事じゃないなら、雑なコミュニケーションをしてもいいと思っている

・こっちがプロだと思って、無理感が高い要求をしてくる

これでは転職支援をしようがありません。転職エージェントは「この方は面接の場で大丈夫かな?」とか「入社した先で謙虚に溶け込んでくれるかな?」と思ったら当然積極的な支援はできません。紹介するリスクが大きすぎますので、自分自身で転職活動を進めた方がお互いにストレスもないでしょう。

 

ちなみに転職支援をしていると色々あります。

・求職者が急に連絡がつかなくなる

・途中から希望条件、絶対条件が増えてくる

・こちらの要望を一切聞いてくれない

・言っていることがバラバラになる

こういうときは猛省します。何かしらこちらにも非があったのだろう、と振り返って次に活かします。そこから立て直して信頼関係を築くこともありますが、それっきりになって次に活かすしかないこともあります。そうすることが私自身の損にならないからです。

 

表現が悪いかもしれませんが「そうすることが自分の損にならないか?」そう意識して普段のコミュニケーションを心掛けてもらえると、そもそも転職活動だけでなく良いキャリア形成ができるはずです。そんなキャリアを応援するのが転職エージェントの仕事です。

  

 

 

 

転職成功の条件12【転職エージェントがアドバイス、内定後に悩んだらどうする?】

転職エージェントとして、労働市場全体の話題から細かい転職活動の方法論まで様々なブログ記事を書いています。今回の記事は珍しい目線ですが、あなたが企業に面接に伺って、内定を獲得したタイミングについてのアドバイスです。内定を1社だけ獲得したら、それはそれで「この会社でいいのかな?」とあなたは迷うかもしれません。3社から内定を獲得したら「どこの会社が1番いいだろうか?」と迷うかもしれません。

あなたが転職活動をしているなら、ぜひ参考にしてもらえると幸いです。

 

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栃木県の転職エージェント、吉田です。

国家資格キャリアコンサルタントを取得して、北関東を中心に転職支援を行っています。2,000名以上の方と直接面談や電話面談を行ってきた経験から、転職活動においていくつかの大切なポイントがあると感じています。転職活動における最後のポイントである「内定後の判断」について考えましょう。

 

結論としては、内定をもらって就業条件が明らかになり、面接やオファー面談を行い「内定受諾をするだけ、でも決められない」という状態は、あなたがあなた自身と向き合っていないことが原因であることが多いです。つまり意識が外側にばっかり向かっていると、決まるものも決まりません。

・こっちの会社の方が給与が高いけど、残業も多いらしい

・こっちの会社はリモート勤務ができるけど、給与の伸び幅が少ない

・こっちの会社は年間休日が少ないけど、各社員の裁量が大きい

・こっちの会社は社長がいい人そうだけど、内定が出るまでに時間がかかった

このように、数え切れないくらい迷うパターンがあるでしょう。もちろん就業条件は数字として目に見えるので、客観的に判断する材料になります。家族や友人とも相談しやすい情報です。その一方「なんかこの会社で話をしたときは、ワクワクした」という感覚は他人に伝えるのが難しいかもしれません。

 

私なりに判断するポイントを3つ紹介します。この3つはもちろん、全部の転職活動に当てはまるわけではありません。あくまで転職エージェント目線ですが、思うところを紹介します。

 

①書面よりも自分の気持ちを重視する

 

書面(就業条件や内定通知書)に書いてある内容は、極端な話、2年後には変わるかもしれません。特殊な技術職でない限り、違う部署に異動になるかもしれません。思っていたより(書いてあるより)残業が増えてしまうかもしれません。面接ときに上司になる方として話したとしても、やはり環境が変わる可能性も高いです。

中間の立場で、企業と求職者を繋げる転職エージェントとして、こんな言い方は問題あるかもしれませんが、書面で提示される内容はその時点の提案です。社員はどうしても企業の状況によって働き方を変える場面が出てきます。ではどうするか?

「この企業理念に共感しているから、多少仕事内容が変わっても構わない」

これが理想ですが、なかなか現実的ではないかもしれません。せめて

「この人と一緒に働きたい」

「この人と働けば成長できると思う」

「この商品は必ず社会に貢献できる」

このようなアナログな感覚が重要です。よく言われることですが「誰と働くか?」は大きなポイントです。仕事をしていると、思うように結果が出ないこともあるでしょうし、何のためにもならないような絶望的な書類を作成することもあります。自社のサービスに疑問を感じることもあるかもしれません。このときに「この人とだったら一緒に頑張れる」この感覚を持てるかどうかは、あなたの長く続くキャリアにかなりの影響を与えます。

決して就業条件を軽視するという意味ではありません。しかし「このワクワクする気持ちはどこから湧いてくるのだろう?」という気持ちに真正面から向き合うべきですね。気持ちはウソをつきません。感じた事実は変わりません。

 

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②書面を見比べるのではなく、あなた自身と向き合う

 

「どっちの方がいいかな?」と比べるときに陥りやすい現象ですが、まるで就業条件に点数をつけて、優劣をつけるように考えてしまいがちです。そうやって理論的に比較して、冷静に判断を下すことも悪いことではありません。それができない理由があるとすれば、やはり優劣をつけられない、またはその判断について自信がないからでしょう。

 

ここであなた自身と向き合うことが重要です。

・今までの仕事で、もっともワクワクした経験は?

・残業だったけど、この内容だったら平気だったという思い出は?

・何を評価されて昇給したときが、1番うれしかったか?

・これのためだったら、休日出勤も頑張れる仕事は?

・仕事仲間と最高に盛り上がった瞬間は?

・もっとも納得いかなかった仕事は?

・許せなかった社員は?

このようにあなたの感情が動いた瞬間を、ふと振り返ってみると判断材料が見えてきます。①と同様に書面(就業条件)を見比べても、それがいつまでも続く保証はありません。スタートの就業条件はもちろん重要なので、ゆずれない最低ラインは設定しておいた方が良いです。しかし就業条件、ネットで検索する情報、周りから聞く評価、それらは本当にあなたの人生を左右するほどの重要な情報でしょうか。

 

これまでに感情がプラスに動いた瞬間を切り取ってみて、それが叶う環境を狙ってみることは強くオススメできます。私はよく、転職エージェントとして転職支援をしながら「あの会社の面接はワクワクしましたか?」「またあの社長に会いたいと思いましたか?」と聞きます。その感情に向き合うことが転職成功の条件です。

 

 

③本当にやりたいことがあったら、仕事以外でも実現できる

 

最後のポイントは、かなり主観で書いてしまいますが「これが本当に自分がやりたい仕事だろうか?」と迷ってしまったら、ひょっとしたら仕事以外でも実現できる可能性を考えましょう。あなたが仕事で何かしら成果を出したい、仕事にやりがいを見出したい、と強く願っているとしたら、私からも応援したい気持ちが1番です。しかし2番目は、それは仕事以外でも叶うかどうか考えてもらいたいです。

 

・マネジメントスキルを発揮して、仕事の生産性を上げたい

・営業としてどんどん外に出て、知らない世界の人達の話を聞きたい

・パソコンのスキルを磨きたい

・ITやWEBの勉強をしたり、スキルを磨きたい

・何か企画して面白いことをやってみたい

・会社の成長に貢献することで、自分自身も成長したい

仕事でなければ叶えられないのは、最後の項目だけです。「会社の成長=自分の成長」と感じられるのであれば、会社に対して120%貢献するための行動をすれば大丈夫です。会社内の役割でなければ、任されることもないような大きな体験もあるはずです。

その他は極論ひとりでも実現できます。特に「ITに関するスキルを習得したい」とか「何か企画して実行したい」のような新しいチャレンジであったり「いろんな人達と繋がりたい」は実現できる世界になってきました。PCひとつあれば趣味の延長で徐々に実現できます。私自身もブログを書き続けることで世界が大きく広がりました。20年前では考えられなかったことです。

 

給与を上げる…地位を上げる…あなたの価値は、それだけでは決まらない時代になっています。③に関しては誤解を与える恐れもある内容ですが、あなたのキャリア形成を応援したい気持ちは一緒です。参考にしてもらえると幸いです。

   


 

 

転職成功の条件11【転職エージェントが教える、二次面接と一次面接は何が違うのか?】

転職支援の現場から「転職活動で成功する」そして「転職して入社後に成功するためには何が必要なのか?」そのための、考え方、動き方をアドバイスしているブログです。今回のテーマはズバリ、二次面接です。

もし面接を控えている、または「これから転職活動をはじめるぞ!」という方に参考にしてもらえるとうれしいです。特に「転職自体が初めて」とか「前回は知人紹介で今の会社に入りました」という方にはピッタリでしょう。栃木県の転職エージェント、吉田です。

 

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企業に応募して書類選考でOKだと、面接に進みますが面接スタイルは企業によってバラバラですね。適性検査、基礎学力検査があるかどうかでも変わりますが、おおよそ以下のようなパターンになるのではないでしょうか。

・面接1回のみ(一発面接)

・一次面接→二次面接

・一次面接→二次面接→最終面接

一発面接はそれこそ一発勝負なので、その面接でなるべく良いパフォーマンスを発揮しなければなりません。それはそれで準備を頑張んなきゃですが、今回の記事では二次面接にフォーカスを当ててみます。

 

二次面接っていうことは「チャンスが2回あるってこと?」「まさか敗者復活編?」という意味ではないことは、転職したことがない方でもわかると思います。

企業がなぜ二次面接をするのか?これを突き詰めれば、対策も見えます。たまに二次面接をするのは「そういうことになっているから…」という企業もありますが、そういう例はいったんスルーします。

 

なぜ企業は二次面接をするのか?

①部署別など、別々の何人かの目で見極めたい

②実務的なマッチング、社風とのマッチング、を分けて見極めたい

③一次面接を受けてみた応募者の変化を見たい

④一次面接を行って、社内で協議してから二次面接を行いたい

⑤面接担当者、その他の人材育成も目的にしている

様々な企業の話を聞いたり面接の実態を見ていると、このような理由に集約されます。極端な話、①〜⑤を同時に目的にしていることもあるでしょうし、その時々で変わることもあります。いつもは二次面接まで行っている企業が「合格、内定!今回は1回でOK!」ということもあります。どちらであっても、通常は二次面接まで行っているのであれば、その対策をしておきたいですね。

 

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①〜⑤をひとつずつ、転職エージェントの立場から目的と対策を解説します。

 

①部署別など、別々の何人かの目で見極めたい

 

・男性から見た評価と女性から見た評価

・同僚になるかもしれない同年代の目線とベテランから見た目線

・人事や総務から見た目線と専門部署から見た目線

このように多角的に応募者を見ることで、客観的な評価を決めていく企業は多いと感じます。企業はいろいろな社員で成り立っているので、ほとんどの社員が納得して受け入れて「こういう人に来てほしかったよね」と迎え入れられないと、モチベーションが下がる結果になります。面接した誰かが気に入っただけで採用すると「なんでこの人を採用したんだろう…」とマイナス影響が広がってしまいます。

 

面接担当者は不安なはずです。「なんで面接ばかりしているのに採用が進まないんだ…」と不満を言われてもプレッシャーになります。そんな環境でも「よくぞ!こんな方を採用できたね」と言われることが最大の自社に対する貢献です。何人かで日程の間隔も空けながら、誰が会っても「良いんじゃない」という評価を得ているなら、その応募者は自信を持って内定に向けて動けます。

 

面接に挑むときには、面接担当者に合わせたアレンジをしたいですね。「こういう人とは話が繋がらない」という不安があったら「誰かになりきってみる」が有効です。例えば、自分よりかなり年配の方、威圧感を感じる方とのコミュニケーションに自信がなかったら「ベテランにも臆することなく、沈黙も恐れない営業マン」を演じてみると効果的でしょう。または相手の空気に飛び込んで、自分も年配になったつもりで接しても面白いですね。

 

②実務的なマッチング、社風とのマッチング、を分けて見極めたい

 

特に、技術的にギュンと尖った企業で多く見られます。スキルのマッチングが非常に重要なポジションでは、一次面接の場でこれまでの実務上の経験をしっかりヒアリングします。応募者の経験は自社の業務にどのように通用するのか、やがてどのように貢献できるのか、ここにギャップがないことが最低限必要です。実は二次面接の担当者が、技術的な部署出身でない場合に「スキルの評価ができない」という事情があります。最前線から何年も離れていても同じことです。

その代わり二次面接では人物像をしっかり確認します。目的は社風に合うかどうかです。社風に合わない、馴染めないと結果的に良いパフォーマンスができないのでお互いのためになりません。言うのはカンタンですが「できる人、できた人」を採用したいわけです。

 

一次面接では、自分のやってきたキャリアを整理して臨みましょう。スキルを数字を使って説明したり、端的に状況を説明しながら経験を話せると良いですね。実務的なことを聞かれているときには、一問一答みたいな流れになりやすいので難しくはないでしょう。

二次面接で人物像をどのように伝えるのか、これは難しいですね。

・何が好きなのか

・何を大切にしているのか

・周りとのコミュニケーションで工夫していること

・将来の目標や自分に投資していること

・この会社のホームページなどを見て、刺さったフレーズ

・習慣にしていることや大きく影響を受けた人

書いたらキリがないのですが、入りたい企業に対してあなたの人物像がどのようにマッチングするのか、ゴールイメージを持って臨むようにしましょう。「私はこのような人です」だけでなく「だから御社に対してこのように魅力を感じている」ここまで伝わると理想です。

 

③一次面接を受けてみた応募者の変化を見たい

 

これは一次面接で、企業や業務内容の説明に重点を置く場合によく見られます。HPだけでは企業の事業内容や魅力が見えにくい、または求人票だけでは業務内容が伝わりにくい、このようなときには、面接担当者は一次面接で詳細を説明することになります。それを聞いて「応募者がどう感じたのか知りたい、聞いたうえでやってみたいと思ったのか確認したい」という場合に面接を2回に分けることはあります。

企業からすると、話を聞いてみて「ちょっと違うな」と辞退するなら二次面接の前にしてね、という意味を含みます。応募するとき、一次面接に臨むときには「もし二次面接を案内されたらどうしよう」とイメージしておくことが大切です。一次面接に臨む前に、この企業(求人)に対する懸念点をピックアップしておいて面接の場でクリアにすることが理想です。

企業から「二次面接にお越しいただきたいのですが…」と誘われて「ちょっと考える時間をください」と答えてしまうのは良いことありません。一次面接を受けた直後には、二次面接に進みたいかどうか考えておきましょう。そして二次面接では必ず

「一次面接を受けてみてどうでしたか?」

「その後気持ちの変化はありましたか?」

と聞かれます。二次面接に来ているわけですから、何に魅力を感じてさらに詳しく話を聞きたいと思ったのか、どういった懸念があるから相談したいと思っているのか、伝えるようにします。これが答えられないと二次面接は悲惨な雰囲気になります。

 

④一次面接を行って、社内で協議してから二次面接を行いたい

 

転職エージェントは面接前後で、推薦した応募者を前提として企業の採用担当や面接担当者と打ち合わせを行います。そこで話題になるのは「この応募者は求人票にピッタリ合うかどうか」よりも「この応募者の経験で、自社で活かせるものはあるかな」と「自社で考えている展開で、この応募者は何か貢献できそうかな」のように、意外と求人票ってどうなっていたんだっけ?ということは気にしません。書類選考で合格した時点で、企業はあなたを中心に考えることになります。

考えてみれば当たり前です。求人票の項目を70%クリアしている方は不合格、85%クリアしている方は合格、そんな雑な採用活動をしている企業はまずないでしょう。「まずは会ってみよう」となったら次は「会ってみて、もし入社したらどんな展開がイメージできるかな?」このフェーズに入ります。

 

1回の面接だけだったら、企業担当者は

「この方は、ウチが求めている戦力にピッタリかどうか?」

これだけで判断することになります。2回あれば考える余裕が出てきます。

「あれ、この方は募集している営業職よりも、営業事務の方が活きるんじゃないか?」

このように一次面接で、違う角度の提案ができます。

 

一次面接が終わってから、その情報をもとに社内で協議をすることができます。企業からしたら、せっかく会った応募者で可能性を最大化したい流れです。そう考えると、一次面接の臨み方が変わるのではないでしょうか。あなたはあなたでより良い転職先を探そうと頑張るでしょうが、企業だっていくつかの可能性が感じられる方に対して採用に前向きになります。企業にとってより良い応募者は「今活躍している方」ではなくて「これから活躍してくれる方」だからです。

・エンジニアとして優秀なスキルを持っているけど、若手もまとめられそう…

・営業職として活躍できそうだけど、経営に興味を持っている感じだな…

・事務職として働きたいようだけど、ムードメーカーになってくれそう…

可能性、引き出しの種類が多い方が企業は歓迎です。どんなにスキルが高くても、もっと高い方には敵いません。どうしたって年齢を重ねれば、あなたの強みや弱みは変わってきます。

・何歳になっても勉強熱心に成長してくれそう

・何歳であっても新入社員として謙虚に溶け込んでくれそう

・過去の栄光を必要以上にこだわっていない

そんな雰囲気を感じたら、採用担当者は安心です。実はこの安心感、転職支援をする転職エージェントだって同じ気持ちです。これまでの成功体験にこだわりすぎることなく、転職エージェントに対しても謙虚にコミュニケーションを図り、勉強好きな方は支援をするにも懸念が少ないですし、入社後の活躍も期待できます。

転職エージェントにも優しくしてねって話ではありません。ただし転職エージェントに対しても真摯に向き合った方が

「スキルが及ばなくても、あの社長なら気に入ってくれるんじゃないか」

「連絡がマメなので、どこに企業にも太鼓判を押して推薦できちゃう」

このように結果的に、あなた自身が得をすることになります。

 

⑤面接担当者、その他の人材育成を目的にしている

 

例えば社長が登場して、面接一発で選考を終わらせることができる場合でも、あえて人事担当者に面接をさせる、こんなことがよくあります。人事は新卒社員を採用したり、中途社員を採用したり、今いる社員の人事評価をしたり、とにかく企業は人事で決まります。転職エージェントとの連携もあります。

特に面接の場では、自社の紹介をするときに応募者に企業理念を説明したり、社風を噛み砕いて紹介したり、自社にマッチしそうかどうか効果的な質問をぶつけたりします。実のところ、面接担当者が大きく成長する場となります。あえて一次面接を行った結果と二次面接を行った結果を比較することで、面接自体のブラッシュアップ、面接担当者の成長を狙うこともあるでしょう。これだけの理由で毎回の面接を二次面接まで設定することはないでしょう。①〜④のサブ目的くらいであることが普通です。

⑤のケースだけでは、応募するあなたは何も工夫のしようがありませんが、このような目的もあることは理解できると思います。

 

ここまで二次面接の目的をまとめてきましたが、一次面接を受けるときには「この面接の結果を面接担当者は上司や社長に報告する」ということを意識するようにしましょう。目の前の面接に集中できないと自爆してしまいますが、あなた自身のことをワンフレーズで説明したらどうなるか?ここを考えておくと理想的な受け答えが見えてきます。

「一次面接の方、どうだった?」

と社長が一次面接の担当者に聞いてきて

「書類から想像していたよりは元気がありませんでした」

という第一声を聞いたら、社長は見送る可能性が高いでしょう。二次面接に進んだとしても「元気がない応募者」のレッテルと貼られたところからの二次面接スタートです。それよりは

「余計なことを話すわけでもなく、しっかり考えて答えるタイプです」

の方が一次面接でアピールする甲斐があります。その期待感を加速させるイメージで臨みましょう。

 

 

 

新卒就活と転職活動の違い【書類選考・面接・入社後の成功ポイント】文星芸大④

2020〜2021年、栃木県の文星芸術大学2年生を対象に行うキャリアガイダンス講座、全4回の最終回です。最終回は新卒の就職活動(就活)と転職活動の違いをまとめます。ひと昔前までは「転職するより転職回数が少ない方が絶対にいい」という社会全体の雰囲気でした。皆さんにとって転職ってどんなイメージでしょうか?

「新しいチャレンジ!」

「これまでの経験を活かしてキャリアアップ!稼ぐぞ!」

というポジティブなイメージ?

それとも

「ブラック企業に入っちゃって…もう無理…」

「同僚や先輩とうまくいかなくなって…私が悪いのかな…」

というネガティブなイメージ?

かもしれません。どちらも間違いではありません。ポジティブ転職、ネガティブ転職どちらもありますが、社会的に徐々に転職することに対するイメージが大きく変わりました。男性は50代半ばで2人に1人が転職しています。女性は4人に3人です。公的なデータとして厚生労働省2014年で発表された数値ですが、現在はもっと転職経験がある方が増えていると感じます。

 

就活は、高校生・専門学生・短大生・大学生が卒業直後の就職に向けて活動することです。やがて皆さんも経験することになります。転職活動は、あまりイメージできないかもしれません。就活は一生に一度きりのイベントです。転職活動は、就職から引退するまで1社で働き続ければ経験しないかもしれませんし、何十年のうちに何回も経験するかもしれません。今は副業なども広がってきているし、直接労働をしなくても定期的な収入を得る方法もたくさんあるので回数の問題ではなくなってきました。

 

就活と転職活動、同じように活動して良いのでしょうか?

成功するためのポイントはどうでしょうか?それぞれを比較しながら考えてみましょう。

 

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①就活【活動の流れ】

 

一口に就活と言っても、どのような活動があるでしょうか。

・就活セミナー

・企業説明会

・合同企業説明会

・WEB説明会

・OBOG紹介

・UターンIターン説明会

これらの動き方とは別に、最近は在学中に企業の採用担当者とSNS(Twitterなど)でコンタクトを取り合って「一本釣り」みたいな採用活動を行う企業も目立ってきましたね。

基本的には就活している大学生に数多くエントリーしてもらって、インターン、面接を経て採用するスタイルが一般的ですが、それが良い方法なのかどうか自信がない面接官、採用責任者も多いと思います。限られた空間で数十分話すだけでわかり合えるの?という感覚です。

 

ちなみに新卒一括採用を行う習慣は日本だけのようですね。海外では大学を卒業してからしばらく好きなことをして、それから企業に勤める、とか当たり前のようです。ボランティアをしてから、やりたい研究を進めてから、のように履歴書に「スキマ」があっても違和感がありません。

日本では履歴書に空白期間があると、正直マイナス印象です。

「就職したくても就職できなかったのかな?」

「仕事したくない時期があったのかな?」

と余計なイメージを与えてしまいます。

ざっくりアドバイスですが「無難にいくなら」新卒ですぐに就職して、余計な「スキマ」をつくらないことです。「無難にいくなら」というのは誤解を与えるかもしれませんが、それくらい社会に出てから働いていない期間があると「おや?」と思われてしまうのが日本です。

歴史的に、日本では仕事は食べるためにするもの、キリスト教社会では仕事は神から与えられた罰(だからできれば仕事をしないようにする)という感覚の違いもあるのでしょう。どうしても日本では「働かないでどうやって食べていたの?」極端に表すと、面接官の胸の内はこれが本音です。

 

話が飛びましたが、就活の流れにおいては「焦らない」これに尽きます。年齢問わず、人は誰でも焦ると冷静に判断できなくなったり、後々後悔するほどの妥協をしてしまいます。就活に慣れていない状態で、悔いのない判断なんて難しいはずです。

焦らないためには、スタートを早く切る!これに尽きます。

 

②就活【成功のポイント】

 

大学生の人生経験や能力なんて、実はそんなに大きく変わりません。内定をたくさん取って「どの企業にしようかなぁ」と選べる就職活動をするのか、なかなか内定が取れずに苦渋の決断で入社するのか、この違いは何でしょうか?就活で成功するポイントは、表現力や伝え方がかなり影響します。以下の3つを面接官に感じさせることを意識して準備してみましょう。

(1)可能性を感じさせる「あなたにしかないエピソードを持っているか?」

(2)白紙である「採用する立場としては、ぶっちゃけ自社に素直に染まってほしい」

(3)行動力がある「頭だけ、口だけの社員はいらない」

実は面接官だって「誰を採用したらいいのかわからない」が本音です。「働かせてみなきゃわからない」と誰だって思っています。さらに「予定通りの学生数を採用できないと自分の評価に関わる」という面接官本人の都合があり、それでも「期待外れの学生を採用して、上司や他部署の社員に怒られるのはマジでイヤだ!」という無難な選択をしなければならない事情もあります。

 

面白いことに、就活する大学生も「無難に就職先を選びたい」だし、面接官も「無難な学生を選びたい」そうやって失敗しないことを最優先している現実はあるので、あまりギラギラな個性を面接で発揮するよりは(1)〜(3)を確実に伝えて、ちょっと気になる存在を目指しましょう。

「今が化け物である必要はないけれど、働いてからどのように化けるのか楽しみ」そんな学生に来てほしいのです。

 

そして、あなたが企業や面接官を見るときには「この企業の福利厚生は?優良企業かな?誰でも知る大手だったら安心だな」と今の状態を見るのでなく「今はともかく、5年後10年後に優良企業になっているかな?」このイメージが持てるかどうか考えてみてください。考えてみたら面接官に聞くのが近道です。あなたの想像力と情報収集力でイメージするしかありません。

 

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③転職活動【活動の流れ】

 

転職活動はほとんどの場合で個人的な問題です。会社が事業縮小でリストラを行う…など大きな流れが起きない限り、自分で決めて計画的に動かなければなりません。ここが就活とは大きく変わります。

転職するということは、職場が変わるだけでなく人間関係が変わり、生活が変わり、また新たなチャレンジをすることになります。それがプラスに働くことも多いですが、転職回数が多かったり、在籍期間が短すぎても「続ける力がないのかな?」とか「何か仕事以外で問題を抱えているんじゃないかな?」と企業に対してマイナス影響を与えてしまいます。

慎重に計画的に動き出して

「辞めようと思っている原因を解決するには、どこに転職すれば良いのだろうか?」

「本当にやりたいことに挑戦するには、これで良いのだろうか?」

「仕事を変える前に、自分ができる努力をしてみただろうか?」

と振り返ることが重要です。仕事を変えることが何の解決にもならない、そんな厳しい結末もたくさんあります。転職活動を具体的に進める方法はいくつかあります。ポイントをまとめてみましょう。

・現職中に動くのか、退職してから動くのか、まずはざっくりと計画しておく

・知人紹介

・求人情報(折込チラシ、フリーペーパー、WEB検索、ダイレクトメール)

・ハローワーク

・転職支援サービス

就活よりもたくさん種類があり、進め方もあなた次第です。併用するのもオススメです。個人的には、あなたのキャリアについて客観的な評価をしてくれたり、求人票が出ていなくても企業と相談をしてくれる転職支援サービス(転職エージェント)の活用が間違いありません。特に大手サービスと地域密着型サービスを併用するのが効果的です。

 

④転職活動【成功のポイント】

 

新卒社員とは異なり、途中で入社してくる社員は「中途社員」と呼びます。中途社員に対して企業が何を期待しているのか考えてみましょう。イチから、またはゼロから教えて育てるのでは「だったら新卒社員の方がマシだな…」と思われるに違いありません。中途社員だからこそアピールする武器も必要不可欠です。アピールする内容は以下の6つです。

(1)何かしら実績を出している「仕事上でどのような成果を出してきたのか?」

(2)能力的な魅力があるのか、人間的な魅力があるのか「その成果はなぜ出せたのか?」

(3)過去の転職理由が今回の応募には当てはまらない「結局辞めたらお互い意味がない」

(4)なぜ自社に応募したのか「なぜ他社ではダメなのか?」

(5)行動力がある「経験がマイナス面に働いて、腰が重くなっていないか?」

(6)軸がある「フラフラしないで、自分で考えて決めて動くことができるのか?」

面接する担当者は「なぜこの方を二次面接に進めるのか、理由を上司に報告しなければならない」という「面接官だって仕事をしている」意識すると良いです。多くの場合では一次面接を担当した面接官より上役の役員や役職者が二次面接を担当します。「なんとなく一次突破させました」なんて言ってしまったら、翌年は違う部署にいることでしょう。(1)〜(6)で優先順位はありません。全部重要です。これらをしっかり面接官に伝えることができたら、二次面接に進む可能性はかなり高まります。

仮にどこの会社に入社することになっても、転職する可能性の方が高いわけだから「ただ仕事をする」のではなく「仕事を通じて(1)〜(2)の答えをつくっている」と考えてみれば、前向きに仕事に取り組めるはずです。

 

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⑤働くを考える【仕事で自分をアップデートする】

 

転職を支援している立場から見ると、どこに転職するかどうかよりも「誰と働くか」「どのように働くか」が人生の大きなポイントになります。ここをスルーして転職すると、同じ苦労の積み重ねになってしまいます。「大きい会社に入社すれば安心!」という時代ではありません。10年後も安心の会社なんて世界のどこを探してもありません。「どこに行っても大丈夫」というあなた自身にアップデートする方が確実だし近道です。

・仕事とは何だろう?「目的を考えないから迷ってしまう」

・納得解を考える「学生時代とは違って、完全正解なんてほとんどない」

・キャリアはかけ算をイメージする「自分から希少人材になることを狙う」

・子どもと大人の違い、学生と社会人の違い「社会に出てみないとわからない」

・誰と働くかで決まる「どこに入社しても、当然ギャップはある」

・こんな大人はイヤだ「そう思うなら、そうならないように振る舞えばいい」

・行き先は雲の上まで飛んでから決めてもいい「動いてみないとわからない」

ぜひ学生のうちに考えて、思い切って動いてみましょう。

 

芸術はどこでもどのようにでも続けることができ、世界中に情報発信できる環境になりました。ITの進化により、ますますプロとアマの垣根が小さくなり、何十年も弟子入りしなくてもスキルを身につけることができるようになり、情報発信さえすれば誰にでもチャンスが訪れます。「芸術って将来どんな仕事に活かせるの?」というテーマで第1回、第2回は講座を行いました。芸術は仕事にも応用できます。仕事でなくとも誰かを喜ばせたり、誰かにとって必要な存在になったりします。

 

ぜひここで日々勉強している芸術は、本業なのか、副業なのか、趣味なのか、気晴らしなのか、どのような形でも構いません。一生うまく付き合いながらより良い人生を送るための武器のひとつになることを、私も願っています。

 

 


 

 

正社員・契約社員・派遣社員の違い【新卒からのキャリア形成】文星芸大③

2020年度、栃木県の文星芸術大学2年生を対象に行うキャリアガイダンスの内容をまとめます。全4回のシリーズですが、今回の第3回は雇用形態にスポットを当てます。雇用形態って意識したことありますか?「正社員」とか「アルバイト」は身近に感じるのではないでしょうか。以前のアンケートでは、アルバイトで働いている学生は半分以上でしたね。「派遣社員」って聞いたことがあったりなかったり、そんなところじゃないでしょうか。

 

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キャリアコンサルタントとして2,000名以上の方と面談してきた経験から、10年20年先を見越したキャリア形成のヒントを紹介します。今回の記事では新卒の「これから就職活動を考えたいけど、正社員って目指さなきゃダメなの?」という疑問を持っている学生を、特に対象にしています。

正社員になって何十年もその会社で勤めて、やがて結婚して家も建て、ローンや子育てに追われながら、辛うじて趣味の時間を確保して、そんなイメージを持っている方も多いと思います。あなたはどうでしょうか?ちなみに、父親や母親がどんな仕事をしていたのか、どんな働き方をしていたのか、これが結構影響しますね。

 

ここはちょっと脱線ですが「あなたの親は何の仕事をしていましたか?」という質問は、面接ではちょっと御法度なところはありますが(本人の能力や適正によってのみ採用するのが、厚生労働省の建前上好ましいから…)よく聞かれます。実際の影響力は大きいと思います。経営者の後継はやっぱりその姿を見てきた息子が自然、とはよく言われます。

 

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さて、正社員・契約社員・派遣社員という雇用形態の違い、中身の違いを説明するために、話があちこちにならないように3つの切り口で考えてみましょう。以下の3つです。

①どうやって働いてお金を稼ぐのか【雇用関係で、自分と企業の関係がどう変わるのか】

②仕事時間以外は何をするのか  【時間をどう確保して、何に使うのか】

③職能主義、職務主義とは    【人として評価されるのか、技術を評価されるのか】

この①〜③をざっくりでもいいから理解して、社会に飛び込んでもらえれば、より良いキャリア形成に繋がるはずです。こういった話題は海外の学校では義務教育でも実戦形式で叩き込むわけですが、日本はまだまだ追いついていません。特に「どうやって稼ぐのか」「稼ぐことで何を目指すのか」ここを今一度考えてみましょう。大切なことです。

 

①どうやって働いてお金を稼ぐのか【雇用関係で、自分と企業の関係がどう変わるのか】

 

正社員と契約社員は会社との直接雇用です。直接雇用ということは、勤める会社と直接雇用契約を結びます。仕事内容は会社から割り当てられて、雇用契約書(就業条件明示書)に書かれた通りの給料が、会社からあなたの口座に直接振り込まれます。正社員という働き方は、実は日本独特の言い方です。

 

正社員とはざっくり説明すると

・直接雇用

・終身雇用

・フルタイム

が基本的な条件です。最近になって正社員の定義も企業によって様々になってきましたが、この3つが揃っているパターンが多いですね。働くあなたにとっても、雇う会社にとっても「終身雇用」が重要です。あなた自身から退職しない限り、または会社都合で退職しない限り何十年も雇用関係が続きます。

就職にしろ転職にしろ「正社員を希望します」と言う求職者が多いですが、安定を求めたら正社員雇用の選択になるでしょう。その会社の一員となるわけですから「どのように会社に貢献したのか」が評価に繋がりますし、企業だってずっとあなたが自社で活躍してくれることを前提にして、研修をしたり様々な経験をさせるわけです。

「この会社のために頑張ろうかな」

というマインドがないとお互いに苦しい展開になりますね。「入社したはいいけど、なんか社長の言っていることに共感できないことばかり…」「自社の商品に自信が持てない…」だと当然成果は出ませんし、雇っている会社や上司は頭を抱えることになります。安定した環境を選ぶことは悪いことではありませんが、その先何十年も働くことをイメージできるかどうか、よく考えてみることがとても大切です。

 

契約社員は正社員として働かない場合に当てはまります。

特に雇用契約期間が限られている場合(つまり終身雇用ではない)に当てはまります。海外の雇用形態は雇用契約3年とか5年のように期限が決まっているのが大多数です。3年で成果を出さないと次の契約は保証されません。働く社員にとっても、3年でスキルを習得して新しい環境にチャレンジしよう!とモチベーションを上げて入社することができます。日本では契約社員の役割が全然違っていて「正社員で働けないから契約社員」という働き方が主流です。子どもが小さくフルタイムが難しい、本当は正社員で働きたいけど仕事が見つからないからしょうがなく…というパターンが多いのではないでしょうか。

 

契約社員、準社員、限定社員、呼び方はいくつかありますが、日本では正社員以外は全部一緒です。聞こえ方で言い方を選んでいるだけなので注意しましょう。「準社員だけど頑張れば正社員を目指せますよ」と甘い言葉で、社員を集める会社もあるくらいです。

もちろん、契約社員の働き方を選ぶ方もいます。どちらにしろ正社員と同様に会社との直接雇用ですので「この会社のために」という気持ちを持つこと、会社の成長とあなた自身の成長を一緒に考えられると「仕事を楽しんで、それでお金を稼ぐ」が実現しやすくなります。お金が稼げるから仕事が楽しい!こんな瞬間も確かにあるでしょうが、稼げるようになるのはスキルが上がってからです。稼げなくなったら気持ちが切れて、どんどん悪循環になるのは間違いありません。先に仕事を楽しむことを考えた方が幸せになります。

 

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派遣社員は少し複雑です。派遣社員はカンタンに表現すると「お助けマン」です。「お助けマン」のイメージって「普段はここにいない人」ですよね。いつもいたら、ただのすごい社員です。派遣社員は会社と雇用関係がないことが1番のポイントです。会社から見れば外から来た「お助けマン」ですから、働き方は契約内容に従います。

・仕事内容

・勤務時間

・勤務場所

・給料(基本給、残業手当、有休手当、その他)

・雇用期間

・誰が業務指示を出して、困ったら誰に相談するのか

など仕事に関する内容は何から何まで雇用契約書に書かれていて、基本的にはみ出してはNGです。よく知らない人がどこからか来て、困っていることをスパッと解決するのが派遣社員です。元々は派遣社員ってそんなカッコいいポジションでした。

 

どこの会社だって「こんなことできる人がいたらなぁ」という悩みを抱えています。今の時代なら「この事務処理を自動化できるプログラマーがいたらなぁ」みたいな感じでしょうか。このときにプログラマーができそうな学生を新卒採用して、何年も研修して経験を積ませて、やっと何年後かに事務処理を自動化しても確実に遅すぎて終わっています。この会社が1番早く自動化を実現しようと思ったら派遣会社に相談することです。派遣会社に対して

・プログラミング経験3年以上

・1年以上働ける

・できれば30代

という要望を出せば、候補者さえいれば「お待たせしました!」ある日「お助けマン」がやって来ます。なんと面接することは禁止されていますので、派遣社員は「次の職場はここかぁ…」みたいなノリでしょうか。採用する企業としては、どんな人が来るのかドキドキですが、リクエストしたスキルの人が来るわけですから安心です。事務処理で毎日てんてこまいの現場の社員からは歓迎されるでしょう。だから派遣社員は、特別なスキルを持った職種に限られていました。通訳、プログラマー、インテリアコーディネーターのような26業種です。この派遣社員は雇用期間が決まっているので、一見不安定な働き方ですが、特別なスキルがあるので仕事探しに困らないことが一番の強みでした。派遣社員は己のスキル一本で戦っていく一匹狼のようなイメージです。

それで良かったのですが、この20年で一気に派遣社員の意味、存在感が変わりました。少しその移り変わりを説明します。

 

1986年 労働者派遣法施行され13業種(基本的に派遣期間最大1年)が対象

1996年 対象を専門性の高い26業種に拡大

1999年 派遣可能な業種が原則自由化・26業種は派遣期間最大3年・その他は最大1年

2004年 26業種は派遣期間無制限・その他は派遣期間最大3年

 

一言で表すと、派遣社員は「お助けマン」から「便利なハケン」になりました。人材ビジネスに関わっている感覚としては、製造職と事務職で派遣OKになった変化は大きいですね。1990年前後のバブル崩壊を機に「労働力が余る」という現象が起きました。正社員を解雇することには大変なハードルがあります。日本中の企業にとって正社員をたくさん抱えることがリスクになりました。忙しいときには社員を増やす、ヒマになったら社員を減らす、こういった調整を都合よくできることが理想です。そこで派遣社員の登場です。派遣社員は期限を切って働いてもらうことが前提ですし、募集手続き、採用手続きも不要です。派遣会社に「こんなスキルの人、お願い」と言えば、そんな人が来ます。

当初は現場の困った仕事をさばいてくれる存在でしたが、誰でもできる仕事も派遣社員が行うようになりました。「お助けマン」とは意味合いが違いますが、企業にとってありがたいシステムです。ちょっとくらい派遣社員にかかる人件費が高くても、それくらい終身雇用の正社員を雇うリスクを避けたいということです。

 

風向きが変わったのは2008年〜2009年のリーマンショックです。

アメリカが震源地の不景気ですが、大企業の倒産や失業が大きな問題になりました。派遣社員にとって不幸だったのは「派遣切り」という言葉が一般化するほど契約を切られて路頭に迷ったことです。もちろん派遣社員を減らさなければ、各企業が倒れるわけですから当然の対応かもしれませんが、はっきりしたことは「派遣社員の再就職は難しい」という問題です。

派遣社員は、勤める会社の正社員ではありませんから

・30代や40代になってマネジメント経験がない

・キャリアアップ研修を受けていない

・毎日同じような業務を繰り返しているので、スキルが限られる

という現象になります。当然、年齢相応で期待されるスキルが習得されていませんから再就職は難しくなります。

 

その後、派遣法は民主党政権で実状に合わない改悪があり、自民党政権に戻ってからは建前のようなキャリアアップ制度、正社員登用制度みたいなものがあります。何にしても、派遣社員は働く時間の大部分を過ごす職場において、自社の社員ではありません。ひょっとしたら、こういう関係を居心地が良いと感じる人もいるでしょう。こんな風に割り切って働きたいという人もいるでしょう。ただし、一見の自由はその先に大きな自己責任が発生します。派遣社員として働くということは、あなた自身がキャリアを真剣に考えてスキルを習得する必要があります。

 

政策として、雇用の流動化を進めて「注力するべき産業に人材を投入する」という考え方があります。その一方で、雇用の安定化を進めて「安心して働ける環境をつくる」という考え方もあります。

どちらが正しいとか極端な話ではありませんが、その2つの考え方に挟まれていつも法律が変わったり、社会の流れが変わったり、影響を大きく受けてしまうのは派遣社員です。戦力の調整役として活躍するべき派遣社員が、今のところ「増やしたり減らしたり、お金はかかるけど都合のいい社員」となってしまっているのは様々な矛盾の結果です。

 

②仕事時間以外は何をするのか【時間をどう確保して、何に使うのか】

 

正社員、契約社員、派遣社員、いろいろな働き方があります。①でも触れましたが、契約社員は何かしら制約があって契約社員として働くケースが多いので、極端な残業や公休出勤などが発生することは皆無なはずです。派遣社員も契約書に書かれた内容の通りに働くので、基本的に残業は発生しません。現場がいくら忙しくても、派遣社員に向かって「この仕事ヤバいから今日中に終わらせてくれない?」みたいな指示をすることはありません。

 

正社員は状況に応じて残業したり、休みの日に振替休日などで働くことはあるかもしれません。かもしれません、というのは業界や会社によってルールが大きく変わるからです。繁忙期があったり、イベントが多いサービス業では来客数次第で忙しさが決まるので、あらかじめ考えた予定時間以上に働くことは多いでしょう。社員数が極端に少ない職場でも、誰かの代わりを埋めるために時間外労働が増えます。働き方改革が進んで無駄な時間外労働が減っている流れは非常に良いのですが、仕事を通じて学ぶ機会も大切なのでバランスが大切かな、と思います。

 

正社員として働く場合は、会社もあなたのことを見ています。適性や職場の状況を踏まえて、必要なスキルを習得したり、役割を与えられることも多くなります。あなたがやりたい仕事と与えられた役割が完全にイコールになるはずありませんが、長く勤めることで何かしらのスキルが身につく可能性は高くなります。私がキャリア不安に関して相談を受ける際には「頑張れる環境だったら、まずは10,000時間頑張ってみることをオススメします」と伝えます。これが答えではありませんが、10,000時間働けばある程度のスキルが身につきます。誰でもできる仕事だけではなく、少し専門的な仕事をしている可能性が高いでしょう。10,000時間働かないと、その仕事の本当のやりがいや意味がわからないでしょう。10,000時間働けば、次の仕事に就いたときに何かしら活かせる経験があるでしょう。ちなみに義務教育の授業時間、家庭学習時間を全部合わせると10,000時間くらいです。

つまり正社員として働くのであれば、ある程度の期間を働かないと意味がありません。ある程度の期間を、やることギュッと詰め込んで仕事をやり切って、それ以外の時間にリフレッシュする、あなた自身の成長と会社の成長が相乗効果を起こすことが理想的です。

 

契約社員、派遣社員として働く場合には、労働時間が限られている分、自己投資に時間を使いたいところです。残業に追われることもなければ、あまり積極的ではない公休出勤もないと思います。もちろんプライベートを大切にして過ごしてほしいですが、キャリアコンサルタントの立場から考えてほしいことは自己投資です。自分から「定時で帰りたい」「残業はしないでプライベートを大切にしたい」と話す求職者もたくさんいますが、その分で空いた時間をぜひ自己投資にも使ってほしいと願います。

「将来この仕事はあるのかな?」「今の会社って10年後も大丈夫かな?」

と心配するよりも

「どこに行っても大丈夫なあなた自身」にする方が近道で確実です。

 

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これまた個人的な受け止め方ですが「ワークライフバランスを大切にしたいです」と言う方ほど、そんなに早く帰って何がしたいのか定まっていない気がしています。どちらかというと、現場が酷い環境の反動で早く帰りたいのが本音かもしれません。そういう方ほど、いったん考えてみて「時間があったら何がしたいのか」思いを巡らせてほしいです。

 

ちなみに私は、ワークライフバランスだけでは不安です。ワークが多いの?ライフはどうなの?バランスは?とか考えてもキリがありません。2本脚のイスのようなものです。バランスが悪いとすぐに転びます。転ばないようにいつもユラユラしなければなりません。

もしも自己投資という3本目の脚があればかなり安定します。自己投資でやりたいことが増えて、4本脚のイスになったら安心です。ワークがぐらついても、ちょっとやそっとじゃ転びません。ライフがうまくいかなくても大丈夫。こうなったらワークライフバランスはどうかな?と考えるヒマすらありません。

 

経営者のようにワークの脚がぶっとく1本あれば平気、という人もいるでしょう。出産したばかりの母親のようにライフがぶっとい人もいるでしょう。このような何かに極端な場合を除くと、4本脚のイスのイメージを意識しながら、仕事以外にも頑張りたいことを増やしてほしいですね。結果的に現在が正社員でも派遣社員でも、できることが増えるので将来も安心です。

会社がどうなるのか、誰も約束できません。

派遣社員だけが不安定なわけではありません。

どこに行っても大丈夫なあなた自身、これを目指すことが、あなたのキャリア形成となります。

 

③職能主義、職務主義とは【人として評価されるのか、技術を評価されるのか】

 

日本において、正社員で働いて、さらに長く働いた方がいいですよ、という説はある意味では正しいです。社員を評価するには、大きく分けて2通りの方法があります。それは職能主義、そして職務主義です。あまり聞かない言葉、初めて聞いた言葉かもしれませんがキャリアを考えるときに非常に大切な考え方です。

 

職能主義とは?

 

「職能」とは「仕事をこなす能力」です。つまり仕事の中身が何であれ、あなたがどれくらいの活躍をするのかが決まっている、という考え方です。例えば、あなたが営業の仕事をしているとしましょう。何年か勤めてから、会社があなたをポジティブな戦略上(またはネガティブな都合上)総務のポジションに異動させたとします。営業として活躍して年収400万円を稼いでいたとすると、総務に異動して年収はいくらになるでしょう。もちろん会社の状況にもよるでしょうが、多くの場合は400万円です。これは、給与を下げたらヘソを曲げちゃうかな?と心配しているからではなく、総務の仕事をすることになっても同じくらい活躍するだろうと評価しているからです。

 

つまり、あなたを営業マンとしての評価よりもあなた自身の能力を評価している、ということです。これはありがたい考え方です。長く会社に従順で働き続ければ、給料が下がることはなさそうです。実際にそうでした。政治が経済をリードして、人口がどんどん増え続けているときは、あなたは理想的な会社に就職すれば良かったわけです。業績が右肩上がり、会社規模も右肩上がり、給料も右肩上がり、昭和の時代はこれで企業も社員もOKでした。正社員の終身雇用のメリットが活かされます。

 

ここ数年で、この職能主義は見直される空気が出てきました。低成長、不景気が続くと企業はこう考えます。

「なるべく少ない優秀な人材で、なるべく利益を上げなければならない」

「あのベテランには高い給料を払っているが、本当にその価値があるのか?」

こうなると職能主義のデメリットが気になります。諸外国はどうなっているのか?日本よりも生産性の高い評価システムがあるのではないか?と調べて行き着く先は職務主義です。

 

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職務主義とは?

 

職務主義とは、あなたのスキルに対して評価する仕組みです。あなたが営業としてどれだけ売っていても、総務に異動したらどれだけ活躍するかわからないからヒラ社員みたいな評価、給料からスタートです。あなたの営業力、営業スキルだけを評価するとこのような現象が起きます。何かのスキルで光るものがあれば、職務主義の方がいいですね。先輩社員、ベテラン社員をゴボウ抜きすることも夢ではありません。

 

職務主義はあなたが若ければ、または仕事が順調なら最高の仕組みでしょう。どんどん稼げばいいです。ただし40代、50代、60代となって思うように仕事で成果が出せなくなったら困りものです。子どもが大きくなり、場合によっては介護の必要が発生して、お金も労力も必要な年代になって給料が上がっていないと家計は苦しいです。そうなることがわかっていたら、結婚しない若者が増えるかもしれないですね。

職務主義は派遣社員の働き方と相性がいいです。派遣社員は企業にスキルを提供するような働き方です。どのような仕事をお願いするかで給料も決まります。ここ最近は「同一労働同一賃金」の施策が進行しています。同じ仕事をしているなら正社員も派遣社員も同じ給料を払うべきだろう、という考え方が広がっていることも追い風です。派遣社員は給料の面で冷遇されることも多かったのですが是正されつつあります。

 

派遣社員として働くということは、長く働くというよりは、スキルをどんどん上げる、できる仕事を増やしていく、スペシャリストを目指すことを目指す必要があります。しかも直接的に会社に雇われていないということは、会社は積極的にあなたを育成してくれるわけではありません。

こんな書き方をすると、職務主義や派遣社員のデメリットばかり感じるかもしれませんが、現在の日本は職務主義に徐々に移行しています。ひとつの会社で定年まで働くサラリーマンモデルは現実的ではありません。極端な我慢をするくらいなら、または本当にやりたいことがあるのなら転職することが当たり前の時代になってきました。会社だって本音では、毎年定期昇給があってベテランが高い給料を受け取るくらいなら、活躍して利益を生み出してくれる若手社員に高い給料を払いたいはずです。まさに成果と待遇が比例する雇用関係です。

 

この時代にあなたが活躍し続けるには、キャリア形成を自分で行うことです。あなた自身が自分から学び、自分に投資してスキルを上げて「あなたの市場価値」を上げるしかありません。これは正社員でも派遣社員でも変わりません。正社員として働くとしても、ベルトコンベアに乗ってるが如く、会社の指示だけ聞いて流されてもダメです。派遣社員も「決められた仕事だけやって、残業もないしラクだな、遊びに行こ…」と働いているとやがて痛い目に遭います。

 

将来も安定している会社を探すよりも、将来も安定して活躍できるあなたを育成した方が確実で簡単です。雇用関係は正社員、契約社員、派遣社員といろいろありますが、自分に合った働き方を見つけて、仕事にやりがいを感じて楽しめて、望むキャリア形成ができればいいですね。私はキャリアコンサルタントとしてできる限りの行動をしていきます。参考にしていただけると幸いです。

 

芸大の学びと実際の仕事の関係性【製造職・ITエンジニア・公務員】文星芸大②

2020年夏、栃木県宇都宮市の文星芸術大学で行ったキャリアガイダンス講座について、内容をまとめています。前回に続き、下書きと実際に行った講座の内容をミックスさせています。学生はもちろん、あなたが今後キャリアデザインを考えているのであれば、参考にしていただけると幸いです。

 

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前回はサービス業・事務職・営業職について、実際に勤めていた方の職務経歴書を参考にしながら、それぞれの職種がどのような業務内容なのか、そして芸大で学びと業務内容にはどのような関係性があるのか紹介してきました。 

 

サービス業・事務職・営業職、この3つの職種の業務内容は違いますが「お客さまに喜んでもらう」「一緒に働く社員に喜んでもらう」といった本質は変わりません。芸術の種類だって様々ありますが、見てくれる人に喜んでもらいたい、という本質は一緒だと思います。

 

サービス業の場合は身近でしょう。何か買い物に行ったとき、食事に行ったとき、友達と飲みに行ったとき「〇〇が新発売!」「期間限定のセットが登場!」なんてPOPやポスターをよく見ると思います。例えば芸術を学んでいるみなさんなら

「もっと違うレイアウトで見せたら、わかりやすいのに…」

「色の使い方、フォントもどうにかした方がいいんじゃない?」

と考えてしまうんじゃないでしょうか。

私にはデザインのことはわかりませんが、みなさんがレストランに勤めたとして

「これから秋に向けて、梨をテーマにウチっぽいポスター作ろうよ」

と相談されても(指示されても)どうにか形にできるはずです。みなさんはどうしたって店長には業界知識や経験は負けてしまいます。今教わっているデザインに関しても教授には勝てないでしょう。少なくとも今は。

だけど、勤めている「レストラン業界で使うポスターを作る」ということに関しては、店長にも教授にも負けません。店長はデザインの素人ですし、教授はレストランのことはわかりません。この考え方はとても重要ですので、別の講座でしっかり時間割いて説明します。

 

事務職だって、一緒に働く社員のためにお知らせを作成したり、得意先に対して提案資料を作成したりします。いつもいつも決まったことを、パソコンでパチパチするわけではありません。ここでもデザインの知識、それでなるべく喜んでもらう考え方は変わりません。営業職も一緒です。「新製品が登場!」「他社より安いですよ」なんて一言で商品が売れるわけありませんね。

 

さらにみなさんは、サービス業・事務職・営業職、どの仕事に就くことになっても確実に活躍できます、と約束しました。芸術大学で学ぶみなさんには、他の大学生とは圧倒的に違う強みを持っているからです。

それは「ハマる力」です。仕事も趣味も、もちろんみなさんが取り組んでいる芸術も勉強も、成果を上げる人ってハマっている人ではないですか?ハマっている人は何も考えずに夢中になれます。ハマっている人は楽しんでいるので、ほっといても続けます。ハマっている人は、もっと頑張ろうとさらにハマります。

このことに関しては、これまでの学校生活でいろんな友達やクラスメートを見てきて、実感できるのではないでしょうか。繰り返しますが、みなさんは芸術にハマってこの大学に入学している時点で間違いありません。ハマれる人は、別のことにもハマれます。ハマれる仕事を探して、実際に仕事にハマったら活躍するしかありません。楽しみですね。

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ここまでは前回の復習です。

ここから本題ですが、今日は製造業・ITエンジニア・公務員の仕事を紹介します。この3つの職種は結果的にみなさんが就職先として選ぶことが多い職種です。仕事内容と芸大の学びがどのような関係性があるのか考えてみましょう。

製造業・ITエンジニア・公務員、そして芸術に共通するポイントは何でしょう。一見バラバラの仕事ですが、共通するのは2つあります。

1つは「ゴールをイメージする」です。製造業・ITエンジニア・公務員の仕事は普通は1日では終わりません。1人でも終わりません。さらに大きな仕事の一部のみを担当します。ボヤボヤ働いていると

「自分が作っているものって結局どうなるんだろう…」

「何のために働いているんだろう…」

となってしまいます。

ゴールを意識していると何が変わるでしょうか。何日もかかる仕事ですが、今日は何、明日は何、来週は何、と計画や筋道を考えることができます。

自分1人では何も完成しません。一緒に働くメンバーのことをよく知り「あの人の仕事の次に、自分の仕事があって、それが次に繋がって…」の全体の動きを理解することが成功のポイントです。これができないと、製造業では何も商品が完成しません。ITエンジニアは誰が何をやっているのか一目では把握できないので、しっかりとチームで打ち合わせをしておかないとさっぱり進まないでしょう。公務員は若干ニュアンスが異なりますが、教員を除くと基本的には民間業者とタッグを組んで仕事を進めます。

芸術は創造している時間は、ひょっとしたら1人でも進められるかもしれません。しかし、仕事になったら確実に組織やチームの中で仕事をすることになります。そして同じゴールをイメージして進めなければなりません。

 

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製造業では形があるもの、ITエンジニアは目に見えないもの、公務員は市民のためのサービス、とゴールはいろいろ違います。でも「ゴールをイメージする」ことが必ず必要な仕事です。これって芸術も一緒ですよね。彫刻でもマンガでもデザインでも、何もイメージなしに手を動かすことはないはずです。ちゃんとテーマがあったり、伝えたいメッセージがあるはずです。しっかりと完成形を描いてから手を動かすんじゃないかな。みなさんも芸術大学で勉強しながら、課題や卒業制作があってたくさんの作品をつくることになるでしょう。そのプロセスで「ゴールをイメージする」練習をしっかり積んでもらいたいと思います。みなさんが製造業・ITエンジニア・公務員の仕事に就くことになったら、確実に活かすことができる能力です。

 

そしてもう1つ。製造業とITエンジニアは「手を動かしながら考える」これも重要なポイントです。私自身の経験で話すと、仕事上たくさんのレポートを作成します。企業などに対して提案書も作成します。その他にも、現在はタウンワークマガジンの記事を作成したり監修しています。趣味では短編小説を書いています。最近はコンテストで入賞することができるようになってきました。私の周りを見ても、小説を書くサラリーマンってあまりいません。私が「趣味で短編小説を書いている」と言っても「よくそんな時間あるね」とか「よく書けるね」なんて言われます。私も最初は手が進まずに苦労したものですが、いろいろやっていくと書く方法がわかってきました。

書くためのポイントはこれしかありません。それは「手を動かしながら考える」です。書きはじめてみると「ここからどうしよう」書いてみると「書く前に考えていた内容と全然違うことを書いている」こんなことばっかりです。

つまり、書く前にゴチャゴチャ考えてもしょうがないってことです。たった一言でもいいから書きはじめる、これができるかどうかです。これはどの作家も変わらない意見のはずです。芸術の世界も一緒ではないでしょうか。

先ほど「ゴールをイメージする」というポイントを伝えましたが、ゴールがイメージできたら「書きながら考える」「作りながら考える」この技術をマスターできることも芸術大学で学ぶ大きなメリットです。

 

ちなみに…

「書きながら考える」「作りながら考える」つまり「手を動かしながら考える」これができるようになると、仕事するようになっても困りません。仕事が終わらなくて苦労する社員は、パソコンの入力が遅いわけではなく、パソコンの前で悩んでいる時間が長いものです。芸術大学で課題に追われたり、卒業制作に追い込まれたり、いろいろ大変なことはあるでしょうが、ぜひ「手を動かしながら考える」を意識して進めてみてください。これが実際の仕事に発揮されます。

では2つのポイント「ゴールをイメージする」「手を動かしながら考える」を念頭にしながら、芸大の学びと製造業・ITエンジニア・公務員がどのように関係するのか見てみましょう。

 

④芸大の学びと製造業の関係性

 

何を作るのか、また企業によって呼び名や範囲が大きく変わることがあるでしょうが、おおよそ次の仕事の種類(職種)があります。一口に「製造」「ものづくり」と言ってもそこで働くたくさんの役割があります。ここではパン工場を例にして、どのような職種があるのか紹介します。

◆企画  「1年後に売るホイップあんぱんのコンセプトを考えよう」

◇デザイン「どんな見た目、中身にしよう?」「パッケージは?」

◇開発設計「いったん食材や分量を決めて、作る準備をしよう」

◇試作  「いろんなパターンでホイップあんぱんを作ってみよう」

◇分析  「味はどう?」「安全性は?」

◆購買  「たくさん作るために食材を調達する先を探そう」

◆量産設計「大量生産するために、作る順番やロボットを考えよう」

◆生産技術「必要なロボットを生産ラインに組み込むには…」

◆生産管理「どのくらいのペースで作るか考えて指示を出さなきゃ」

◇製造  「ロボットがどんどん作って…できないところは人の手で」

◆設備管理「ロボット、生産ラインが壊れる前に修理しよう」

◇品質管理「出来上がりはどう?」「見た目、味、品質はどう?」

◆品質保証「販売店や買ってくれた方の声を聞いて改良しよう」 

◇物流~営業~販売~市場調査~

と数多くの職種、役割があります。

◆の職種は機械や電気に関する知識、または業界や商材に関する経験や専門知識が必要です。なかなか新卒や未経験での募集はありません。◇の職種であれば、例えば芸術大学で学んできた学生でも応募できる可能性が高いです。専門的な知識を必要とせず「スケッチやCGソフトを使ったデザインをやってみたい」「とにかく何かを作ってみたい」「作ったものを調べることに興味がある」といった志望動機があれば充分に応募できることでしょう。

製造業というひとつのカテゴリーにこれだけ職種が含まれていますから、結果的に就職する卒業生も多いです。実際に進むかどうかは別として、芸術大学で勉強していることを活かすならどれかな?自分がやりたいことに近い職種だったらどれかな?と考えてみることはオススメします。

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外国製の商品も安く高品質になってきましたが、分野によっては世界をリードしている日本企業もまだまだたくさんあります。製造業は長く日本の産業を支えてきて、これからも必要な業界です。工場や設備が必要なので、どうしても働く場所が限定されてしまいますが、完成していく商品を見るのはやりがいに繋がりますし、正社員として何年も働くと新しい専門的な職種にチャレンジできますので、できる仕事の幅が広がります。これも製造業で働く魅力のひとつですね。

 

⑤芸大の学びとITエンジニアの関係性

 

ITは無形商材ですが、大きなカテゴリーでは製造業と変わりません。形があるないの違いはありますが、何年もかけて分業して、ひとつのものを完成させるという考え方は一緒です。

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ITエンジニアではどのような職種があるのか紹介します。例として、ドローンを使った宅配サービスを考えましょう。ドローンを作るのは製造業なので、そのドローンを動かすソフトです。ざっくりとシステムエンジニアと呼ばれる職種をSE、実際にソフトに打ち込むプログラマーをPGをして表しています。

◆企画          「宅配って何から何までをドローンにさせるの?」

◆(SE)要件定義     「ドローンのカメラは?操縦性は?」

◆(SE)システム構造設計 「カメラはどう動かす?」「プロペラは?」

◆(SE)プログラム構造設計「どういうプログラムが必要なのか考えよう」

◇(PG)プログラミング  「分担してとにかく入力する」

◇(PG)テスト・デバッグ 「プログラムが動くか試してみよう」

◆(SE)システムテスト  「それぞれのプログラムを合体しても動く?」

◆(SE)運用テスト    「実際に宅配できるか試してみよう」

◇アフターサービス    「買った方の質問や要望を対応する」

これも開発企業や何を開発するかによって、業務全体の流れや分担の仕方が大きく変わります。ここでは代表的な例として紹介しました。

SEが設計したものはSEがテストする、PGが打ったものはPGがテストする、そのようなイメージです。正社員として入社すると最初にPG、それからプロジェクト全体を管理するSEというキャリアアップが多数派です。意外とプログラムが細分化されていれば、プログラマーとして初心でも取り掛かることはできます。

やはりSEでもPGでも「ゴールをイメージする」が重要です。全体として何を作っているのか、そのうち自分が手掛けているのは何なのか、ここがズレるとチーム全体の足並みが揃わないですね。プロジェクトの成否を決めます。

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IT業界に興味があるのであれば、遠慮なくプログラマーとしてスタートしてみて良いでしょう。将来的に何を作りたいかによって、主要な言語が変わりますので最初からイメージしておくと近道です。ここもゴールを意識ですね。ロボットを動かしたいのか(Cなど)データや解析を専門的にやりたいのか(Pythonなど)アプリを開発したいのか(Javascriptなど)ホームページなど作りたいのか(HTMLなど)下調べだけしたら独学でも進めることは可能です。

オススメはキッズ向けのプログラミング教室で講師をやってみることです。

キッズ向けなので構造は単純です。そして教えることで確実に自分自身の理解が早まります。今は本格的なプログラミングを教える教室も増えましたので、アルバイトでも経験しておくと大きな一歩リードです。

 

IT業界の拡大はこれからも止まることはないでしょう。活躍できるフィールドは広く、現在存在しない職種も新しく登場するに違いありません。工場や設備も不要、世界中のエンジニアと連携しながら作ることもできるし、自分ひとりだけでも完成させられるのは大きな魅力ですね。

働き方も応用しやすいのがITエンジニアですが「ゴールをイメージする」「ゴールイメージを共有する」これがポイントであることは変わりません。

 

③芸大の学びと公務員の関係性

 

公務員は教員を除くと、ほぼ1人では仕事が進みません。公務員が2人いれば進むのか?10人いれば進むのか?というと進みません。誤解されてしまうかもしれませんが、県職員だろうが市職員だろうが、公務員だけでは何もできないに等しいです。

公務員はほとんどの場合、仕事を進めるために民間企業と連携しながら進めます。予定している事業を、仕様書という書類にまとめます。

仕様書とは「ここを工事して学校を移転しよう」となったときに、主なスペックをまとめたものです。「どのように工事してほしい」「学校のサイズはこのくらい」「こういう設備の学校を建てたい」「工事費はどんなに高くてもこれくらい」といったゴールイメージを数字と文章でまとめます。

この仕様書を前提に、民間企業が手を挙げて土木工事をする企業、建設工事をする企業、設備工事をする企業、様々なチームを形成します。つまり市役所の職員が建設するわけないので、ゴールイメージを民間企業と共有して、その通りにゴールするように導くことが必要です。もちろん建設のように形があるものばかりではないので、保育事業、介護事業、納税手続き、学校関連、のように数え切れない事業の種類があります。やはり仕事をスムーズに進めるポイントは「ゴールをイメージする」です。

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私自身も苦労した覚えはありますが、こちらが企業として進めたい内容と仕様書がずれることが頻繁にあります。そこで問題を発見して軌道修正する、このようなマネジメント能力が必要です。

公務員を目指す学生は「安定しているから」「民間企業は避けたいから」「親がそうなので…」のような積極的な理由でないことが多いですが、ぜひ縦割りの上下がはっきりしている組織で、民間企業も巻き込んだマネジメントをしてみたいのであれば面白い環境です。数年で所属部署が変わるし、なかなか芸術大学で勉強した内容と繋がる機会は期待できませんが、意外と創造的な仕事も多いので、興味があるなら公務員試験にチャレンジしてほしいですね。

 

キャリアコンサルタントとしての個人的な見解ですが、転職市場では公務員キャリアは武器にならないです。専門的なスキルを習得できるわけでもなく、オールマイティーに何でもこなすほど自由でもないので、公務員から民間企業に転職するなら若いうちが勝負ですね。公務員で30~40代を迎えて、いくら「マネジメントしてきました」とアピールしても、すっかり牙を抜かれた状態で競争社会に飛び込むのはリスクが大きいのも事実です。もちろん、民間企業のサラリーマン以上の努力をして、本当に優秀な公務員の方もいます。あなたが公務員試験を検討しているようなら、使命感や公共性の高い業務内容に魅力を感じられるかどうか、考えていただきたいと思います。

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今回の講座についてまとめです。結果的に製造業・ITエンジニア・公務員に就職する学生は多いです。今はぼんやりだったとしても「ひょっとしたら将来飛び込むかもしれない業界」と意識してもらえると、就活で慌てることは少なくなるでしょう。

「ゴールをイメージする」というポイントを紹介しましたが、就活においても同様です。自分のゴールはどこなのか?ぜひ今から考えてみてください。

 

芸大の学びと実際の仕事の関係性【サービス業・事務職・営業職】文星芸大①

2020年度に文星芸術大学2年生を対象に行った講座内容をまとめています。

下書きと結果をミックスさせていますので、実際に話した内容と異なる箇所もありますが、伝えたいメッセージは一緒です。毎日の勉強、特に芸術大学で学ぶ内容と実際の仕事を繋げるきっかけにしてもらえると幸いです。

 

栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。

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★私がこの講座を担当することになり、達成したいミッションは1つです。それは

「将来みなさんに仕事で活躍してもらうこと」

です。これしかありません。いろいろ話しますが「こうすれば成功する確率は上がりますよ」「みなさんはその活躍に片足をすでに突っ込んでいますよ」という2点を理解してくれたら、とりあえずOKです。

 

私はキャリアコンサルタントという資格を活かして、宇都宮市が本社の株式会社キープキャリエールで転職支援を行っています。ちょっとカッコよく表現すると、転職エージェント、転職代理人という仕事です。この仕事、みなさんは聞いたことがありますか?

 

自己紹介も兼ねて、転職エージェントという仕事をちょっとだけ紹介します。

 

みなさんの中には、県外から来てひとり暮らしの部屋を探した人も多いと思います。

「では実際にアンケートを行ってみましょう。こちらの芸大に入学するためにひとり暮らしのアパートを探した人はどれくらいいますか?みなさんのスマホにラインで質問が届いているはずです。届いたラインメッセージに答えてください」

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こんな感じで授業中、たまに全員に対してアンケートをしながら進めていきます。挙手にしたり指名したりすると、なかなか緊張すると思いますし、その方が全員参加で正確な数字が見れますからね。途中で寝たり、ぼんやりしていると合計数が合わなくなるので注意してくださいね。

 

 アパートを探すときに、まさか自分の足で歩いて

「あっ、このアパート、入居者募集って書いてる!」

と思って、看板に書いてある電話番号に電話して、なんてやった人はいないと思います。こんなことやっていたら、いつまで経っても住みたいアパートが決まらないと思います。なぜなら、看板だけでは家賃もわからないし、部屋の様子もわかりません。

 

じゃあどうするか?不動産屋に行って聞いてみるのが間違いないですね。不動産屋に行けば、あなたの予算がいくらなのか、どういう部屋に住みたいのか、どのあたりのエリアに住みたいのか、希望を伝えればいくつか候補が出てくるはずです。 そこからあなたの条件のうち、優先順位を考えて、不動産屋の意見も聞きながら決めるのが安全です。

不動産屋の存在価値は3つあります。

・情報がたくさんある

・そこから条件に合うものをピックアップしてくれる

・プロのアドバイスもしてくれる

これの仕事探し版が転職エージェントです。

 

私たちは県内たくさんの企業の担当者とコンタクトすることで、できるだけ多くの求人を確保して、求人が出ていなくても相談できる関係性を築いています。私たちの会社に問い合わせてくる求職者は、不動産屋の相談と構造は一緒です。

仕事の情報なんて、雑誌を見ても求人チラシを見ても、ネット検索してもいくらでも出てきます。だからといって何でもいいわけではありません。仕事を探すにも

「このあたりのエリアがいいな」

「給料はできれば年収400万円以上がいいな」

「営業でバリバリ稼げる会社がいいな」

「大きい会社よりは地元の小さい会社がいいな」

当然、いろいろな希望があります。その希望をなるべく叶えながら求人を提案して、転職を成功させるのが私たちの仕事です。あるときは

「あなたのこのキャリアで転職して年収400万円は難しいですよ」

「残業が少ない方がいいでしょうけど、やりがいもなくなってもいいんですか?」

といった厳しいアドバイスをすることもあります。しかし、それも転職を成功してほしいからです。私たち転職エージェントはそのような仕事をしています。

 

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★ところで、さっきから転職成功って私は言っていますが、転職成功って何でしょうか?反対に、転職失敗って何でしょうか?今日は

「こういう人は仕事で失敗する!」

という話も思い切ってしたいと思います。

「こうすれば成功する!」という話は溢れていますが、私の経験上

「こういう人は失敗する!」

の方がみなさん前のめりで話を聞いてくれる気がします。なぜでしょうね。

 

今日は初回なので、転職成功って何?という大きなテーマにも触れながら、なるべく具体的なエピソードも紹介したいと思います。転職って当然仕事の話ですから、仕事で成功するには?仕事で活躍するためには?と噛み砕いてみます。

 

仕事で活躍するためのポイントって何でしょうか?

そもそも仕事って何でしょうか?

私がこれまで1000人以上の転職希望者を支援してきた経験では

「芸術大学に進学しようと思った時点で、活躍できる可能性が大きい」

「芸術大学で勉強したことで、社会で活躍できる可能性が大きい」

これは間違いありません。

私が日々業務として、転職支援を行ったりキャリアカウンセリングを行っていますが、そこから得た「将来活躍するためのポイント」を学んでもらいたいと思います。

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★多くの社会人はこんなことを思っています。

 

「小さい頃から勉強してテストばっかりして、良い点を取れば親が喜び、悪い点を取れば怒られ、成績が良いときは学校も勉強も楽しいし、悪くなるとつまらなくなる…

なるべくいい高校に進んで、今思えば数学ができるかできないだけで文系か理系か決められて…いい大学に進んで、サークル入ってアルバイトはじめて、だんだん大きくなるにつれて、自分のやりたいこと、自分に向いていることが見つかるんだろうな…と思っていたけど全然見つからない。

それどころか、もっと優秀な同級生を見て進路をあきらめたり、いろんな選択肢が増えすぎて自分探しをはじめたり、ナンバーワンではなくてオンリーワンを目指そうとか言いだすし。自分はいったい何がやりたんだろう…自分は何が向いているんだろう…」

 

おおよそこんな感じです。ここまで真剣に悩んでいたらむしろ良い方です。何も考えずに30代、40代になってしまい「自分はどうしてもこれがやりたい!」と思った頃には家族もできて落ち着いて会社にすっかり溶け込み、言うことを聞くことに慣れすぎて、牙をとっくに全部抜かれちゃっている状態です。

 

はたまた「この会社では成長できない気がする」「あの上司とは働けない」「給料が全然上がらない」のように様々な理由で転職を繰り返す方もいます。いざ転職をするときになっても「自分は〇〇という会社にいました」とは言えるけれど「自分は◇◇ができます」と自信を持って言える方は本当に少ないです。

 

多く社会人は結局こんなことを思います。

「これで良かったんじゃないかな、たぶん」

「こんなはずじゃなかった」

「なんでこんなことになってしまったんだろう」

こう思うこと自体が問題あるわけではありません。でも社会に出たら、起きている時間の半分以上は仕事に費やすはずです。起きている時間の半分以上、アタマの中に???がある状態では、人生を楽しむことはできないと思います。

これじゃ、仕事で活躍しているイメージとはかけ離れていますね。みなさんにはできればこんな思いをしてほしくない、そう思ってこの講座を担当させていただきます。

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★私が冒頭で「芸術大学を選んだ時点で、将来活躍できる可能性が高い」と伝えたのには、もちろん理由があります。将来活躍できる人、それはズバリ

「ハマることができる人」

これが必要条件です。

芸術大学に進学している時点で、みなさんは自分の軸を持っています。とりあえず大学に行けばどうにかなるかな、と思って進学しているごく普通の大学生とはワケは違います。

そして芸術です。芸術の種類は問いません。マンガ、絵画、彫刻、造形、CG、デザイン、文芸、どんな芸術であっても、暇つぶしでは完成できないはずです。本当にやりたくて集中して臨まなければ、気持ちが持たない、それが芸術だと思います。

仕事も趣味も、それが続けられるかどうか、ある程度の成果を出せるかどうかは、ハマることができるかどうかで決まります。もしあなたがマンガを書くことが本当に好きで好きでしょうがなく、ハマっていたとしたら

「マンガを書くのは1日に8時間までです」

「1週間のうち5日しか書いてはいけません」

なんて言われたら「えーっ?」ってなると思います。今の労働基準法は仕事にハマることを制限していると解釈することもできますが、このあたりの話は別の機会にしたいと思います。つまり、仕事にハマることさえできれば、仕事している時間は楽しい時間に変わり、1日のほとんどの時間を楽しく過ごすことができるということです。

ハマるってそういうことですよね。

 

このハマる、という感覚は人にはなかなか教えられません。

「仕事にハマりなさい!」

なんて注意する先輩がいたら、かなりヤバいですよね。感覚としては、好きな人がいないのに「恋愛しなさい」と言われても困りますよね。

ハマる感覚は、それまでに何かにハマったことがあるかどうかで決まります。何かにハマったことがある人は、確実に別のことに対してもハマることができます。そしてハマると時間を忘れて没頭することができます。当然ダラダラやるよりも上達します。決して長い時間を仕事に使ってほしいということではありません。

みなさんは高校までの何年間は芸術にハマり、さらに4年間ハマろうと思って、こちらの芸大に進学したんですよね?ということでいいんですよね?

大丈夫です。

冒頭に話したように、みなさんは芸術の道に進んでも、それ以外の仕事に就いたとしても、このハマる感覚さえ忘れなければ確実に活躍できるはずです。これは自信を持ってください。その前提で進めていきますので、よろしくお願いします。

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★さて前置きはこのくらいです。残り60分くらいありますが、今日は3つの仕事について紹介して考えてみたいと思います。

みなさん、芸大で勉強しているわけですが

・本当に芸術に関わる仕事に就きたい人

・本当に芸術に関わる仕事に就く人

はどれくらいの割合しょうか。あなたはどうでしょうか?

はい、またアンケートです。

みなさんのうち、本当に

「将来は芸術の仕事に就くんだ!」

「芸術の仕事で食べていくんだ!」

と考えている人はどれくらいいますか?またラインでアンケートが届いていると思います。答えてみてください。衝撃的な結果にならなきゃいいんですが。

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結果は75.9%です。ほぼ4人に3人ですね。

例年の実際の進路実績、就職率はもっと下がっていますね。つまり、大学にまで行って専門的な知識を勉強したけど、その道のプロになる人は一握りということです。

芸術について毎日のように勉強して、楽しみながら悩みながら課題を作り上げても、もしあなたが芸術以外の仕事に就くことになったら、それらの努力は無駄になってしまうのでしょうか?

 

★この講座は全部で3回のシリーズですが、初回は

①芸大の学びとサービス業の関係性

②芸大の学びと事務職の関係性

③芸大の学びと営業職の関係性

について紹介します。芸大で勉強したことが、サービス業、事務職、そして営業職で役に立つんでしょうか。活かすことができる知識や考え方を伝えたいと思います。

 

①芸大の学びとサービス業の関係性

 

そもそも、サービス業ってどういう種類があるでしょうか?

代表的なものでは、飲食業はわかりやすいですね。その他買い物に行く先、コンビニや小売店も馴染みがあると思います。バスやJRに乗る人も多いですよね。それもサービス業です。学習塾で教えるのもサービス業、メルカリもAmazonもサービス業、アンケートで今まさに使っているラインもサービス業です。

つまり、食べ物や商品のように形があるもの、情報を提供したりする形がないもの、どちらにしても顧客にサービスを提供したらサービス業ですね。

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ここまで話したところで、アンケートしてみましょう。みなさんのうちサービス業で働きたいと考えている人はどれくらいいますか?またラインのアンケートで答えてみてください。

結果は10.3%です。この数字はどうでしょうか。10人に1人ですから、私の予想にはかなり近いですね。

 

では、具体的にサービス業で働いてきた方の職務経歴書を見てみましょう。

職務経歴書ってわかりますか?社会に出て転職をするときに、履歴書に書いてあることは基本情報だけです。どこで生まれた、どこの学校に行った、何の資格を持っているとか、実は履歴書に書いてあることはそれほど重要視されません。なぜなら、履歴書だけを見ても

「前の会社でこの方はいったいどんな活躍をしてきたのか」

「ウチの会社に入ったとしたらどんな活躍をしてくれそうなのか」

全然わからないからです。つまりそれを埋めるのが職務経歴書です。

多くの場合は、転職するときに履歴書と職務経歴書をセットにして企業に提出して、書類選考や面接を行います。では実際に、私が転職支援をした方の職務経歴書を見てみましょう。もちろん個人情報は伏せてあります。

 

https://townwork.net/magazine/knowhow/shokureki/93888/

 

どうでしょうか。サービス業で活躍した方の職務経歴書を読んでみると、やりがいや大変さ、具体的な仕事内容が見えてくると思います。サービス業のやりがいはズバリ

「人に喜んでもらうこと」

です。そして喜んでもらうために工夫をすることです。

対面していても画面越しでも、サービス業でサービスする相手は基本的には人です。人に喜んでもらう、そのために笑顔で感じの良い接客をするのは当たり前ですが、実際に働いている人は、POPを作ったりポスターを貼ったり、プラスアルファの工夫をしています。

 

サービス業で勤めていると、こんなことがあります。

「POPを作って、パッと見て新製品であることをわかるようにしよう」

「ポスターを作るから、みんなで原案を考えてみようよ」

「SNSも活用して売上アップを狙おう」

こんなことばっかりです。

ここでみなさんの出番です。このときに

「まぁ、仕事だからやるしかないな…」

では絶対に仕事はつまらないし、お客さんに何も伝わりません。

何か新しいPOPを作って、お客さんにアピールしよう!となったときに、みなさんのようなハマれる社員はどうなるか?

「ようし、みんながビックリするようなPOPを作ってみよう」

「テッパンのポスターも考えるけど、社内で誰も考えないような案も出そう」

「このチャンスでSNSを使った演出を極めよう」

こんな感じでテンションが上がると思います。やっている時間はあっという間に過ぎていき、当然出来上がりもより良いものになりそうですね。これは本当のことです。

どんなにつまらない仕事でも、どんなにイヤな上司の指示でも

「どうせなら、自分のやりたいことに繋げて考えよう」

「新しいことできるならチャンスかな」

と受け止められたら、こんな社員は絶対成長するしかありません。そして自分がハマったことで結果が出たり、その努力を褒められたらサービス業は辞められません。

 

私自身も13年以上飲食業の最前線で働いてきましたが、飲食業は大変な面も確かにありますが、本当に報われる瞬間もたくさんあります。ぜひ人に喜んでもらうとテンションが激!上がるという方、人に喜んでもらうために何かを作るのがまったく苦にならない方には、ぜひチャレンジしてほしいです。

繰り返しになりますが、その要素をみなさんはすでに充分持っています。

 

②芸大の学びと事務職の関係性

 

事務職ってどういう種類があるでしょうか?

求人を検索してみれば、たくさん種類が出てきます。主な種類としては、一般事務、経理事務、営業事務、総務、人事、秘書、受付、その他いろいろあります。

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これもアンケートしてみましょう。みなさんのなかで事務職に就こうと思っている人はどれくらいいますか?これはどうでしょう。

結果は3.4%です。もう少し多いかと思っていましたが、意外と少なかったですね。

ここでも実際に事務職で働いてきた方の職務経歴書を見てみましょう。

 

https://townwork.net/magazine/knowhow/shokureki/92314/

 

いかがでしょうか。職務経歴書っていうのは何年も働いてきた仕事の中身をギュッと凝縮した内容ですから、ざっくりとどんな仕事なのか確認できると思います。

事務職ってコツコツ、パソコンと向き合っている仕事のイメージでしょうか。実際に職務経歴書を見てみると、パソコンを使ってデータ入力や文書作成をしているのは当たり前、それ以外で個性を発揮しているのがわかりますか?

 

職務経歴書を作成するときに「私は経理事務として4年働いてきました」の一言で紹介することはありません。4年働いた経理事務はいくらでもいるからです。ここで

「私はひと通りの経理業務ができるだけでなく、同じような書類を効率的にまとめることで事務処理時間を半分にしてきました」

こんなエピソードがあれば、働く時間が短くなったり、無駄な仕事が半分になるので、一緒に働く社員に喜んでもらっていることでしょう。

 

「私は事務職として教育係も担当しており、さらに事務所の整理整頓を徹底するために啓発ポスターやマニュアルを作成して、社内に徹底させることができました」

こんなエピソードがあれば、社内がキレイに片付けられるので、これまた一緒に働く社員に喜んでもらえるでしょう。これも

「部長に指示されたからマニュアル作らなきゃ…」

「こんなの意味あるの?」

なんて思いながら作成したマニュアルは、部長はOKを出すかもしれませんが、はっきり言ってみなさんの貴重な時間がもったいないです。

ハマれる社員はどうするか?

「どうせ作るなら、イラストも入れてキャッチーにしてみよう」

「こんな面白いマニュアル見たことない、と言わせてやろう」

のように、指示されたことにプラスアルファで取り組めれば確実に仕事を通じて成長します。多少手がかかっても時間が早く感じるでしょう。デキも素晴らしく仕上がりそうです。

事務職は、コツコツと事務処理するだけでなくプラスアルファの行動が必要です。その行動によって一緒に働く社員が喜んでくれることが重要です。誰も喜んでくれないのであれば、ひょっとしてやらなくてもいい仕事ですね。

 

ここで考えてみると事務職も活躍するポイントはサービス業と一緒です。事務職の仕事も大切な考え方は

「人に喜んでもらう」

「そのために工夫をする」です。

 

③芸大の学びと営業職の関係性

 

最後は営業職です。営業職ってみなさんどういうイメージでしょうね?ガンガン何かを売り込んでいるイメージ、売上目標に追われてヒーヒー言っているイメージ、企業の看板としてイキイキを飛び回っているイメージ、いろいろあると思いますが、おそらく全部正解です。

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営業職は大きく分けると2種類です。企業相手に営業する法人営業と、個人のお客さん相手に営業する個人営業です。それ以外にも、自動車に使う金属部品や住宅営業のように目に見える、形があるものを売る有形商材営業、保険、宅配、ITサービスのようにそれ自体は目に見えない無形商材営業があります。

 

一口に営業職といっても本当に幅広いのですが、いったんアンケートを取ってみましょう。またラインでアンケートが届いていると思いますので、答えてみてください。みなさんのなかで、将来営業職として働きたいと思っている方はどれくらいいますか?

結果はゼロです。

これは正直驚きです。一番稼げるのは営業なので、何人かギラギラした学生がいても面白いのですが、もう少し卒業が近くなったら変わるかもしれません。

では、実際に営業職で働いてきた方の職務経歴書を見てみましょう。

 

https://townwork.net/magazine/knowhow/shokureki/96054/

 

営業職は、会社のブランド力、商材の魅力をうまく表現しながら、お客さんに納得してもらう必要があります。ダマして売ったらオレオレ詐欺と一緒ですからね。

営業職もあちこち飛び回っているだけでは仕事になりません。相手に伝えるにしても何かしら提案する資料がないと話が進みませんね。

「新製品が出ました!」

「こんな機能が搭載されました!」

と言うだけで飛びついてくれるなら、こんなラクな仕事はありません。

「弊社のサービスを導入することで、業務の流れがどのように変わるのか図にしてまとめてみました」

「弊社のこの製品を使っていただいた場合、御社のコスト削減がどのようになるのかシュミレーションをしてみました」

このように、お客さんのメリットが予感できるように提案する必要があります。

「どんな資料を作ればお客さんは喜んでもらえるだろうか」と企画を考えて調査して、提案資料を作る流れは、サービス業や事務職とやっぱり変わりませんね。

 

もう言いたいことは察していると思いますが、サービス業、事務職、営業職、これらの仕事は一見全然違うようですが

「人に喜んでもらう」

「そのために工夫する」という活躍するためのポイントはまったく一緒です。

今日初めて会ったみなさんに何度も同じことを繰り返していますが、芸大で勉強している時点で将来活躍できる可能性が非常に高いはずです。

 

★今日のまとめです。

人に喜んでもらうって芸術と一緒ですよね。芸術作品を作り上げる人は、多くの場合は見た人に喜んでもらうためにやっているはずです。

まさか「私のマンガでテンション、ダダ下がりにしてやろう」なんて思いながらマンガを描いている人はいないはずです。そもそも人気も出ないし続けられないはずです。自分勝手な作品も確実に埋もれますし、誰も相手にしません。

 

人気のあるマンガは、ワクワクしたり、ドキドキしたり、元気が出たり、何か考えるきっかけになったり、とにかく人に喜んでもらっている作品です。

みなさんもこれからたくさんの作品を作ることになるでしょう。課題だったり、卒業制作だったり、思うようにいかなくて大変な思いもするかもしれません。でも、この視点

「人に喜んでもらう」

を忘れずに取り組めば、確実に成長します。そしてそれらの経験は、必ずサービス業、事務職、営業職に就いたときに発揮されます。顧客に喜んでもらおうと工夫したり、一緒に働く仲間のテンションが上がるように頑張っていたら、確実に成長するしかありません。

 

今、そしてこれから勉強する芸術の勉強は、単位のために勉強するのではありません。もちろん単位は取らなきゃダメですが、目的は芸術の仕事に就くことになっても、それ以外の仕事に就くことになっても芸大での学びは活かせるから勉強するのです。

次回以降も今日とは違う3種類の職種で考えていきます。なるべく具体的なエピソードを入れながら伝えていきたいと思います。よろしくお願い致します。

 

「人に喜んでもらう」

「ハマる」

これができるみなさんは、将来必ず活躍します。

 

ではでは最後に、講座に関する満足度アンケートです。

90.5%の学生が「役に立った」と答えてくれました。感謝です。次回も私なりに「芸大の学びと実際の仕事の関係性」を伝えていきます。

 

職務経歴書の書き方【製造現場への転職】

転職するタイミングでは、自分のキャリアの棚卸し、今後の方向性など、いろいろなことを考えることになると思います。私のブログでは、 まずは書類選考突破を目指してどのような内容にすればいいのか、アドバイスをまとめます。

今回の記事は製造業、特に製造現場の担当者を対象としています。もしあなたが製造現場への転職を検討しているのであれば、参考にしてもらえると幸いです。

「製造現場って真面目に働ければいいんでしょ?」

「コミュニケーションが苦手だから製造で頑張りたいんだ」

「 ものづくりに興味があって…」

でもNGではありませんが、他の応募者と差をつけるポイントは

①意欲だけでなく具体的な数字で成果を伝える

②なぜその企業で頑張りたいのかを明確にする

③前職までの経験で繋げられるスキルをアピールする

ひとつずつ考えてみましょう。

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栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。

①意欲だけでなく具体的な数字で成果を伝える

あなたの職務経歴書は多くの担当者の手に渡ります。これはどの職種に転職する場合にも当てはまりますが、応募書類の封筒を開ける人、人事担当者、現場責任者、企業によっては社長まで目を通すことになります。

ひょっとしたら人事担当者や社長は転職回数、学歴、職歴をざっと見て判断するかもしれません。しかし現場の責任者レベルでは

「この年齢だったらある程度即戦力がいいかな」

「具体的にどんなことをやってきたのかな」

「今まさに埋めたいポジションにハマるかな」

という見方をします。教育したりマネジメントする相手ですから当たり前です。

履歴書はあなたのプロフィール一覧みたいなものですから、アレンジしようにも限界がありますが職務経歴書では「製造責任者に伝える」をイメージしましょう。

・どのような機械を扱っていて生産能力はどの程度だったのか

・どのようなメンバー構成で、あなたの責任範囲はどこまでだったのか

・技術的なポイントを押さえることで、どのように数値が改善したのか

職務経歴書は作文にならないように、担当していた業務を箇条書きに並べて書きますが、その中身を端的に伝えることを意識してください。

 

②なぜその企業で頑張りたいのかを明確にする

この志望動機に繋がる部分は重要です。面接でも聞かれますし、何より入社したとしたら長く続けられるかどうかに直結します。ここは面接担当者の気持ちになって考えてみましょう。

面接担当者は、応募者が「なぜ当社で働きたいのか?」にしっかり答えられないと、「別にどこの企業でもいいんじゃない?」と思ってしまいます。面接担当者も人間です、どんなにスキルの高い応募者であっても志望動機がはっきりしていないと「社長、この方に会っていただけませんか?」とはなりません。

製造業経験者は「商材に魅力を感じて」「成長分野でチャレンジしたい」のような「経験したからこそ」の志望動機になるのではないでしょうか。

考えなければならないのは、あなたが製造業未経験だった場合です。

未経験でも募集しているということはどういうことかイメージしてみましょう。

・特殊性の高い業務なので、そもそも経験者募集ができない

 →スキル習得に時間がかかる

 →当初は給与など待遇が低い傾向になる

・労働条件が厳しく、応募が来ないのでハードルを下げるしかない

 →選ばれない求人になっている

 →本当は魅力的な業務であっても、消去法でしか選ばれない

・製造自体はロボットが自動、半自動で行っているので経験は問わない

 →スキルを問わない現場になっている

 →入社してから「あれ?この仕事で成長できるかな?」

こんなところでしょう。ミスマッチを防ぐ意味でも、企業研究を可能な限り行いましょう。あなたが魅力に感じるかどうか、ソフト面の確認が必要です。

入社してから「こんな企業だと思わなかった」となってしまうのはよくあります。客観的に見ていると、多くの場合「こんな自分だと思わなかった」が原因です。企業研究をしてあなた自身の捉え方を見つめ直します。

 

③前職までの経験で繋げられるスキルをアピールする

とはいえ、どんなキャリアであっても次の職場で発揮できるスキルはあるはずです。新卒であっても同様です。それは「思考力」「行動力」「コミュニケーション能力」など幅広いヒューマンスキルに当てはまります。

ヒューマンスキルは職務経歴書で箇条書きにしません。ここを端的に書いてしまうと真実味が薄くなってしまうので、できるだけ想像できるエピソードで書くようにしましょう。「友人のバイクを修理したことがある」のような、あまりにピンポイントなエピソードでも「だから?」となってしまいます。

・「何を作るにも、先に設計図を書いてみないと気が済まない」

・「趣味で◇◇同好会に入っていて、毎月集まっている」

・「町内イベントで模擬店を開くときには、いつもリーダーを任される」

のように「ひょっとしてウチに来ても使える経験じゃん?」と思ってもらえたら理想ですね。まさに他の応募者と差をつけることができます。

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職務経歴書の書き方、テンプレートは検索すればたくさん情報を集めることができます。私が転職支援をしている感覚では、工夫のないテンプレートはバレます。職務経歴書を書くことは、自分を魅力的に見せるプレゼン資料でもあるし、立派な制作物です。

 

ぜひ良い準備をして転職活動に臨んでいただくよう、応援しています。

職務経歴書の書き方【営業事務への転職】

転職活動に必要な準備、今回は営業事務への転職について職務経歴書の書き方を紹介しています。書き方やポイントをまとめていきますが、具体的な作成例やテンプレートは検索すればいくらでも入手できますので、私の記事では転職支援を行っている経験から

「採用担当者は応募書類の何を見ているのか?」

「差がつく職務経歴書とは?」

にフォーカスします。

 

実務経験の有無に関わらず、あなたが営業事務への転職を検討しているのであれば、参考にしていただけると幸いです。

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栃木県のキャリアコンサルタント、吉田です。

 

営業事務は、営業のサポート役として幅広い業務を担当します。その業務範囲は、ルーティンワークのような事務処理や書類作成、顧客対応、情報収集、情報発信に及びますので、その都度着実にこなすことが求められます。それぞれの営業担当者の能力や人柄まである程度理解して、広い視野で営業活動全体を把握することが成果を出すポイントとなります。

営業部内のコミュニケーションの中継点となり、縁の下の力持ち、まさに後方支援として営業部の成績に貢献できる点が特徴です。職務経歴書を作成する際は以下の3点に注意して、他の応募者との差別化を狙いましょう。

 

①担当した業務範囲、責任範囲、成果を具体的に記載する

・営業活動管理(プロセス管理としてのKPI、PDCA)

・顧客リストの作成と管理

・見積書や請求書の作成

・会議資料の作成

のように箇条書きで担当してきた業務を列挙します。それに付け加えて、中身や業務量が伝わるように数字を使って具体的に書くと効果的です。

「営業事務として、発生する事務作業を一手に引き受けていました」

でも伝わりますが、イメージが湧きません。

「営業担当者4名の事務時間が週40時間あった課題が、私が営業事務として入ることで週10時間まで削減できました。その結果、本来の営業時間を増やすことで予算達成110%に貢献できました」

のようなストーリーがあると入社後も期待ができます。

「営業資料も作成していました」

でも間違いではありませんが

「月2回の営業戦略会議に向けて、予算実績一覧や担当者別集計を作成していました」

と表現すると、資料を作成する目的まで理解して業務をしていた雰囲気を出すことができます。実務経験があるのであれば、ここまで伝えないともったいないですね。あなたが営業事務を担当することで、営業全体の数字がどのように変わったのか、採用担当者はここを重視します。

この記事では面接対策の話題には触れませんが、あなたが勤めている企業の営業に関する数字(平均売上、商材単価、顧客社数、予算達成比、その他)を頭に入れておくことをオススメします。面接で答えられると非常に好印象ですので、職務経歴書に書いてしまうことで事前にまとめておくことができます。

 

あなたのこれまでのキャリアで実務経験がないと、何を書いていいのかわかりにくいかもしれません。しかし、職務経歴書の書き方がそのまま営業事務スキルに直結しますので、書き方を意識しましょう。「やってきたことをスッキリ箇条書きにする」「その特徴を数字を使って表現する」これらを外さないようにします。

 

②PCスキルを具体的に記載する

PCでの事務処理量が多いので、早く処理できる、PCでいろいろなことができることは強みになります。最近では、クラウド型営業ツールを駆使したり、プログラミングに関する知識を持っていれば、企業側のニーズともマッチする可能性が上がります。

実務経験があるのであれば、ここでも数字を使って表現するのが効果的です。

職務経歴書には

「毎日の営業数値を朝一で共有できるようにタイムリーに処理していた」

「40社の取引先に対して、マクロを活用してダイレクトメールを送付していた」

のようにPCで何を実現できたのか、記載するようにしましょう。

 

③適時的確に情報共有を行い、進捗管理ができるスキルを記載する

営業事務には数多くの情報が集まります。営業担当者はもちろん、社内外の方々とのコミュニケーションを通じて、情報をスムーズに受け渡しをする必要があります。応募する企業の営業担当者は外出ばかりで多忙を極めるかもしれません。その担当者に代わり、きめ細かいタスク管理、進捗管理ができる旨をアピールすると良いですね。

コミュニケーションはルールに沿って行う一面もありますが、もっと重要なのは先手を打つことですね。受け身の仕事ばかりではなく、自分から漏れやミスを防ぐような一言をかけられるかどうか、その仕事に対する姿勢も盛り込みましょう。このようなプラスアルファのスキルに関しては数字で表すのではなく、エピソードで表現するとあなたの人柄まで伝えることができます。

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営業事務ってどの企業にもある職種ではないので、まったく同じような業務を次の企業でも行うっていうケースは少ないと思います。しかし、①~③のアピールポイントは職務経歴書を作成する際に必ず盛り込んでほしい内容ですので、参考にしてみてください。